英彦山(福岡県添田町|大分県中津市)を中心に犬ヶ岳から岳滅鬼山・釈迦ヶ岳の英彦山山系ルートの野鳥生息調査を主目的に継続し、併せて植物や生き物観察を愉しみながら、英彦山山系の四季の観察データと画像を記録します。
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広塚忠夫 2023-11-28
いつもの70代中心のメンバーから50代・60代が加わった豪華6人の強力メンバーで臨みました。
大南林道は先般の豪雨で道が荒れていて車での走行ができなく、ずっと手前の玉屋神社入口から歩くことになり、従来より長いルートとなりました。
それに、前半の快晴・弱風の気持ち良い天候とは打って変わって、ルート後半の籠水峠から冷たい曇り空に強風が吹き付けて厳しい観察行になりました。その難儀して全員無事のゴール地点では爽やかな達成感で声が弾んでいました。
また、サプライズ参加の波多野氏の同行のお陰で、少ない野鳥出現状況下でも、高木の頂きからキクイタダキ・マヒワ・コガラなどの鳴き声、強風の谷間からのウソ、籠水峠大岩壁の上空のハイタカ飛翔の情報提供は流石の観察力として、感謝致しました。他のメンバーも負けじと観察道中を満喫できました。
紅葉狩りはコハウチワカエデ(小葉団扇楓)を始めまだまだ残っており、黄葉のタカノツメ(鷹の爪)・コシアブラ(漉し油)・チドリノキ(千鳥の木)が十二分に歓迎してくれました。
本日も小休止のポイント毎に多くの差し入れがあり、ページ上からですが感謝致します。
(2023-11-29掲載)
広塚忠夫 2023-11-22
通行止により11月の経読林道観察会は中止となり、メグスリノキ(目薬の木)の紅葉の把握のため向った。通行止の道端の野峠から国道496号を徒歩で下り、経読林道入口まで工事中はなく観察しながら安全に歩けた。
経読林道の紅葉黄葉は、それなりに見せて呉れたが、例年より輝きが劣っているように感じた。目的のメグスリノキ(目薬の木)の紅葉は、一本だけは残っていたが他の木は終わっていた。しかしながら、落葉している葉っぱは皮肉にもサーモンピンク色をしっかり保って魅せて呉れた。
久し振りに一ノ岳まで登り、帰路は稜線沿いの尾根コース歩き、登っては下りを何回も何回も繰り返し、疲れ切った終盤では聳え立つ奇岩や絶壁のトラーバース、豪雨で抉られた細骨の急下のコースと向かい合い、これ程厳しいコースであったのかと再認識した。
年齢と共に弱った体力と脚力が、元気な時のワクワク感から危険が一杯の恐怖感に置き換わっていたのは自然な成り行きでしょう。今後は安全第一に英彦山観察を楽しもうと言い聞かせて帰宅した。
(2023-11-25掲載)
広塚忠夫 2023-11-19
岳滅鬼山の紅葉狩りのリクエストに応えて、ご一緒しました。
今回の登山で、岳滅鬼山1036mより岳滅鬼嶽1050mの方が標高が14m高い事実を再認識しました。標高が1000m超えだが、たいして高い山ではないが前日の雪や霙による急勾配の滑る大岩ルートは、78歳の高齢者には踏ん張りが頼りなく怖いポイントでした。
尾根伝いの自然林は、英彦山山系でも紅葉黄葉は魅せて呉れる好きなルートですが、今日は僅かにカエデ類の紅葉が残っているだけで、落葉道の紅葉狩りが見せ場でした。
昼食時の岳滅鬼山ススキ原は、見通しが効くクマタカの飛翔の期待も虚しく、また、冬鳥達もまだまだ高山には来てない様でしたが、唯一、約30羽の小さな群れが上空を飛翔し、アトリかマヒワかと思われたが、私の動体視力と識別力では識別に至りませんでした。
本ルートの危険な滑る長い下りを無事に全員帰還が、喜びの成果でした。
(2023-11-23掲載)
広塚忠夫 2023-11-15
気温8℃〜9℃で風は殆どなく、緩やかに登る深倉林道は、寒くもなく観察日和でした。
冬鳥はツグミc1・ルリビタキc1&v2・クロツグミc1でした。ルリビタキは草木ヶ垰付近で地上から1羽が飛び立ち、2羽目が森林へ続いた。
記録画像は残せなかったが、羽根の特徴からルリビタキと識別でき、クロツグミは地鳴きのキョッキョッキョッの鳴き声 から識別できました。一方、留鳥のヤマガラ・シジュウカラ・ヒガラとの出会いは全くなく、今までに経験のない記録となり、いやな感じです。
それは、望彦橋から上流側は水流が全くなく、加えて、林道工事が行われていて重機の音の影響が少なくともあったのだろうかと想定しましたが、良く判りませんので、再度、今年中に再検証しなければと思っています。
深倉林道の紅葉黄葉は、まだまだ十分に楽しめますので、訪れる価値ありです。
(2023-11-15掲載)
広塚忠夫 2023-11-09
先週の英彦山紅葉狩りのコース上から見える鷹ノ巣山の紅葉の山は、来週辺りだろうと、本日に紅葉狩りを設定して登頂した。
シラキ(白木)の紅葉黄葉は、日照時間差による葉の色の黄・赤のグラデーションが、何度も感動を与えて呉れました。ドウダンツツジ(満天星躑躅)・タカノツメ(鷹の爪)も素晴らしく、また、いろいろなカエデ類も美しかった。しかし、カエデ類は間近での観察は縮れて色褪せた状態が多く、離れて観れば紅葉狩りの風景で満足させてくれた。
冬鳥は単独のツグミが二ノ岳岩上に現れ、続いて三ノ岳に向う谷間からウソの鳴き声を捉え、注視していると樹木間を飛翔するウソが観察された。でも、両種とも記録画像は残せなかった。
