三浦美代子 2020-11-17
鷹ノ巣山は英彦山の周辺にあり、一ノ岳、二ノ岳、三ノ岳の三峰がある。今回は初めて一人で登り、ロープを使って高い崖の上り下りで緊張の連続であった。気温も高く11月の陽気で汗ばむほどだった。鳥の声は少なく、一ノ岳と二ノ岳の間で、シカの大きな声と駆け去る音を聞いたぐらいだった。登山客とも出会った人は一人だけだった。
昨年は11月15日に鷹ノ巣山を登り、紅葉が見事だったが、今年は2日違いで紅葉が終わりかけで、山頂付近はほとんど落ち葉になっていた。しかし、登山口近くの林や、下山に歩いた巻道ルートの紅葉は美しく、コハウチワカエデ、ウリハダカエデ、オトコヨウゾメ、タカノツメなど、楽しめた。コハウチワカエデと、ヒナウチワカエデの違いが難しくわからなかった。
下山の巻道のルートで、メグスリノキ(目薬木)を見つけてビックリした。経読林道でサーモンピンク色の美しいメグスリノキ(目薬木)は見ていたが、鷹ノ巣山で見たのは初めてだった。紅葉が上品なサーモンピンク色でなく赤色が濃くなっていたが見つけたときは嬉しかった。昨年は気づかなかったのだろう。別所駐車場からの帰り道で車道沿いの真っ赤に色づいたイロハモミジの紅葉を楽しみながら帰った。
(2020-11-18掲載)
三浦美代子 2020/1103
英彦山の裏彦コースの紅葉が見たくて、広塚氏をお誘いし4人で登った。大分県のくじゅう連山の紅葉は例年と比べ1週間ぐらい早かったといわれていて、裏彦の紅葉も少しは落ち葉が多かったが、それでも、赤や橙や黄色に染まった木々の紅葉・黄葉の素晴らしさにみんなで感激した。
オオアカゲラの鳴き声が遠くから段々近くに聞こえてきて、枝を上に登っている姿(シルエット)を確認し、近くの枝をとびまわっている姿を、広塚氏がカメラでとらえることができた。又、南岳と中岳上宮の間の尾根でマヒワの群れも見た。
英彦山山頂は登山客が多かったが、紅葉はほぼ終わっていた。下山の一本杉あたりから、護摩炊きのにおいと声が響き聞こえてきて、そのせいか、鳥の声が全然聴かれなかった。高住神社で大勢の参拝者と共に、護摩炊きを見ることができた。
今年も裏彦の素晴らしい紅葉を見ることができ満足した。
(2020-11-05掲載)
三浦美代子 2020-10-24/25
山の仲間たち3人で、大分県くじゅう連山の大船山と三俣山に登った。新聞の報道では、今年の紅葉は例年より早く、1週間前ぐらいが紅葉の見頃であると載っていた。
今年もくじゅう連山の紅葉を見ることができ幸せであった。
(2020-10-29掲載)
三浦美代子 2020-10-03/06
今回、初めて山ツアー「北穂高岳、紅葉の涸沢カール」に参加した。飛騨山脈を通称北アルプスと呼び、長野県と岐阜県の県境に穂高連峰が連なっている。紅葉が素晴らしいと言われている、涸沢カール(カールとは山腹斜面にみられる椀状の谷)と、北穂高岳に登り頂上からの大パノラマが目的であった。
コロナ感染対策として、飛行場、機内、観光地、山荘内ではマスク着用、アルコール消毒が徹底され、宿泊人数も制限されていた。
1日目の上高地の河童橋や横尾山荘までは観光客が多くなっていると感じた。梓川沿いに林の中を歩き、黄色に黄葉した木々が少しは見られ、カケスの声が聞かれた。オコジョも現れたらしい。
2日目の北穂高岳登山の山道では、高くなるにつれ、黄色に染まった廻りの山々が見られてきた。しかしガスもかかってきたが、涸沢カールでは、迫力ある穂高連峰が美しく紅葉していて、その姿に感動した。ナナカマドの燃えるような赤が少ないように思えたが、それでも素晴らしかった。涸沢キャンプ場のテントは少なかった。
