英彦山(福岡県添田町|大分県中津市)を中心に犬ヶ岳から岳滅鬼山・釈迦ヶ岳の英彦山山系ルートの野鳥生息調査を主目的に継続し、併せて植物や生き物観察を愉しみながら、英彦山山系の四季の観察データと画像を記録します。
17ページ:最新回 〜 345回(2020年 01月)
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広塚忠夫 2020-06-13,15,17
セグロカッコウの継続調査を目的に薬師林道に向かう。天候は雨予報だったが、自宅出発時は曇りだったので短時間調査でもできればと思い車を走らせた。現着するや否や、雨が激しく、風も強く、車の周りには、この強風に拘らず虫(アカバゴマフアブ?「(71) 英彦山からの便り(深倉峡)」参照)が群がって難儀したが、約一時間の観察は実施した。風・雨の音とオオルリの鳴き声とキジバトの姿を確認しただけで終わった。
(2020-06-21掲載)
セグロカッコウの継続調査で薬師林道入口に来た。虫対策の蚊取り線香を装着して探索に臨んだが、残念ながら、セグロカッコウの鳴き声は聴くことができなかった。お付き合いしてくれたのは、地上から木の枝に飛び上がって撮影ポーズをとってくれたトラツグミだけだった。帰路で豊前坊に寄ると、河野藤孝さん(本会会員)と出会い、久しぶりに車で移動しながら英彦山観察を愉しんでいますよ!と、元気なご様子で何よりでした。
(2020-06-21掲載)
セグロカッコウの継続調査と万能巣箱点検のため英彦山に向かった。出発して薬師峠に進むと、蚊取り線香の火が消えたので車に戻る途中で有本英一郎氏(本会会員)とすれ違った。駐車場では岩本君子さん(本会会員)にも出逢った。
林道を観察しながら下っていると、先行の有本英一郎氏が、8時頃にセグロカッコウの鳴き声を録音していたので聴かせて頂いた。その後は鳴いて呉れなかったが、本日もセグロカッコウは英彦山に滞在していることが彼のお蔭で確認できた。
その後はお二人さんと別れて、飯田知彦氏と万能巣箱点検のため集合場所の豊前坊に急いだ。各巣箱点検の途中で、ツミ♀がスギの上部から急行下してカラスの追い出し行動を繰り返していた。
(ツミ♀のテリトリーから、カラスを追い出す時の鳴き声 2020-06-17)
これは近辺に営巣の可能性がある。ツミ♀の証拠写真も撮らせてくれた。
本日の万能巣箱の点検結果(各現場で、赤外線カメラの記録の一部を拝見させて頂いた。)
豊前坊の万能巣箱は、ムササビが巣箱の天井に小さな穴をあけていた。飯田知彦氏に聞くと、横穴まで開けたり、自分の住処を破壊する行為など、馬鹿なことをする動物だと、言われていた。
薬師林道:第一巣箱は、相変わらずニホンモモンガが、沢山記録されていた。占拠状態だろうか。第二巣箱はムササビが写っていた。
経読林道:第一巣箱の赤外線カメラに、ここでも希少種のニホンモモンガが写っていたので、驚いた。第二巣箱は全く使った記録がなく、回収して設置場所を変更を同意した。
上津野(添田町):姿のブッポウソウ期待の万能巣箱は、変化なし。
本日の点検結果の特記は、希少種のニホンモモンガが、二つの巣箱を使っているとは、大きな驚きだった。セグロカッコウの継続調査では、5月27日の鳴き声確認から本日6月17日まで22日間も英彦山に滞在していることになり、稀な旅鳥から英彦山で繁殖する夏鳥に規定変更になる可能性はあるのではないかと、期待して継続調査を続けていきたい。みなさんからの鳴き声記録や飛翔記録などお待ちしています。
(2020-06-21掲載)
広塚忠夫 2020-06-10
万能巣箱点検を兼ねて、セグロカッコウ調査を主目的として薬師林道を歩くが、鳴き声は聴かれなかった。ツミの鳴き声と動きがあったので、その杉林付近を探索した。その先の渓谷からアカショウビンが、声だかに鳴き続けるので近づくとピタリと鳴き止んだ。その後、渓谷に沿って歩いて行くとアブラハヤの群れに出逢った。薬師林道入口に戻り経読林道に移動した。
こちらにセグロカッコウが移動していないか、期待したが鳴いてくれなかった。残念ながら、どこかへ移動したのか思っていたら、後日、嬉しい情報が、波多野氏から届いたので、長期滞在中のセグロカッコウの皆様からの観察情報を期待しています。
追伸、波多野邦彦氏の6月12日(金)観察情報:セグロカッコウが薬師林道入り口付近で07:50〜08:15鳴いていた。
(2020-06-13掲載)
広塚忠夫 2020-06-08
その稜線上の北岳の肩をセグロカッコウの定点調査地として、第三回目の調査を行った。しかし本命のセグロカッコウは鳴いて呉れないので移動準備をしていると、裏彦側から11:01に、「カッカッカッコウ」と三回の鳴き声が聴こえた。
そのまま、その方面を観ているとやや距離はあるが、南岳方向にクマタカが横切った。
11:20裏彦側に下山開始した。嬉しいことに、11:42からケルンの谷方向から10回以上の鳴き声が、短い間隔を置いて5回繰り返し鳴いて呉れた。この記録は、佐藤久恵さん・波多野邦彦さんの鳴き声記録5月27日から数えると13日目の長期間英彦山滞在となった。今後も天気と体力と相談しながら調査継続としますので、みなさまからのセグロカッコウ観察情報の提供をお願い致します。