鷹ノ巣山はビュート形の国指定の天然記念物であり、奇岩の急登や垂直な下りが待ち受けており、歳を重ねるごとに怖さが増して、慎重に安全に岩やロープをしっかり掴み、登り下りを繰り返し無事に帰着して安堵した。帰路は、フラットな巻き道を紅葉狩りをしながらゆっくり進み、樹木の紅葉識別力を試しながら脳の活性化にも役立った。
(2023-11-10掲載)
広塚忠夫 2023-10-31
英彦山の紅葉黄葉の観察登山に、個人主催行事や電話で呼び掛けて9人の皆々さまと登りました。まだ、紅葉黄葉の全盛期には少し早いかと想像していましたが、見頃を迎え十二分に楽しめました。
カエデ類のコミネカエデ(小峰楓)やドウダンツツジ(満天星躑躅)・オトコヨウゾメ(男莢迷)、それにシノブ(忍)の紅葉まで見られました。
黄葉はシロモジ(白文字)・タカノツメ(鷹の爪)・ブナ(橅)が魅せてくれて、ヤマグルマ(山車)の常緑とのグラデーションも見事でした。
昼食後は、中岳下のトラバースから正規のルートへ急斜面の下りは難儀しましたが、なんとかケルンの谷に到着しました。
しかし、その下りの負担から足にやや痙攣気味の林氏に、即、看護師の美代ちゃんが筋肉・関節痛の漢方薬68「芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)」の処方と併せて足スプレーの投薬で元気を取り戻し、問題なく長距離を完歩されました。
本日も山ガールの皆さんの沢山な差し入れに感謝でした。更に、ゴール地点では木下伸子コーヒーショップが開店になり、美味しいコーヒーを頂いてから解散となりました。
(2023-11-01掲載)
広塚忠夫 2023-10-22
本日の英彦山登山の目的は、@英彦山の紅葉の状況A中岳上宮下のう回路の有り無しB冬鳥帰還の三つでした。
次回は10月31日(火)に紅葉英彦山登山を予定しています。
(2023-10-25掲載)
広塚忠夫 2023-09-12
冬鳥との出逢いを少しは期待して観察したが、一度も出逢いはなかった。
アオゲラの鳴き声と激しいドラミングが聴こえ、アオバトがオーアオオーアオの鳴き声が続いた。オオアカゲラは一度だけドラミングから判断した。その他はヒガラ・ヤマガラ・ゴジュウカラ・カケス・メジロ等が出現してくれたが、やはり、鳥は端境期の様でした。
福岡県内の渡りルートの海岸線では、冬鳥の情報はあるかと判断しますが、内陸部の英彦山の冬鳥情報は、個人的にはまだ出逢いがありません。ただ、ルート中間地点のモミ(樅)の大木の上の方で6羽±の動きは見られ、その群れの仲間か確信できないが、その1羽を撮影でき下からの画像で識別したが、識別に到らず不明とした。
ルート上はシカの忌避植物のレモンエゴマ(荏胡麻)とマツカゼソウ(松風草)に加えて、ヒメワラビ(姫蕨)の繁殖地の拡大が本ルートでは目立ってきた。
なお、大南林道は先の九州北部豪雨で非常に荒れていて、徒歩は問題ないが、車通行は避けた方が良い。
(2023-09-15掲載)
広塚忠夫 2023-08-26
スタート地点深倉園地までの九州北部豪雨の被害の道路状況は、4ケ所で復旧工事が実施されていたが、片道交互通行で深倉園地までは問題なく車で走れました。
蒸し暑く、ややガスが薄く立ちこめてた深倉林道で、ミンミンゼミのミーンミンミンミンミンミーとツクツクボウシのツクツクツクホーシの蝉時雨が圧倒していて、野鳥の鳴き声も姿も隅に追いやられているようようでした。まさに鳥の端境期で蝉時雨の全盛でした。
時間的に余裕があり、彦山川沿いを下り、池・田圃・公園で観察を続けてトンボ・蝶を撮影して廻りました。鳥が少ない時でも植物・トンボ・チョウ等が楽しませてくれますので、フィールドは炎天下でもありがたい楽しみの場所です。
(2023-08-29掲載)
広塚忠夫 2023-07-25
豊前坊駐車場に到着時は、下界と違い19℃で涼しい風が通り、流石、英彦山の快感に満足した。それにイカルの面白い鳴き声とクロツグミの激しい地鳴きが聴こえ、なんとも気持ちがよい豊前坊だった。少し遅れて、山ガールのお二人さんの登山準備ができ3人で出発した。しかし、歩きだすと風が通らないルートは蒸し暑さで汗がじわじわ出て、背中はびっしょりの夏日の登山となった。
逢いたい期待種のウチョウラン(羽蝶蘭)・イワタバコ(岩煙草)・フガクスズムシソウ(富岳鈴虫草)は一番良い時期でじっくり観察・撮影を楽しめた。更に、タマガワホトトギス(玉川杜鵑草)は果実の時期に移行していたが、まだまだ黄色の花を見せて呉れるものも残っていた。
北岳の昼食時に、ヒガラが約3mの間近のリョウブ・シロモジ・チドリノキ・ブナの樹幹をゆっくり移動しながら採餌中の長い時間でずっと観察させてくれた。葉が茂っているので動いてくれるか、茂みから出て来た時がチャンスで何度も撮影の機会を与えてくれて全員がヒガラ撮影に成功した。
帰路は、同じルートは面白くないと、一本杉から裏彦へ下ることにしたが、また、迷い道に案内してお二人さんにご迷惑をお掛けしてしまった。でも、正規の裏彦ルートに合流して無事に豊前坊に現着でき安堵した。
(2023-07-26掲載)
広塚忠夫 2023/0715
豊前坊は、上・下駐車場とも工事が終わり新しい駐車場に生まれ変わっていた。現着するとアカショウビン(赤翡翠)がキョロロロローと尻下がりの鳴き声を高住神社側から盛んに聴かせてくれて嬉しくなった。