北穂高岳への南稜ルートは急な岩稜で鎖やハシゴを慎重に超えて登った。足がつりきつい思いもしたが、ガスの中の北穂高岳山頂に着いた時は達成感で感激した。山頂すぐ下の北穂高小屋もガスに覆われ、残念ながら何も見えなかった。小屋では宿泊者も少なくストーブがたかれ、清潔に整頓されていた。
3日目は夜中に雨が降り、小雨の中滑らないように慎重に下山した。イワヒバリを見かけた。チングルマ(稚児車)やイワオトギリ(岩弟切)の草紅葉が美しく、ゴゼンタチバナ(御前橘)の赤い実も見られた。ナナカマドやカツラ(桂)の紅葉を楽しみながら下山した。横尾山荘に着いたときは秋晴れの青空が見られた。
素晴らしい経験ができ、楽しかった4日間であったが、集団行動の中で写真を撮ることの難しさ、いろいろな山の楽しみ方の違いを感じさせられた。
(2020-10-10掲載)
三浦美代子 2020-09-28
久しぶりの福智山は秋風が吹き、汗をかいた体を冷やしてくれた。アオゲラ、カケスの声が響く。ススキがたなびき、ノコンギク(野紺菊)、ナギナタコウジュ(薙刀香薷)が光っていた。福智山山頂からは英彦山、鷹巣三峰がよく見えた。
秋の花、アキチョウジ(秋丁字)、ヤマハッカ(山薄荷)、キバナアキギリ(黄花秋桐)の花が咲きはじめていた。ソウシチョウが群れてにぎやかに飛び回っていた。
2週間前の山で出会った人から、シュスラン(繻子蘭)の花を教えてもらい、探し見に行った。林の中でひっそりと咲き、株はたくさんあるのに、花は小さく3輪しか咲いてなかった。大事に育ってほしいと願った。秋の花のリンドウ(竜胆)もそろそろ楽しみだ。
(2020-09-30掲載)
三浦美代子 2020-08-09
北九州市小倉南区にある鱒淵ダムから七重の滝入り口まで歩く。ボタンヅル、センニンソウの白い花が目立つ。渓流を見ながら登り、以前渡渉に大変だった川に、今年新しく橋が架かっていて有難かった。
一の滝から七の滝まで水しぶきが気持ちよく、汗が噴き出た体を冷やしてくれた。アブがまとわりつき困った。川沿いに渡渉を繰り返しながら歩くと山瀬三差路に着く。豊前越に向けて歩く。
登山道にはヌスビトハギ(盗人萩)の群生があちこちに見られた。以前見つけたところに株がないか探していると、なんと、美しい、ナツエビネ(夏海老根)の花が一株、咲いていたのだ(お盆のころ咲くと聞いていた)。蕾だけの株も見つけて、嬉しかったが、ナツエビネ(夏海老根)の株が少ないように思えた。
傾斜がきつくなりガレ場を歩くと豊前越に着いた。からす落から荒宿荘で、ヤマホトトギス(山杜鵑草)が綺麗に花咲かせていた。
山頂下の回り道から山頂の登りで、2年前に見つけた、ヒゴタイ(平江帯)が咲いていたのだ。去年は咲いてなかったが、しかも咲いている場所が2年前と違っていたのだ。山頂で他の登山者に聞いてみたら、やはり誰かが植えたのではといわれてしまった。しかし、ヒゴタイ(平江帯)は綺麗なブルーで美しく、触ってみると硬かった。
カワラナデシコ(河原撫子)、クルマバナ(車花)、オミナエシ(女郎花)、コバギボウシ(小葉擬宝珠)、ゲンノショウコ(現の証拠)、シラヤマギク(白山菊)の花が山頂付近に咲いていて楽しませてくれた。
(2020-08-14掲載)
三浦美代子 2020-07-30
久しぶりに奉幣殿から登り、南岳、中岳、北岳の縦走を歩いた。誰もいない奉幣殿から鬼杉方面に向かって歩いていると、ソウシチョウ、アオバトの声が響く。「鬼杉まであと700m」で休憩していると、アオゲラらしき声がして2羽飛んでいく姿を確認した。ネットで保護されていたブナの木も成長していた。汗をかきながら、大きなケヤキの樹木や材木岩を確認し、見晴らし台に出た。以前ここで広塚氏が松の木にとまるアオゲラの写真を撮られたところだ。鎖場の岩場でウスノキ(臼の木)の実を見つけ、南岳に着く。新しい看板と休憩できるテーブルと椅子が作られていた。