(2020-06-10掲載)
広塚忠夫 2020-06-05
本日は、セグロカッコウ調査を継続するために英彦山に登った。豊前坊からシオジの森経由の一本杉までのコースでは、セグロカッコウの鳴き声は確認できなかった。しかし、波多野氏情報では、6月5日の早朝に望雲台付近からセグロカッコウの声が聞こえてきた。とのメールが届いているので、タイムラグか、それとも私の聞き漏らしかどちらかと想定される。
それはそれとして、先日の6月2日観察は、一本杉から少し登った北側の稜線にある北岳の肩では、間近で鳴き続けた。そのポイントに本日は、登山シートに寝転んだ楽楽姿勢で観察を行った。約一時間半、継続調査の結果は、全くセグロカッコウの声も動きも確認できなかった。がっくりで、今日の早朝にどこかに抜けたであろうと思い、英彦山登山に気持ちを切り替えた。
ところが、山頂に到着すると、ケルンの谷の方向からクリーンに「カッカッカッコウ」と数回の鳴き声が、二度も届いた。そこで、迷わず裏彦ルートを選択し下ることにした。上宮通過時は四王寺の滝の方向からカッコウの元気の良い声を聴きながら、ケルンの谷を目指してワクワク気分で下った。だが、このルートも裏彦の裾野ルートのどちらともセグロカッコウは鳴いて呉れなかった。でも、英彦山のどこかに留まっている確率は高いと判断するので、また近近のうちに再調査に訪れたいと心している。
因みに、セグロカッコウの記録は、波多野邦彦氏「5月27日、6月4日・5日」、佐藤久恵さん「5月27日、6月2日・3日」と私の「6月2日・5日」となっている。他に記録をお持ちがあれば教えて頂きたい。勝手ながら、機動性と撮影技術の持ち主の有本氏にホトトギスに続きセグロカッコウも期待しているが、投稿があるだろうか。
(2020-06-06掲載)
広塚忠夫 2020-06-02
セグロカッコウ 添田町英彦山・一本杉
2020-06-02 @5030-1774
豊前坊に現着すると、アオバトの愉しい鳴き声が迎えてくれた。遠くからはセグロカッコウの声も聴き取れた。これは5月27日の波多野氏のセグロカッコウの英彦山情報を6日振りに確認したことになる。続いてオオルリ・ミソサザイ・ツツドリの鳴き声にウキウキ気分で山頂に向かった。
シオジの森を過ぎて一本杉に近づくと次第にセグロカッコウの声が大きくなり、本日は、山頂は諦めて、セグロカッコウの観察に切り換えた。
ここ一本杉に立つと、裏彦側からのカッカッカッコウに呼び寄せられて、その方面の急下をしばらく進むと、今度は元の一本杉側から聴こえるので、また、後戻りで登り始める。一本杉の稜線上の生い茂った大木から間近で鳴いている声を録音しながら、姿を探すが見付けることがでなかった。やや時間を置いてからシオジの森方面から聴こえてきて、間隔を置いて今度は、薬師峠方向から聴こえてきた。本日に限って言えることは、一本杉を中心に大きく円を描いて移動していた。
気付いた事は、カッコウ類のツツドリは短い間隔で長く鳴き続けるが、カッコウとセグロカッコウは、長い間隔を置いて鳴き声は短かった。例外は、稜線上で自分が近くにいたことからか、警戒心でここでの鳴き声は大きく、長く続いた。
今週末も出掛けて、あわよくば托卵場所が判るとセグロカッコウの稀な旅鳥規定が変わるかもしれない。が、無理でしょう。最低でも滞在期間だけでも調べることにしますので、みなさんからのセグロカッコウの鳴き声情報をお待ちしています。
(2020-06-05掲載)
広塚忠夫 2020-05-27
万能巣箱点検のため、午前8時豊前坊集合予定の時刻ぎりぎりに到着したが、飯田知彦氏(農学博士)は、なんと早朝1時頃に現着して、豊前坊高住神社と薬師林道に設置した万能巣箱3台は、既に、点検されていた。
薬師林道の万能巣箱には、ニホンモモンガが、赤外線カメラの仮点検で写っていたことが判ったそうで、これが事実ならば凄い記録になりそうです。ニホンモモンガ(リス科)は、「福岡県レッドデータブック2011」では絶滅危惧TA類に記載されていますが、英彦山山系のニホンモモンガの目撃情報や生息記録を聞いたことがありません。後日、詳細な赤外線カメラの記録を検証されて、当会筑豊支部にも報告が届く予定ですので、楽しみにしています。
万能巣箱の英彦山山系に取り付けの主な目的は、コノハズクの鳴き声が豊前坊で聴かれなくなったことから、コノハズク復活を目指して取り付けています。人工的に作った万能巣箱は、鳥達の繁殖を助け、鳥達を保護するためです。英彦山山系の森林の万能巣箱の利用は、コノハズク・オオコノハズク・アオバズク・ブッポウソウ・アカショウビン等を期待しています。
なお、英彦山山系のブッポウソウは、繁殖や生息情報が20年以上も届かなくなりました。が、当会会員の矢野悦晨氏が、今年の5月初旬にブッポウソウを添田町上津野で、犬との散歩の途中に観察されたそうです。そこで、鳥類学者でブッポウソウなどの巣箱掛の第一提唱者である飯田知彦鳥類学者にお願いして、上津野のブッポウソウの繁殖適地を選定して頂き、早速、取付を完了しました。取付は、上津野地区管理の電柱に設置するため、矢野悦晨氏から地区責任者に取付許可を得て、取付完了となりました。