高住神社に上がり、Fさんと挨拶を交わした後に、今回の九州北部豪雨の現実を語られた。“豪雨当日は雨が激しくなり、どうなるかと心配していると、あっと30分間で高住神社の石段が川になり、110番にお願いして助けて頂いた。また、自宅周りも激しい雨で、その日は外にも出られず自宅に籠って、英彦山の豪雨の恐怖をまざまざと実感した。”と。
別れて、オオルリ歓迎の森を探索しながら登ると、ウチョウラン(羽蝶蘭)を見つけ、タマガワホトトギス(玉川杜鵑草)ユリ科福岡県絶滅危惧TA類が全盛でシャッターを押し続け、岩壁ではイワタバコ(岩煙草)が開花を始めていた。ブナ(橅)の大木の上方からフガクスズムシソウ(富岳鈴虫草)が挨拶してくれてルンルンワクワクが続いた。
だが、雨が落ちて来たので登頂は諦めて下山することにし、高住神社の語らいの小屋に着くと、三種類のたこ焼きのご馳走にあり着いた。参拝者3人とFさんIさん5人と雨の恐ろしさや野鳥の会のヨルヒコの思い出話に花が咲き楽しいひと時を過ごし帰路につく。
(2023-07-17掲載)
広塚忠夫 2023-06-10
集合場所の彦山駅7時過ぎに田辺憲子さんは先着されていた。続いて岡部海都さんが来られたので予定を早め出発することにした。
その前に、岡部海都さんが第7回筑豊フリーバードソンで124種という偉業で優勝の表彰式として、SONIDORI社提供の双眼鏡を授与し記念写真を撮らせて頂きました。
駄目元でお願いしていた本日の生息調査に、真夜中1時頃から雁股山の夜間調査を実施後に、こちらの調査に駆けつけされたとお聞きして、また、びっくりし調査の協力態度に感服しました。
調査時もいろんな小さな鳴き声を、次々に拾って頂き、また、飛行する鳥を瞬時に識別するレベルは見倣うことばかりで、勉強になりました。
6月に入りセグロカッコウは抜けたのか、それとも繁殖に入ったのか、追跡の必要ありだが、支部的な協力がなければ解明は困難だと、判断しています。
アカショウビンは一回きりだったが、コノハズクの昼間の鳴き声が届いた時は、あああ!コノハズクのブッキョッコーブッキョッコーだと喜び合いました。
英彦山山地の自然は懐が深く、野鳥や植物、生き物の解明点は多く魅力一杯で、いつ来山しても楽しませて頂いていて、英彦山に感謝です。
(2023-06-12掲載)
広塚忠夫 2023-06-07
早い梅雨入りになり、一時の晴れ間に英彦山に向った。豊前坊駐車場には山口・福岡ナンバーのカメラマン・カメラウーマンが先着していた。
オオルリの元気な囀りを聴きながら階段を登り、高住神社のFさんに挨拶し、続いて思い出話に“16年前にここ高住神社に就き、野鳥の皆さんと夜の宿坊(ヨルヒコ)で初めて交流し、何か難しいスライドの説明を受けたのを覚えていますよ。今年もここで神に仕えて仕事を致します。”との事で、今年もよろしくと言って別れた。
相変わらずオオルリの囀り聴きながら進むと、上から変な格好のおじさんが、拾った木の枝をスティック代わりに突き突き近づいて来た。なんと、真鍋直嗣氏だった。無人録音調査のICレコーダ撤収だそうだ。その3時間後、北岳ブナ林で観察中に電話が入り、“コノハズクがシオジの林にご帰還でした。”真鍋直嗣氏から少年のような嬉しい声が届き、ほんま良かった良かった。
和ませるカッコウの鳴き声に続きジュウイチのジュイチージュイチーとツツドリの"ポポ・ポポ"が届くが、セグロカッコウのカッカッカッコウは一度も鳴いてくれなかった。ツツドリの托卵相手のセンダイムシクイは一度だけチヨ チヨビー(焼酎一杯ぐいー)と鳴いてくれた。
ドラミングのオオアカゲラ(大赤啄木鳥)とアオゲラは新緑の茂った葉っぱに隠れて姿を見つけることは叶わなかった。
6月の英彦山の花は、何と言ってもオオヤマレンゲ(大山蓮華)で花は甘い香りで天女の花とも呼ばれ、この花を目的に二人の山ガールが来山していた。それにベニドウダン(紅満天星)が全盛で目立っていて、アオダモ(青梻)の果実も魅力的でした。
(2023-06-10掲載)
広塚忠夫 2023-06-04
本日は支部主催の薬師林道探鳥会が企画されているので、その前に単独で深倉林道探鳥会を行いました。
深倉園地に5時現着するやいなやオオルリの囀りが、傍とやや遠くから2羽の歓迎があり嬉しくなりました。オオルリは樹木の天辺付近で囀ることが多く目立ちたがり屋さんです。
対照的にキビタキはやや暗い森林の中でピョロロン・チョットコイ・チッチリリなどと囀っていますが、意外と見つけることが難しい。帰路の暗い樹間からのクリーンな鳴き声を頼りに探していると、キビタキ雄をゲットし、一度見つけると撮影も簡単に出来ることが多い。満足げな撮影にルンルン気分で下ると、同じく薄暗い谷間から地鳴きの様な声を発し、林道傍まで移動してきてサービスしてくれた。
奥ゆかしい地味な様相からヒタキ類の雌であることは明らかだが、即、識別できずに帰宅後の写真判定に譲った。
図鑑・サイトのオオルリ雌とキビタキ雌の識別ポイント「オオルリは全長16cmでキビタキは全長14cm、オオルリの方が一回り大きい。背中はオオリリは茶褐色でキビタキはオリーブ褐色(緑色味)、キビタキはオオルリより横姿勢で止まることが多い、キビタキの喉はオオルリより白っぽい」このポイントを参照しオオルリ雌としました。