万能巣箱は、広島でブッポウソウの繁殖で大成功した巣箱であり、広島では1988年頃は8つがいに減少していたのが、2018年にはブッポウソウが、約500つがいに増殖した優れものです。来年か再来年に、いやもっと先になるかも知れませんが、ブッポウソウがこの巣箱を利用して頂くことを期待しています。
参考:飯田知彦博士ウェブページ
(2020-05-31掲載)
広塚忠夫 2020-05-24
5月20日に設置したICレコーダーの回収のため深倉峡へ向かった。
草木ヶ垰手前に設置のICレコーダーを回収して、深倉園地に戻り、朝食のバナナを立ち食いしていると、なんと、キミちゃんが目の前に現れビックリでした。コロナ疲れを癒やすため、約三ケ月振りに単独で英彦山に来たとのこと。経読林道に超早朝3時ごろ現着して、暗闇探索で鳴き声記録を行い、そのあと深倉園地に来たとの事。嬉しそうな笑顔に出逢い、こちらも嬉しくなり、笑顔の画像をアップしようと思いましたが、自粛警察など無責任な投稿で仕事に差し支えしないかと、我慢することにした。ゆっくり深倉峡の自然観察を愉しんでね!と言って、コロナ感染回避のため離れて投げキッスを飛ばして、次のICレコーダー回収場所の経読林道へ向かった。
今年の英彦山には、トケン類(現:カッコウ類)のホトトギスだけ戻ってきていなかったが、やっと、鳴き声が聴こえ英彦山山系で4種の揃い踏みとなった。しかし、本日はジュウイチ・ツツドリは記録したが、カッコウは一度も鳴いてくれなかった。
経読林道の特記は、シマヘビ(縞蛇)の黒変個体のカラスヘビ幼蛇(約25cm)を見付けた。漆黒の美しさの幼蛇であるが、何か元気がなさそうに見えたので、近づきじっくり撮影・観察すると、眼光鋭く獲物を探している様で不気味だった。調べると本種は毒を持っていなく無毒蛇と記載されているが、様相からはどう見ても毒蛇の怖さを感じた。
本日もコロナ鬱やコロナ疲れを癒やしてくれた英彦山に感謝でした。また、今年最後の無人録音調査の分析を、メンバー(21人)の方に近日中にメールを飛ばしますので、協力方お願い致します。
(2020-05-25掲載)
広塚忠夫 2020-05-22
自粛警察からバッシングを受けないように、密を避け早朝に英彦山に向かった。登山者は山頂まで誰一人とも出会いはなく、新緑ルートを贅沢な独占山行だった。天候も登山日和で爽快感一杯の英彦山歩きが楽しめた。帰路の薬師林道の近くで二人の男性登山者と初めて出会った。
ミソサザイが驚くほど出現して、激しく囀りを繰り替えしていた。結果、個体数は22羽も記録していた。オオルリも負けじと全ルートで囀りが聴こえてきた。特記は、裏彦の谷間の樹上天辺で、一年目のオオルリ雄が、相手探しに鳴き続けているのか、可哀そうにも思えるくらいに、オールルルリと叫んでいた。ツツドリは、雄と雌の鳴き交わしやクワックワッと雌の鳴き声が断続的に間近で聴こえるが、新緑に阻まれて姿を捉えることはできなかった。それにしても托卵相手のセンダイムシクイの鳴き声は一度も聴こえなかったのは謎だ。否、視聴力の問題であるかも。
スミレ(菫)は、コミヤマスミレ(小深山菫)が全盛期であちらこちらで観察され、目的のオオヤマレンゲ(大山蓮華)は、まだまだ、だいぶ先の様相だった。
(2020-05-24掲載)
広塚忠夫 2020-05-20
コロナ禍でヒステリックな街中では自粛警察まで現れ、的外れな正義感で嫌がらせやレッテル貼りする暴走者の言動や行動には、不快感と怖さを覚えます。
三密を避け、今年初めて深倉峡に、無人録音調査ICレコーダー設置のため出掛けました。
先客で、久留米から昆虫を趣味にされている私と同年配位の男性の二人と、一眼レフカメラをぶら下げた男性の計三人が深倉峡を訪れていました。
深倉峡の昼間の野鳥の鳴き声は、ツツドリはそれなりに鳴いていましたが、ジュウイチとアカショウビンは二三声が聴こえただけで、繁殖活動は、もう下火になっているように感じました。が、今日だけであれば良いのですが。
夜の英彦山無人録音調査の今年の成果は、多くの鳴き声分析メンバーの協力で、凄い報告を頂いています。その中には、オオコノハズク・コノハズク・アオバズクの豪華な三者コーラスの分析結果が届いており、サイト「くまたか」にアップロード(「いきなり豪華3種コーラス」渋田朗)されていますので、訪問頂くと、夜のフクロウ科の鳴き声の世界が体験できます。ただ、ヨタカの声が届いていないのが、少し淋しさを感じます。でも今後を期待しています。
鳴き声分析は、1ファイル二時間の長丁場を聴き取る稼働を要します。エキスパート渋田朗氏からのアドバイスで、ヘッドホンの使用を勧められていたので、試すと、早速、オオコノハズクの木魚鳴きを聴きとることができました。ヘッドホンを使わないと、生のパソコンからの鳴き声では木魚鳴きは拾えませんでしたのでお勧めのツールです。
コース上の花々は、セッコク(石斛)が樹上から輝いていて、地上ではコヤブデマリ(小藪手毬)が見頃を迎えて居ました。英彦山は、自然との感動を通してコロナ鬱も癒してくれるので、愛してやみません。
(2020-05-21掲載)
広塚忠夫 2020-05-14