園地から林道を少し登ると、枯木の大木と大岩壁に薄ピンクのラン科のセッコク(石斛)が着生し群落の輝きを発していて、ネジキ(捩木)の横並びの白い多数下向きの花が惹きつけ、モミジウリノキ(紅葉瓜の木)花弁が外側に強く巻き開花を始めていた花々を楽しんだ。
それから探鳥会集合場所へ急いだ。
(2023-06-06掲載)
広塚忠夫 2023-06-01
経読林道入口に現着時は霧雨から小雨になり、道を覆う木枝傘に助けられて50m程登ると、直ぐに雨は上がり一時は太陽の光も届き早朝の気持ち良い条件下でサンインヤマトリカブト(山陰山鳥兜)群落地までピストン探索を楽しみました。
暗いとこらからヤマドリ雄が現れたが、トケン類(カッコウ科)はジュウイチの鳴き声のみの寂しい結果でした。アカショウビンのやや距離がある森からの鳴き声に対して、近くから色々な鳴き声を発するクロツグミの方向を、腰を据えて探したが姿は確認できず。一方用心深いカケスが記録写真を撮らせてくれました。
花情報としては、オオバアサガラ(大葉麻殻)の白い円錐状の花が満開でオオバアサガラ通りに変身していて、花が散って一部の林道まで白い花園に造り変えていました。更に、白い花ではツルアジサイ(蔓紫陽花)とエゴノキ(刳之木)が惹きつけ、その他ではアワブキ(泡吹)やツクシシャクナゲ(筑紫石楠花)が魅せて呉れました。静止している花々は撮影しやすく記録画像として残せました。
帰路は、ゆっくりと車中観察を続けていると、クマタカの雄姿に出逢えラッキーでした。
(2023-06-02掲載)
広塚忠夫 2023-05-21
本日の18時集合のヨルヒコの案内役を仰せつかっていましたので、午前中に事前調査とルート状況の点検を兼ねて、一ノ岳下の峠まで往復約10kmを散策しました。
カッコウ類のジュウイチとツツドリ、中間点近くからセグロカッコウのカッカッカッコウが元気良い鳴き声がクリーンに届き心まで踊りました。林からクロツグミの多くの歌真似、オオルリ・キビタキの囀りを聴きながら時間がたっぷりあるので、鳴き声を味わいながらゆっくりゆっくり進みました。
林道の両側や谷間にはツクシヤブウツギ(筑紫藪空木)・ケカマツカ(毛鎌柄)変種・ホオノキ(朴の木)モクレン科の花花が目立っていましたし、崖っぷちにはギンラン(銀蘭)の小さな群れが魅せて呉れました。
ツクシヤブウツギ(筑紫藪空木)の密を吸っているクロアゲハ(黒揚羽)と林道上でイチモンジチョウ(一文字蝶)も観察でき楽しい経読林道でした。まだまだ時間があるので車中から観察しながらヨルヒコの集合場所の豊前坊に向いました。
(2023-05-24掲載)
広塚忠夫 2023-05-11
気温13℃〜22℃の快晴で、微風から弱風状態の快適な観察日和を、3人で予定コーを楽しみました。
先ずは、新緑の英彦山を賑わすカッコウ科のジュウイチが“ジュイチージュイチー”と元気よく鳴きだし、ツツドリが4ケ所で“ポポ・ポポ”と楽しい鳴き声で喜ばせて呉れました。
本日の期待種のセグロカッコウはご帰還しているだろうか、と話していると、“カッカッカッコウ”の歌声が届き心躍りました。
更に猫の丸尾では間近で長い時間歌って呉れましたが、警戒心の強いこの方は、姿を見せないまま南岳方面に遠ざかりました。でも“カッカッカッコウ”の演奏の時は至福の世界でした。
これに華を添えたのはアカショウビン(赤翡翠)キョロロロロー尻下がりの2ヶ所での鳴き声でした。
木本の花はコバノガマズミ(小葉蒲染)とコヤブデマリ(小藪手毬)の白い花が豪華でした。ゴールの傍ではコバンノキ(小判の木)の小さな紫の花が見頃を迎えていました。一方、スミレ類の中で見頃のコミヤマスミレ(小深山菫)の識別は容易にできましたが、フモトスミレ (麓菫)か、ヒメミヤマスミレ(姫深山菫)か、の識別は困難を極めました。
「日本のスミレ 山渓ハンディ図鑑」(山と溪谷社)によると、フモトスミレの仲間は変異も多く識別が難しい。特に、フモトスミレ (麓菫)と亜種ヒメヤマスミレは中間型が現れ、一筋縄ではいかないと記述されていました。YListで検索すると、学名:Viola boissieuana var. boissieuana、和名:ヒメミヤマスミレは、フモトスミレの亜種であり素人では難しく、ヒメミヤマスミレの葉は三角形に近い心形、裏葉は普通淡緑色、鋸歯がフモトスミレより粗いとの説明に従い、ヒメヤマスミレとしましたが、同行のお二人様のご意見を伺いたいと思っています。
本日の帰路コースは、新しいエスケープコースを下りましたが、想定以上に安全で楽々コースでした。今後、利用したいと思っています。
(2023-05-15掲載)
広塚忠夫 2023-04-18
英彦山の春の渡り調査と花観察を楽しもうと鬼杉に5人で向った。鬼杉の周りの高い杉の上からオオルリのオールルルリジジッと幸せを呼ぶ声が、両サイドから聴こえて来たが、5人かかりで探すが姿は確認できなかった。だが、やっと最終ゴール寸前の汐井川一枚岩を塞ぐ杉の枝に現れ、最高のブルー色のオオルリの観察と撮影を満喫できた。
本日のルートのほぼ中間点の籠水峠付近に近づくと風が強くなり、猫の丸尾山頂では押し倒されそうな台風並の強風で、昼食が出来る風よけの場所を求めて進み、最低鞍部に現着すると風が弱まり昼食をとることができた。