第二回目無人録音調査ICレコーダー回収のため英彦山(経読林道)に車を走らせた。経読林道のボイスレコーダー記録によると4時56分頃には明るくなりライトなしで歩けるようになっていた。
その後すぐに、ガードレール展望所の谷間からドーンコーラスが始まりアオバト・アオゲラ・ヒガラ・オオアカゲラのドラミングなど鳴き声識別が、どうにかできたが、その他のどんどん続く鳴き声は、混濁の混声で私の識別力では聴き分けは難しかった。
6時過ぎに、カッコウ・カッコウの声が聴こえて嬉しくなり、心が躍った。まさか、これもクロツグミの真似声ではないかと、一応疑ったが、確かに三回目の鳴き声でカッコウを確信した。今年の英彦山は、ツツドリ・ジュウイチ・カッコウのトケン類(現在はカッコウ目)の三種が来山したので、ホトトギスを残すのみとなった。
ミソサザイとアカショウビンの鳴き声が目立った。特にアカショウビンが近くで鳴いてくれるが、姿の出逢いは無かった。
だいぶ年月が過ぎた記録だが、豊前坊高住神社の目の前のトチノキ(栃の木)にアカショウビンが営巣して連日、遠方の大分や山口からもカメラマンが訪れて、とうとう営巣を諦めるまで、カメラマンが追い込んでしまったことがあるが、それはそれだが、ここのトチノキにも営巣の期待を持って、しばし見上げたが判らなかった。よく似た大木でホオノキ(朴の木)には、大きな黄白色の花が咲き出していて見事であった。
ICレコーダー回収の時は、盗難が気になり、木に結び付けたICレコーダーを見付けた時は、ほっとする。今回は全てのICレコーダーは安全に回収できた。
またまた、多くの会員さまに鳴き声分析をお願いしますので、ご協力お願い致します。
(2020-05-18掲載)
広塚忠夫 2020-05-11
今年の第二回目無人録音調査ICレコーダー設置のため英彦山(経読林道)に向かう。ボイスレコーダー記録によると4時54分頃には明るくなりライトが不要になっていた。
先ずは、クロツグミが鳴きだし、ジュウイチが続く。それにアカショウビン・トラツグミなど早朝から聴かせてくれた。
第二コース:経読林道から車にて移動〜鬼杉登山入口07:23(快晴・弱風・15℃)〜鬼杉07:42〜籠水峠ルート中間点08:25〜鬼杉登山口10:16(快晴・弱風・19℃)
観察種:ヤマドリ1・アオバト3・ジュウイチ4・ツツドリ2・アカショウビン1・アオゲラ1・ハシブトガラス3・ヤマガラ1・ヒガラ1・シジュウカラ1・ヒヨドリ3・ウグイス2・ミソサザイ1・トラツグミ1・オオルリ2・ソウシチョウ6、三次メッシュ:5030-1763
観察場所:鬼杉(田川郡添田町)アカショウビンが良く鳴いていたが、姿は見つけることは出来なかった。
本コース上に、オオキツネノカミソリ(大狐の剃刀)群落地があったシカ食害の場所付近に、あちらこちらに復活の兆候が観られた。しかし、残念ながら葉っぱの1/3から半分は食べられていて、花が咲くかどうか心配だ。
今回の無人録音調査ICレコーダー設置内容
(2020-05-15掲載)
広塚忠夫 2020-05-07
最近は晴天が続き、今が年間で一番の季節で、自然観察では絶好のシーズンです。コロナ鬱やコロナ疲れ解消にも三密を避けフィールド観察が、一番の薬になる。ただ、本日は夏の服装で出掛けたので、気温が11℃と冷たい風が吹き抜ける出発地点は、おお寒おお寒だった。
冬鳥のアトリはまだ居残りで、夏鳥のクロツグミが盛んに色々な鳥の鳴き真似を聴かせてくれた。
クロツグミ(mp3)
鳴き声と併せて姿も記録するため急斜面を下って行くと、元の場所に戻るのも面倒臭くなりそのまま下り続けた。何と、そこは相の原毛谷林道だった。これは、完全な思い違いで、経読林道の方向と思って下ったところが、南側の相の原毛谷林道だった。そのため、ここからが辛くアスファルトの国道496号を上り、野峠経由で経読林道入口まで歩くことになった。でも、フィールドでは思いがけないご褒美が待っている。
山中のルートでクマタカとの出逢いがあり、心地よいシャッターを押しまくった。ほんま、フィールドが一番だ。
日本野鳥の会筑豊支部は、コロナ施策では究極の回避策を確認していることから、探索も淋しく一人旅の我慢の日々を過ごしているし、会員仲間にも山行の呼びかけは、自粛していることご理解願います。
(2020-05-08掲載)
広塚忠夫 2020-05-02
本日も当然、新型コロナウイルス感染の三密(密閉・密集・密接)を避け、単独でICレコーダー回収と併せて探鳥を愉しむため、経読林道へ車を走らせた。
今年は英彦山山系への夏鳥ご帰還が遅いようなので、分析に値する夜の鳥の鳴き声が蓄積されているか、心配している。ご帰還が遅いと言いつつ、ツツドリに続いてジュウイチが元気に鳴いてくれて嬉しくなった。
ジュウイチ今年初のジュウイチの鳴き声(mp3)
マヒワ20±とアトリ20+の群れも上空を飛翔してくれて、冬鳥と夏鳥の交代時期が目前の様である。オオアカゲラとアオゲラのドラミングの有働孝士式識別方法を試して、い確率で正解を得る自信が出来た。
オオアカゲラ(大赤啄木鳥)ドラミングの識別(mp3)
そのアオゲラのドラミングのあと、大木に移動して採餌サービスをしばし披露してくれて感謝した。帰宅後、画像を確認すると、嘴から長い舌を伸ばして虫をゲットしているのが写っていた。その瞬間画像を、何度も眺め至福の世界が生まれた。
アオゲラは枯木をつついて中にいる昆虫の幼虫等を採餌している姿は良く観察しているが、生木にいる虫を長い舌で舐め捕った瞬間を、記録したのは初めてで最高の作品と自画自賛した。
湿った林道のあちこちで、グゥッ、グゥッと蛙の鳴き声が盛んに岩の下から聞こてくるので、岩を開けると抱接中のタゴガエル(田子蛙)を見付けた。自分の子孫を残すために小さな♂が大きい♀にしがみ付いて必死の様相も記録出来て、楽しい経読林道の自然観察を過ごした。
タゴガエル(mp3)
まだまだ知らない自然との出逢いを求めて、また、英彦山に行こう。
(2020-05-03掲載)
広塚忠夫 2020-04-30
新型コロナウイルスの感染回避とコロナ疲れから逃れるために、単独で犬ヶ岳に登った。なんと、三浦美代子さんが二日前28日(火)に単独で12qを歩き、犬ヶ岳観察記を投稿されていた。
犬ヶ岳5月連休は、ツクシシャクナゲ(筑紫石楠花)鑑賞に登山者が集中するので、密集を避けて少し早めに登った。今年のツクシシャクナゲ(筑紫石楠花)は裏年と言われているが、現実は大凶作との表現がぴったしである。
ツクシシャクナゲが生い茂るシャクナゲトンネルの道の木々は、僅か一本だけ蕾を付けているだけで、他に蕾を見付けれことができなかった。ただ、犬ヶ岳から一ノ岳に向かう稜線ルートで、一輪だけ淋しく花開いていた。
途中で出会った、野峠から来山の若い登山者の情報でも、全然期待外れと残念がって居られた。
ほんま、登山企画をされている方の夢を壊すようですが、ツクシシャクナゲは裏年の大凶作です。
野鳥の会々員は、花が期待できないでも野鳥観察を愉しめるのが強みです。
夏鳥のツツドリ・クロツグミ・オオルリ達から十分に遊んで頂いて、会員冥利に尽きた。
(2020-05-02掲載)
広塚忠夫 2020-04-28
新型コロナウイルスの感染の三密(密閉・密集・密接)を避け、単独で超早朝に自宅を出て豊前坊で下車し耳を澄ますが、鳥の鳴き声はなかった。経読林道に現着するとやや寒いが朝空には星が輝き美しい。近くからトラツグミのヒーヒーヒョーと寂し気な鳴き声が続く。ライトを頼りにゆっくり進み、5時過ぎるとドーンコーラスが始まり、ヤマドリのドドドドの母衣打ちが断続的に聴こえ、谷間からアカショウビンのキョロロロロの鳴き声が届き心が躍る。
イカルのキーコーキーと楽し気な鳴き声に「ポポポピィ」とヤイロチョウに似た声がまじっているので、真似しているのか、それともイカルの鳴き声そのものなのか判らなかった。この疑問に対して、渋田朗氏から「この鳴き声はクロツグミです。クロツグミによるイカルの鳴き真似は、割と定番のように思いますし、ヤイロチョウの声も、驚くほどの精度で真似します。」と教えて頂きました。
クロツグミによるイカルとヤイロチョウの鳴き真似(mp3)
ツツドリは2ヶ所で鳴き交わしを記録した。林道の樹林と登山道稜線上のモミの大木から長時間の鳴き交わしが、聴こえた。
ツツドリほか(mp3)
それからいつもの林でオオルリのご帰還が観られ、今年、英彦山山系で初めてオオルリとの出逢いだった。私が歩いた英彦山山系に限ると、夏鳥のご帰還が遅いように感じている。なお、今年も無人録音調査のためICレコーダーを設置したので、鳴き声分析にご協力をお願いします。
この時期の人気の花で、ヤマシャクヤク(山芍薬)は、まだ殆どが蕾だが、一輪だけ花開いていた。今からツクシシャクナゲ(筑紫石楠花)と共に見頃を迎えるので、山行が楽しみだ。
(2020-04-29掲載)
広塚忠夫 2020-04-23
新型コロナウイルスの感染を避け、単独で英彦山に向かう。天気予報は曇り風強しであったが、北岳付近から小雪が舞い、ブナ林の稜線上になると本格的な雪に冷たい強風が、ゴーゴーと唸りながら吹きつけきて寒戻りとなった。ブナの倒木の影で暫く避難していると、雪も止み風も治まり動き出す。
北西側の谷間からギャーギャーと鳴きながらテリトリー争いか、オオアカゲラのバトルが飛び込んできたので、距離はあるが、急斜面の難路を進んだ。よれよれと目立った足どりで近づいたため、気が付かれ姿を消した。残念だった。
戻るのも難なので、初めての山頂への迂回難路を進み、北西側から山頂に辿り着いた。山頂では中年の女性が一人で食事をされており、本日出会った登山者は4人だった。バイオトイレ点検後、ピストンで戻りのコースを選択した。
本日の野鳥の主人公は、ミソサザイ(三十三歳)だった。豊前坊のスタートから近くで囀りの大サービスに始まり、あちこちから独特な鳴き声で愉しませてくれた。北岳付近のブナの大木の枝の中で、ウソが採餌しているを見付けた。5羽程度の群れと思い込んで撮影していたが、一斉に飛び立つと15羽+もカウントできびっくりした。
帰路でも同じ場所で出逢い、座り込んで撮影を愉しんだ。下界では、オオルリやキビタキの素晴らしい画像が、当会サイトにアップロードされているが、今日の英彦山では鳴き声一つ聴かせてくれなかった。夏鳥は豊前坊駐車場のセンダイムシクイの鳴き声が唯一だった。