食後は、この地点からのエスケープ・ルートを下り大南林道の目指した。途中でぼつぼつでは有るが、スミレ(菫)類が出現し、いつものように図鑑と携帯サイトを活用して識別にチャレンジし、脳の活性化もでき、ありがたいスミレでした。ルート上で最も喜ばせてくれたのは、次々に現れるコバノミツバツツジ(小葉の三葉躑躅)と幸せを運ぶオオルリでした。
一番印象に残っているのは、台風並みの強風で激しく苦しい稜線上の歩きだった。また、昼食時を始め道すがらで山ガールの皆さんの差し入れが、何度もありいつも感謝しています...。
(2023-04-19掲載)
広塚忠夫 2023/0411
お仕事優先で現役の休みの日に合わせて、カヤクグリ再会とヤマシャクヤク(山芍薬)ボタン科開花の歓迎を期待して登りましたが、残念賞でした。
出発地点の豊前坊で、イカルが高木の杉の天辺からキーコーキ(お菊二十四/聞きなし)と囀りキョッキョッの地鳴きを交えてのサービスとアオバトがオーアオオーアオのおもろい鳴き声が聴こえて楽しくなりました。オオアカゲラ(大赤啄木鳥)の鳴き声とドラミングのドドドドは良く届いていたが、姿はさっぱりでした。
初認のヒカゲツツジ(日陰躑躅)ツツジ科と最終盤のタムシバ(噛柴)モクレン科は見頃を迎えていてじっくり見上げて観賞し、シコクスミレ(四国菫)・シハイスミレ(紫背菫)変種も全盛期でした。
食後は、中岳上宮の復修工事の為、中岳・北岳中間地点から裏彦へ下ることが強いられるので、どうしても正規の道がなくやや危険な急傾斜を落石を伴い、怪我もなく正規ルートに現着した時は安堵しました。
冒険好きな美代ちゃんが、その下りで弱音を吐き年相応の普通の登山者になって安全第一の観察登山を選択するようになったことは、自然の成り行きなのだろう。片や伸子さまはエネルギッシュにぴょんぴょん飛び回り、何度も初ものを発見してくれて、その現物にて携帯サイトで識別点を確認し、帰宅しても反芻しレベルアップを図って居られるようで、識別で助けられます。
希望は多くて、次の英彦山観察地を選択するのに苦労する程行きたいルートがあり、それが贅沢な悩みの種になっています。
(2023-04-12掲載)
広塚忠夫 2023-04-08
本日の観察ルートは、豊前坊から中岳・北岳中間地点を経由して裏彦ルートへ下って帰着予定だった。しかし、裏彦の「ルート標識no-51地点」から急斜面の渓谷沿いを観察しながら全く想定しない赤鞘林道(大分県中津市)にたどり着いてしまった。そこから、また、ピストンして急斜面を登り続けて、正規の裏彦ルート合流地点に現着し、薬師林道を経由して豊前坊になんとか戻った。なんと、急傾斜の上り下りの渓谷を含めて約9時間の14km超を歩いたことになり、疲れ果てての豊前坊のゴールに倒れ込んだ。年甲斐もなく、こんな厳しい歩きは最後にしたいと心した。
その割に鳥果は寂しいものだった、が、一つ勉強になったことがある。稜線上の樹木からの鳴き声が届きシジュウカラ的なテンポであった。しかし、少し違和感があったので追跡した姿はヒガラだった。ヒガラはキーが高くツピィツピィの囀りは判るが、ゆっくりした鳴き声を発することもあると、私レベルでは姿を見ないと確信が持てない。
花の移り変りは早く、3月末には、あれだけあちこちに観られたホソバナコバイモ(細花小貝母)ユリ科が全然見られなかった。一方、喜ばせくくれたのがヒナスミレ(雛菫)・シコクスミレ(四国菫)との初出逢い、更に、ハルトラノオ(春虎の尾)・ワチガイソウ(輪違草)・ネコノメソウ(猫の目草)の仲間は見頃を迎えていた。人気のヤマシャクヤク(山芍薬)とコミヤマカタバミ (小深山傍食)の蕾は、もうすぐ開花の時期に入り再会が楽しみだ。また、元気をだして英彦山に登ろう。
(2023-04-10掲載)
広塚忠夫 2023-03-30
現役優先の休暇に合わせて30日は、予定通り英彦山に3人で登った。
可憐な春の妖精(スプリング・エフェメラル)たちの「ハルトラノオ(春虎の尾)・サバノオ (鯖の尾)・ワチガイソウ(輪違草)・ホソバナコバイモ(細花小貝母)」が迎えてくれた。
更に、先般(3/19)のオオアカゲラの採餌風景の再来を期待しての登りでもあった。でも、現れる気配がないので早めの昼食時間にして、じっくり腰を下ろし待機して数分後に、ブナの大木に飛来し着木したので、双眼鏡で覗くと木の裏に隠れたようで、キョッキョッと鳴き声は続くので皆さんと探していると、北西尾根のブナ林へ低空飛行で去った。その後、また裏彦側からの鳴き声を頼りに観察したが、雄姿の撮影には至らなかった。
ところが、鹿の防護ネット内のブナの周りで成長しているクマイザサ林から、ひょっこりとカヤクグリが低い樹木の小枝に現れ直ぐに消えたが、また間近に現れワクワクシャッターで連写し、また消えては現れ4回目瞬間のサービスを含めて久し振りの笹潜りことカヤクグリとの感激の再会だった。
カヤクグリの記録を紐解くと、英彦山支部観察記録は2005-11-18、2005-12-03、2007-04-05(2羽)を最後に観察記録はなく、13年後の三浦美代子さんの2020-02-20英彦山でカヤクグリと出会った記録画像が最新であった。
2014年度から「英彦山絶滅危惧種保護対策事業」として防護ネットが設置され、ネット内のクマイザサの成長で越冬環境が出来上がり、カヤクグリが帰還したのだろうと想定される。だが、ネット外の周辺の笹の現実は、鹿の食害で15p程度の低い原っぱの様相で、越冬には厳しい環境が続くと思われる。