花はコガネネコノメソウ(黄金猫の目草)・ハルトラノオ(春虎の尾)・ヒカゲツツジ(日陰躑躅)・ワチガイソウ(輪違草)・コミヤマカタバミ (小深山傍食)・シコクスミレ(四国菫)・シハイスミレ(紫背菫)・エイザンスミレ(叡山菫)等、続々と春の花々の出現で識別と撮影を愉しんだ。よって、のろのろ登山となった。
また、春から急激に寒い冬に変身する厳しい英彦山だったが、寒波を遙かに上回る感動的な出逢いがあり、すぐにでも来山するのは確実だ。
下界では、新型コロナウイルスの感染で、ヒステリックで非寛容な世界となっているので、何が起こるか判らないので冷静に行動しよう。
当会筑豊支部は感染回避策の三役によるTV会議を開催し、一人リレー方式による紙版会報の作成も断念し、4月から全行事の中止を決定した。三密(密閉・密集・密接)を避け、天気の良い時はフィールドに出て、一人観察をお勧めします。
(2020-04-24掲載)
広塚忠夫 2020-04-06
深倉園地スタート地点は、快晴・弱風・10℃の気持ちの良い登山日和で、深倉林道の終着点の草木ヶ垰から大南林道を下り、岳滅鬼山に久しぶりに登った。
歩いた距離が11kmを超えたが、林道や岳滅鬼山の稜線上をゆっくり観察しながら楽しめた。岳滅鬼山周辺の人工林伐採跡地は、シキミ(樒)が進出してシキミ林に遷移するのではないかと恐れる。英彦山山系はどこもシキミの勢力図が気になっている。
ルート上の岩壁に、ゲンカイツツジ(玄海躑躅)が次々に現れて見事な姿を見せてくれた。スミレ(菫)のほとんどはタチツボスミレ(立坪菫)変種ばかりで、その中にフイリシハイスミレ(斑入紫背菫)品種とオトメスミレ(乙女菫)品種を各一個体を見つけた。オトメスミレはタチツボスミレの群落地を探すと、意外と簡単に出逢えると思えた。
鳥は、70+の群れが飛翔したが、識別も撮影も出来なかった。クマタカが一度だけ、ハシブトガラスにモビングをかけられ森に消えたのが観察された。
(2020-04-07掲載)
広塚忠夫 2020-03-21
新型コロナウイルスが蠢いている恐怖の世界体験を強いられている、今日この頃である。国や野鳥の会財団本部から不要不急の外出自粛要請に応じて、当会も苦渋の決断で、3月公式行事を全面中止になりました。フィールドを愛する皆様はいかがお過ごしでしょうか。
本日は、山ガール美代ちゃんのお誘いで英彦山探索にご一緒しました。豊前坊は快晴7℃弱風の登山日和で、スタートから快適でした。
最初のシオジの森で休憩していると、中型の鳥が岩陰の落葉が積もった地面へ、低空飛行で下りた。動体視力で識別出来ず、その大岩へ近ずき覗き込むと、小さな群れは一瞬に飛びだし、最後尾の鳥から、シロハラが識別できました。約15羽のシロハラの群れは、北帰行に備えて集団化していると想像されます。
思い返すと、一昔前、斫石峠から釈迦ケ岳の急登の春、この時はご帰還したばかりのシロハラがキョッ・クヮツと騒がしく鳴き交わしている群れを目撃して以来の記録です。越冬中のシロハラは、単独行動を観察するのがほとんどですが、北帰行間近やご帰還の春は、稀に群れが目撃されます。
北岳を過ぎて、大好きなブナ林を通りがかると、ゴジュウカラ・シジュウカラ・ヤマガラ・コゲラにコガラ君までが、快晴の明るいブナ林で撮影の大サービスを演じてくれましたので、十分過ぎる記録写真が出来あがりました。感謝。
北西尾根のイヌシデ林では、カワラヒワの群れに出逢い、撮影のため近ずくと、やや距離はあるが、谷側の樹木や地上にアトリの群れも観察できました。でも、ここでは満足できる撮影会は成立しませんでした。
春の花は、ハルトラノオ(春虎の尾)に始まりタチネコノメソウ(立猫の目草)・イワネコノメソウ(岩猫の目草)・ショウジョウバカマ(猩々袴)が喜ばせてくれました。帰着場所の豊前坊で、サバノオ (鯖の尾)を撮影している方から教えて頂き、最後はサバノオ のおまけつき撮影で無事終了となりました。
(2020-03-22掲載)
広塚忠夫 2020-03-06
本日は、快晴で10℃前後の登山日和のコンディションルートを、鬼杉から籠水峠・鹿の角経由で英彦山へ快調に登り切った。
最近の期待鳥はハギマシコとカヤクグリだが、出逢いはなく、冬鳥はアトリ100+とルリビタキ1の出現のみに終わった。
鹿の角から急傾斜を登りきり、南岳迂回路までのルートは、来るごとにシキミ(樒)が生い茂り、シキミ通りとシキミ林に遷移し、シキミ優占林になる兆候をみせている。シキミの林は、どうみても英彦山自然林とは相いれないと憂慮しているが、そうはいっても、どうしようもないので、傍観するしかない。
再認識したことが、よく似た仲間と思い込んでいた「シキミ(樒)とミヤマシキミ(深山樒)」は、まったく別の仲間で、シキミはマツブサ科で、ミヤマシキミはミカン科だった。葉っぱはよく似ているが、花はシキミが黄白色、ミヤマシキミは白い円錐状の花を咲かせる。だが、実は猛毒であることは共通している。若い時にY氏とこの実を試食したことがあるが、口の中が痺れて慌てて吐き出した思い出がある。命知らずの方は、試されると刺激になる事間違いなしだが、命の保証はありません。
山頂ではマンサク(満作)が黄色のリボン状の花を咲かせていた。命名は「まず咲く」からの説があり、いまからこの花に続き、春の妖精達が続々と咲き、楽しい英彦山が迎えてくれる季節到来だ!
(2020-03-10掲載)
広塚忠夫 2020-02-28
快晴の澄んだ遠景の英彦山を望むと、自然に心は山に向かい、久し振りに裏彦コースをとった。このコースは英彦山の裾野の南側迂回コースで、次々と谷間が続きケルンの谷に繋がっている。
一つ一つの谷間は、そんなに広大ではないが、そこにアトリ500+大群が、地上から樹上に命名由来の「集まる鳥」の大集団は凄い!数羽が動き出すと大集団となって飛び回り、圧巻の飛翔を堪能できた。
谷間をぐるぐると飛翔してまた樹上に飛び込む。これに圧倒されたのか、離れて下方ではマヒワも回遊しているが、双眼鏡を通してやっと識別できる距離だ。先般はマヒワが圧倒していたが、立場が交替していた。
負けじと、キョッ、キョッと地鳴きにキーコーキの囀りも交えてイカルの群れが、ホオノキ(朴の木)樹上から自己主張をしていた。
その傍の枯れ木からオオアカゲラのキョッ・キョッと少し間隔を置いて品のある鳴き声が聴こえてきて、ワクワクのひと時を過ごした。
英彦山山頂に辿り着くと、早々と先客が5名おられ、その中に、人気のブログ「一人ですけど、なにか?」の彼女も食事の準備をされており、今日はどちらから登って来たの、と、尋ねて挨拶を交わすだけで、不思議と楽しくなる。
山頂から北岳にスタートすると、この冬の山頂にホオジロ7羽がぱっと飛び出したのにはびっくりした。
北岳経由で一本杉に下ると、大木のブナの周りにゴジュウカラ・コガラ・シジュウカラ・ヤマガラ・コゲラなどの混群が現れた。反射的な対応は、まず、ゴジュウカラとコガラを追った。特にコガラは久しぶりの出逢いで、心踊る連写で上出来の記録を残せた。
乗って来たので、正規のルートを離れてジグザグに探索しながら、元のケルンの谷・北岳分岐に辿り着き、少し降りた展望所に腰を下ろし小休止。そこから谷間を見下ろすと遠くにマヒワ・イカル・ヒヨドリが観察された。間近の岩壁にルリビタキ♂が現れて、瑠璃色の美しい背中を披露し、いろんな角度から撮影することができ、二重三重の満足感だった。
英彦山登山は、感動的な出逢いを与えて呉れるし、ジーサンの健康維持にも繋がり、こんな贅沢が、いつまでも続いて欲しいものだ!