参考「ブナ林のクマイザサの変遷」
(2023-04-01掲載)
広塚忠夫 2023-03-19
英彦山山地を歩いていると高い確率で雌鹿やファミリーを観察しますが、雄鹿との出会いは過去数回しかなく、珍しい観察記録になります。
鹿の食欲は胃を4っつ持ち約1000種の植物を食べるとの全国的な調査報告があり、絶滅危惧植物を始め英彦山の生態系を保護するため、2014年度(H26)から「英彦山絶滅危惧種保護対策事業」として防護ネットが設置されています。
北岳から中岳に至る稜線上の両側にはシカ防護ネットが集中して設置されていますが、鹿は1.5mの柵を飛び越えるので防護棚は2mの高さが必要で、その保護効果としてネット内のクマイザサ(九枚笹)は食害から逃れてネット外と比べると明らかに背が高く順調に成長していることが目視できます。
当日(3/19)、南側のネットの周りをうろついている雄鹿を発見しカメラを向けると、こちらに気が付きネットを乗り越えて谷間に消えました。あの高い防御ネットを難なく踏みつけ乗り越えていく行動をカメラ越に目撃し、更なる対策を打たなくてはならないように実感しましたので、福岡県保健環境研究所へ観察画像を送付しました。
早速、同所のS研究員から下記返信をいただきました。
オスジカの防護ネット乗り越えの写真と情報提供ありがとうございます。
このほか,防護ネット下側のアンカーが外れたところからの侵入も確認しており,先日も補修作業を行ったところです。
シカの行動圏に関しては,英彦山においてもGPS首輪装着による調査が行われ,成獣メスは狭い行動圏であるのに対し,成獣オスは大分県側斜面も利用し,県境を跨いで何度も往復していたという結果であったと記憶しています。
(2023-03-28掲載)
広塚忠夫 2023-03-19
豊前坊駐車場は2℃であったが、11℃まで上昇し気持ち良く、風も穏やかで登山日和であり観察条件も揃っていた。
花々は英彦山にふさわしい春の妖精(スプリング・エフェメラル)のツクシショウジョウバカマ(筑紫猩々袴)・ホソバナコバイモ(細花小貝母)・セリバオウレン(芹葉黄連)が魅せて呉れた。
樹木の花では、先ず咲くから命名されたとのマンサク(満作)が春を知らせていて中岳山頂の花が一番太陽の光で輝いていた。その他に4本のマンサクとの出逢いもありラッキーな発見もあった。
野鳥達も季節の到来の様相で、オオアカゲラ(大赤啄木鳥)がキョッキョッの鳴き声とドロロロ・・・右肩下がりのドラミングを交えてメスにアピールしていたが姿は捉えられなった。それに応えるようにキョッキョッと反対側から鳴き声が届くが探しきれなく頑張っていると、雌のオオアカゲラが目立つブナの頂きに現れたのでワクワク気分でシャッターを押し続けた。
この個体は3ヶ所で贅沢なチャンスを与えてくれて動画の記録もできた。初めは距離があり二度目は近いが枝被りのため、はやる気持ちを抑えてじわりと近づき、足場を固めて上向きにドキドキしながら動画撮影を開始した。急斜面で樹に寄りかかりの撮影であったため相当ブレていた。そうであっても、一連の採餌動作が記録出来たので、貴重な記録として自己満足した。
日曜で晴天の登山日和であったが、英彦山山頂の登山禁止看板が効いたようで、3人の登山者と挨拶を交わしただけだった。その方の情報では上宮改修工事は4月から開始され、モノレールとヘリを使い資材搬入が行われるとの情報であった。バイオトイレ点検結果は、一機は正常運転で二機目は電源の点灯が消えていた。
(2023-03-20掲載)
広塚忠夫 2023-03-10
スタート時11℃が、終着時には18℃まで上昇してやや暑く感じました。
早いもので3月に入り10日を迎え、深倉峡にも早春の花ミスミソウ(三角草)が開花し魅せて呉れてました。情報伝達は早く深倉園地には筑豊以外の福岡ナンバー等の車7台が並んでいてミスミソウ観察者の皆さんでした。
屏風橋に近づく林道は昨年の大雨被害から修復されたばかりですが、現在は大岩壁の崩落で道が塞がれていて驚きました。徒歩による観察会には、大崩落の端を歩き進むことができますので、開催には影響がないと判断しています。
暖かくなりミソサザイ(三十三歳)がテリトリー宣言のため盛んに囀っている光景は嬉しくワクワク気分になりました。一方ウグイス(鶯)の鳴き声は全く聴こえませんでした。ヤマドリが道を横断するのが2度観察され雄はあっという間に消えましたが、雌はゆっくり移動でした。
増えすぎているシカは出現が多く5ヶ所で出会いました。全て単独のシカばかりで個人的には珍しい記録であり今後とも注視すべき記録と思い、サイトで調べると「白山のニホンシカの生態」に自動撮影カメラ調査では、1頭の単独行動が93.2%を示していた記述があり納得しましたが、英彦山も同じかどうか、調査の必要有です。
(2023-03-11掲載)
広塚忠夫 2023/0208
豊前坊までの道路状況は、ほんの一部がアイスバーンであったが、安全に走行できた。
高住神社で藤本さんと遅い新年の挨拶を交わし、会話の中の鳥情報で、階段を登っていると右側から大工さんが釘を打つようなゴンゴンゴンと音がする鳥の名前は何ですか?と訊かれ、多分「アオゲラの餌取ドラミング」でしょうと回答した。
登山ルートの残雪はシオジの林・北岳・中岳・表参道間は10cm〜15cmであったが、安全のためシオジの林でアイゼンを装着し歩き、帰路のバードラインに入ると雪はほとんどなくアイゼンを脱いで進んだ。
野鳥との出逢いは少なく淋しい鳥相であったが、ルリビタキ雌雄とオオアカゲラが出現し、自己満足レベルの撮影が出来た。ルリビタキ雌は往路の高住神社を過ぎて直ぐに現れ、雄は帰路のドウダンツツジ(満天星躑躅)の枝に止まり、じろっとこちらに警戒心の目を向けている姿勢を、撮影をさせて呉れた。オオアカゲラ(大赤啄木鳥)はバードラインから野営場の下りでキョッキョッの鳴き声をキャッチして、アオゲラに比べるとキーは高いが細く静かで聴き分けができ、鳴き声の方向を探すとオオアカゲラで正解だった。採餌しながら樹上を上下したり樹幹を移動しているのを、約30mの距離からの快感の撮影だった。
英彦山青少年の家の前に立てられている、種田山頭火の句の看板「すべってころんで森がひっそり」の登山行が、私もちょいちょいあるが、今日は一回もなかったなぁと自然に笑顔になり「うまい!」と山頭火へお褒めの言葉を贈った。本日の登山者の出会いは往路で一人、帰路で一人の二人だけだった。
(2023-02-10掲載)
広塚忠夫 2023-01-29
山ガール様から四王寺の滝の氷瀑見学のリクエストに応えてご一緒した。成果は道中の雪景色とヒレンジャク(緋連雀)の群れ、終着は迫力ある氷瀑を堪能して英彦山に感謝した。
ネット社会の情報伝達の影響であろうか、多くの登山者や滝見学者が別所駐車場を満車にしていた。出発点の鷹巣原駐車場までの国道は、かちんかちんのアイスバーンで四駆とスタッドレス装備でないと進めない状態であった。
天候は最低気温マイナス4℃であったが、風が弱く途中でウインドブレーカーを脱いで登って行った。ただ、積雪は15cm〜30cmありアイゼン装備が必要であった。
登山者が多いことから野鳥との出逢いは諦めて、樹氷の雪景色に魅了され歩いていると奉幣殿手前の道端でミヤマホオジロの群れにクロジの姿も観察された。
滝の登りルートで美代ちゃんが、やや距離のあるケヤキの大木を指さして“あの葉っぱの様なものは、鳥の群れではないですか?”の声で直ぐにカメラで撮影しモニター拡大すると、なんとヒレンジャク(緋連雀)の50±の群れではないか。大発見だ!何度かケヤキの周りの飛翔を繰り返してくれたが、撮影技術が拙く記録画像に終わった。ケヤキによく寄生するヤドリギの実を餌にしているのか、それは確認できなかったが、今年初認で喜びの歓声を上げた。
多くの足跡と登山者の後に続いて登っていると本道から離れ無名の滝に進んでいて、直ぐに方向転換しトラバースになり難所の2ヶ所を超えるのに難儀したが、無事に四王寺の滝に到着できた。その甲斐あって見事な大氷瀑に迎えられて、氷瀑を背景に記念写真を撮り、多くの登山者と喜びあった。
(2023-01-30掲載)
広塚忠夫 2023-01-15
深倉園地をスタートし草木ヶ垰経由して岳滅鬼岳入口をピストンした。
深倉林道でシカと4回の出会いがあり総計12頭も記録した。顔が合うと一瞬静止するが、直ぐに逃げ去った。走りながら警戒の声を上げて他のシカの群れに、天敵が来たぞと知らせている様だ。
野鳥の出会いで多いのはヒヨドリで、ヒーヨヒーヨと30+の群れや小さい群れが観察されて80+をカウントした。続くはメジロだった。ヤマウルシ(山漆)の実を懸命に採餌していたので、カメラを向けると、どうぞ撮ってくださいと警戒心が薄い様で、傑作の画像が出来上がり満足できた。西側の山の稜線上からハシブトガラスが、カーカーと鳴きながらクマタカにモビングを仕掛けていたのが観察されたが、短時間で山を越えて消え去った。
ルート上の樹木では、沢山のイイギリ(飯桐)ヤナギ科のオレンジ色の房状の実がたわわに実りアピールしていたが、鳥が採餌しているのは全く観察できなかった。
(2023-01-16掲載)
広塚忠夫 2022-12-15
2022年度最後の冬季の英彦山鳥類生息調査を兼ねて、更に、個人主催行事として英彦山探索を呼び掛け、結果常連の3人の山ガール様にご一緒して頂き助かりました。
英彦山に至る道路状況は、一部は浅い積雪とアイスバーンとなっていたので、四輪駆動のノーマルタイヤのゆっくり安全走行で、なんとか豊前坊駐車場に無事現着しました。
そこは一面真っ白い世界で、デジタル温度計はマイナス4℃を示し、小雪が舞う天候でしたが、微風でそれ程厳しい寒気を感じませんでした。
野鳥生息調査に関しては、出現数は高度が上がるほど少なくなって、12月の冬の調査としてはこの程度かと受け入れました。
往路のシオジの林で木下伸子さんがルリビタキ♂を見つけ樹間移動は皆さんも確認されたようです。帰路ではウソの鳴き声が届き、皆さんで探したが、姿の確認までには至らず退却しました。
一方、真っ白いブナの樹氷にお三人さんは、凄く感動され歓声の連続でしたので、英彦山へお礼の賽銭を忘れないようお願いしましたが、なされたでしょうか。
(2022-12-19掲載)
広塚忠夫 2022-12-06
冬季の英彦山鳥類生息調査を兼ねて、個人主催行事として英彦山探索を呼び掛け、常連の3人の山ガール様にご一緒して頂きました。
スタートはマイナス1度の氷点下で、北岳ではマイナス2度まで降下し、森林の中は風防が効き、一方、稜線上は強風で体感温度が更に下がりました。