(2020-02-29掲載)
広塚忠夫 2020-02-04
いつもの習慣の早起きで、急遽、単独で英彦山に向かった。
前回(2月1日)の英彦山の装いとは、打って変わって、ブナ樹氷の白銀の世界は消え伏せて、まるはだかのブナ林に変身していた。山頂の温度計は−1℃を示していたが、樹氷は全く観られなかった。
天候は晴れ後快晴、風は微風又は弱風が心地よく吹き抜けてくれて登山日和であり、それに野鳥観察にもベストコンディションだった。
目標は太陽光の下のハギマシコ(萩猿子)狙いであったが、再会は果たせなかった。代わってシロハラ・カケス・アオゲラ・ルリビタキ♂♀達が撮影サービスで遊んでくれた。謝謝。
下山後、セリバオウレン(芹葉黄連)のポイントに向かうと、先客が居られ、チャリを担いで登る有名人に再会した。彼も花が趣味だそうで、早春英彦山の花情報をお聴きしたところ、「暖冬の影響だろうか、セリバオウレン(芹葉黄連)の開花は早過ぎませんか。」とのご意見に同感した。
(2020-02-06掲載)
広塚忠夫 2020-02-01
車窓からの英彦山遠景は白銀の装いであったが、豊前坊駐車場までの道路状況は全く問題なく走行できた。本日は、ハギマシコ(萩猿子)との出逢いを求めて6人で、1月16日の再チャレンジだった。
稜線上の北岳から中岳ルートのブナ林は、積雪は浅く幸にも弱風であったので寒さは緩やかで、ブナ樹氷の花々を堪能しながら散策できた。
1月のリベンジでもあったが、全く気配もないので未練がましく、ぐじぐじと一人遅れてハギマシコを探し求めて重点ポイントに留まっていた。そこからは、先を行く皆さんが、最後の岩場の登りを大声で談笑し登っているのが見えた。なんと、その大声付近の南側樹林から鳥の群れが、ブナ稜線の裏彦側の大木に羽音たて飛び込んだ。やや距離があり且つガスが濃いく識別困難であるので、足場が滑る急斜面を恐る恐る下り、識別可能なブナの大木に近づくと、ハギマシコ(萩猿子)だ!ワクワクして連写した。相当近づいた撮影ではあるが、カメラモニターではモノトーン記録の画像で終わった。でも、十分に満足した。約60羽の群と視認していたが、画像で精細にカウントすると、倍以上で、130羽の飛び出しの姿が確認できた。
遅れて山頂で昼食に加わり、皆さんの情報でもこのハギマシコ(萩猿子)の飛行を観察しておられたが、「なんと言う小鳥の群れだろう?」で終わっていたそうです。
この小鳥の群れが、大声の笑いに驚いて、結果、一人遅れの私の方のブナ林に飛来したと思われる。一人で抜け駆けしたようで申し訳なく思っていますが、別添のモノトーンの記録画像を観賞して頂ければ幸です。
ここで過去の観察記憶を辿ると、「英彦山山頂広場・北岳から中岳ブナ林ルート・北岳周辺・南岳稜線上・一本杉・籠水大岩壁・経読林道等」を思い出す。一番確率が高いのはやはり北岳・中岳ブナ林ルートである。この魅力的な鳥は、英彦山に帰還してから英彦山稜線上を回遊しながら採餌していると思われるので、出逢いは地上採餌や樹上で休憩している時に、偶然に出逢ったときと思われる。よって、何度も逢えるまで登って、英彦山ハギマシコとの価値ある出逢いを求めてチャレンジして頂ければ幸です。
(2020-02-03掲載)
広塚忠夫 2020-01-16
豊前坊までの道路状況は、薄いアイスバーン状況でありスタッドレスタイヤを必要としていた。
本日の英彦山冬期登山は、女性のお二人登山家に、おんぶにだっこにより愉しめた一日で、山頂の善哉会の餅・大豆・ガス・水の一式重量荷物を担いで頂いた美代ちゃん、それに、重量カメラをリックに収めてあちこちを先導散策し、聴力・識別力で大半の野鳥記録に貢献頂いた秀美ちゃんに感謝でした。
まだまだあります。冬季の初英彦山の田原茂巳氏は、まずアイゼン装着の授業を受け、秀美ちゃんのアイゼンを拝借し、ジーパンにトレッキングシューズの軽装いでチャレンジでした。冬山の怖さをご存知ないようで、悠然と構えておられた。登山ルートは、積雪は浅いがガチガチの凍結した氷が、登山道を覆っている状況から、アイゼンなしでは安全登山は難しかったと思われました。
呼びかけ人の男性H氏は、山頂バイオトイレ点検の他は、善哉のご相伴にあずかり、英彦山についての講釈を垂れただけで、女性お二人さまの指導・接待のお蔭で、冬季登山を愉しんで無事帰還出来たこと、ありがたく思っています。
「ハギマシコに逢いに」と呼びかけた登山でしたが、確率の高い北岳ブナ林ルートでも出逢いはなく申し訳なく思っています。
当日の鳥相は、出発前キクイタダキ30+を田原茂巳氏が観察されたそうです。それ以外は淋しい鳥相でしたが、北西尾根から標高が低くなる野営場のルートで、アトリ・マヒワ群れに、やっと出逢い、ウソ・ツグミ・ミヤマホオジロなどが記録できました。しかし撮影チャンスは殆どありませんでした。野鳥達は、積雪の寒い英彦山稜線から裾野方面に移動していた様でした。が、別表の観察記録としては、それなりに出現の記録は残せたと判断しています。
みなさんは、英彦山ハギマシコ出逢いの再チャレンジを誓っておられました。
(2020-01-17掲載)
広塚忠夫 2020-01-06
今回の「犬ヶ岳周辺の経読林道・野鳥生息調査」は、まだ薄暗い大任町役場に早朝6時集合で、登りは恐れ渕ルート・下りは鶯谷ルート・コース距離は10kmを超えるハードコースへの呼びかけに、参加者はいないのではないかと心配していたが、なんと、美女2人がご一緒の両手に花の観察会となった。その上に、野鳥発見や鳴き声識別でも大いに助かった。
今年の異常な当たり年のマヒワは、超大群で何度も右往左往の飛翔が観られ、凄い凄いの歓声が連発していた。続くはイカル大群150+の出現だった。この群れも何かに追われているように、飛翔しながら急激な方向転換の繰り返しショーを、楽しませてくれた。一度だけ、ノスリの山林低空飛行が確認できたが、飛行方向が違っていたので、この影響とは判断できなかった。
最後のご褒美は、オオアカゲラ(大赤啄木鳥)のコールに呼び止められ、恐る恐る探しまわりやっと大木の天辺近くに頭だけの姿を発見した。その後少し上へ移動してくれて、ほぼ、静止状態の全体像を魅せてくれた。その体制は維持されていたが、撮影は出来たので、その場から離れることにした。
本日調査は、両手に花に贅沢過ぎる観察記録が残せて、疲れは吹き飛んだ。が、膝はガクガク笑っていた。
(2020-01-07掲載)
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