一本杉に現着すると、北岳側の白い樹氷にしばし惹きこまれました。この地点から登りのルートは次々と魅力的な樹氷(エビノシッポ)の出現に歓声が上がりました。
ところが、肝心な野鳥は高住神社周りでルリビタキ・ミソサザイを記録し、杉の大木からアオゲラの激しいドラミングが確認できた程度でした。
北岳・中岳中間点で昼食後は、北谷Aコース:三段の滝(飯塚四六会の呼称)に向うと、アトリの小さい群れ・ヤマガラ・コゲラ・ゴジュウカラが出現してくれました。このコースを先行して点検すると、荒れていて危険で勇気ある退却とし、ピストンに変更して戻り始め、大掛かりなシカネット外側の獣道を迂回して探索したため、相当な周り道となりました。でもそのご褒美に、ツクシシャクナゲ(筑紫石楠花)が来年の開花準備で沢山の蕾が見られて来年が楽しみになりました。
帰路のコースはオオアカゲラ(大赤啄木鳥)の飛翔が観察されたが、一方ウソの鳴き声が聴こえてくるが、姿が確認できなく残念でした。
コース上は積雪はなかったが、樹氷の厳冬期を無事に帰着できて安堵すると併せて爽快な気分の終着で、結果良しとしました。
(2022-12-09掲載)
広塚忠夫 2022-11-18
英彦山の裾野周回コースを5人で探索しました。山頂を目指さないことから想定していたのは楽々コースでしたが、逆で、ほんなごつ厳しい本日の歩きでした。相当前に歩いた登山コースであり、沢山歳を重ねていたのを忘れていたようです。
先週8日の鷹ノ巣山の紅葉黄葉の素晴らしさの余韻が残っていて、本日の紅葉黄葉の山場は過ぎ去っていました。コース下の茶褐色の落ち葉のもみじ狩り主体の時期なっていて季節の移り変りの速さを感じました。それでも、ところどころで魅せてくれるオトコヨウゾメとカエデさんの紅葉を観賞し感謝しました。
疲れはありますが、歩き切った達成感が気持ちよく、お互いに褒め合いました。また、訪れますので英彦山殿、遊んで頂ければ幸です。
(2022-11-19掲載)
広塚忠夫 2022-11-08
鷹ノ巣山の絶頂期の紅葉狩りを5人で楽しみました。
紅葉黄葉でも意外と珍しいブナの旬の黄葉に出逢えてラッキーでした。
また、この山の特徴の絶壁の岩登りと下りでした。登りより下りが危険で、二ノ岳からのロング下りは恐怖と緊張の連続でしたが、何とか全員無事でした。なかにはロープに宙吊りになったり、岩壁の足場選択に苦労したり、各人の下り方は様々でしたが、ご老体にとっては危なかしいチャレンジでドキドキでした。
見せ場は、三ノ岳昼食時に対面の苅又山のクマタカ番の低空飛行の一瞬で、つっかけ行動の鳴き声は聴きとれましたが、記録画像は残せませんでした。
一方、鳥斑の山下哲郎氏は、道中一貫して手持無沙汰の様で絶貧相な鳥状況で気の毒でした。
サプライズは「喜寿の後の祭りと前倒しの喜寿のお祝い」がバームクーヘンを食しながらやって頂きました。(木下伸子さま・三浦美代子さまに感謝)
(2022-11-09掲載)
広塚忠夫 2022-11-02
英彦山の中腹と裏彦の紅葉黄葉は、今が旬で、ここ一週間が見頃で魅せて呉れるでしょう。
北岳・中岳中間点で早めの昼食時には、南側のブナの枯木大木からオオアカゲラの採餌のドラミングと鳴き声が届き、南北の両側から“フィ、フィ、フィ”とゴジュウカラの鳴き声が響き、快適な風と日光、紅葉黄葉の光景の小春日和の贅沢な一時でした。
突然ハイタカがタンナサワフタギ(耽羅沢蓋木)の枝に止まり、直ぐにオオアカゲラの鳴き声の方向へ飛び立つと、オオアカゲラは北岳方向に逃げ去った。それに即応して両側のゴジュウカラも鳴くのを止めた。彼らも鳴き声で危険や警戒を伝達するのであろうか。いや、ハイタカの接近を即体感で察知したのであろう。ハイタカ出現の瞬間、静寂のブナ林になってしまった。
食後、ハイタカが飛んだ方へ向かって進むと、アトリの小さい群れが現れその谷間の難路に沿って下って行った。結局は予想外のケルンの谷に到達した。近道ではあったが、崖っぷちを横切る獣道はエネルギーを消耗した。そこからは裏彦の紅葉グラデーションに向けてシャッターを押し続ける楽しい歩きになった。今が紅葉狩りの時期です。
(2022-11-04掲載)
広塚忠夫 2022-10-22
冬鳥のご帰還状況とタンナトリカブト(丹那鳥兜)別名サンインヤマトリカブト、紅葉の観察を目的に訪れました。最近は秋の気候で気持ちの良い日は、フィールドにほぼ毎日出掛けて探索の連続です。
紅葉はシラキ(白木)トウダイグサ科の紅葉黄葉のグラデーションが素晴らしく魅せて呉れました。林道の両側には白いジンジソウ(人字草)ユキノシタ科が全盛期で広い範囲で咲いていました。が、同じ仲間のダイモンジソウ(大文字草)との出会いはありませんでした。
冬鳥はさっぱりで、アトリの鳴き声が谷間から聴こえただけでした。
帰路は、猛禽類行動圏の調査アドバイザーを仰せつかっていますので、相の原毛谷林道を走り森林環境を点検しながら、耶馬渓を経由し帰りました。アドバイザーは福岡県側2名と大分県側2名の日本野鳥の会員4名が就いています。
途中、みやこ町犀川犬丸でチョウゲンボウが田圃に降下するのが観察されましたが、金網に囲まれた環境で近ずく事が出来ませんでした。
(2022-10-24掲載)
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