中岳に着くまで誰一人にも会わなかった。トイレ掃除をして食事をしていると登山客が来られた。
北岳に向かうが、ゴジュウカラの声もしない。岩の上のサイコクイワギボウシ(西国岩擬宝珠)の蕾を確認し、北岳の看板も新しくなっていた。もしかしてという期待で探すと、フガクスズムシソウ(富嶽鈴虫草)が一株花を咲かせていた。有難うという気持ちで写真を撮った。二日後にここに来られた広塚氏はフガクスズムシソウ(富嶽鈴虫草)を何か所も見つけられていたという。
以前教えて貰っていた場所で、タマガワホトトギス(玉川杜鵑草)の花を見つけて写真を撮っていると、他の登山客からもっと群生している場所を聞き、見つけることができ嬉しかった。いつも通りながら気づかなかった場所だ。
次は望雲台方面の崖のイワタバコ(岩煙草)だ。期待通り星形の薄紫色のきれいな花を咲かせてくれていた。蕾も多かったが透き通った花弁は素晴らしかった。豊前坊登山口で置いてあった、冷たい甘酒をご馳走になり疲れた体が息がえるようで感謝した。夏祭りの準備がされていた。
ここから九州自然歩道を歩き、野営場駐車場のそばで、何か鳥が餌を求めてピョンピョン歩いている。もしかしてクロツグミか?初めてクロツグミを見ることができ嬉しかった。やっと、鷹巣原駐車場につきホットとした。
(2020-08-04掲載)
三浦美代子 2020-07-26
井原山は福岡・佐賀県境にあり、背振山地第2の高峰で花の名峰として知られている。この時期は、オオキツネノカミソリ(大狐の剃刀)の群生地として有名で、7時に水無登山口の駐車場に着くと満車であった。
オオキツネノカミソリの群生地では、オレンジ色のたくさんの花が咲いていて、まだ蕾も多く楽しませてくれた。ウグイス、ホトトギスの声が響く。群生地から小雨が降りだし、井原山山頂では雨風が強くすぐ下山した。山頂近くに雨に濡れたコオニユリ(小鬼百合)がしっかり咲いていた。下山の途中から雨が上がり、オオキツネノカミソリの群生をもう一度ゆっくり見ることができた。雨にしっかり濡れたが今年も見られて嬉しかった。
英彦山や古処山では、オオキツネノカミソリが鹿の被害を受けている。井原山は鹿の被害がなく、この素晴らしい群生を毎年見られるように願うばかりである。
参考:オオキツネノカミソリ(井原山)(糸島市ウェブサイトより)
(2020-07-27掲載)
三浦美代子 2020-07-19
犬ヶ岳は福岡県と大分県境にあり、ツクシシャクナゲ(筑紫石楠花)で有名な山である。
今回は豊前市の求菩提資料館がある犬ヶ岳登山口から登った。犬ヶ岳林道から急なウグイス谷を登り汗が噴き出る。
経読林道から笈吊峠に登る山道で、ツクシガシワ(筑紫柏)の群生を見つけた。茎の先がつる状になり、紫茶色のかわいい花をつけていた。福岡県では絶滅危惧U類である。
笈吊岩は迂回路を回らず、@ルートの鎖を使って急な崖コースを登り、ヒヤヒヤものでした。黄色の花のオトギリソウ(弟切草)と、ナガサキオトギリ(長崎弟切)を見つけ、葉が茎を抱いているかどうか、葉に明点が多いかの違いを確認した。
下山の経読林道あたりから、小雨が降りはじめ、恐渕コースの鎖場を渡り、川の冷たい水で顔を拭き息がえった。林道にはタケニグサ(竹似草)やマツカゼソウ(松風草)が多く咲いていた。
(2020-07-24掲載)
三浦美代子 2020-07-16
白糸の滝駐車場(福智町)に着くと、ガビチョウの声が響いていた。白雲ラインを登っていくと、ガビチョウの声が大きくすぐ近くに聞こえる。周りがガスっていたが、樹の上の枝にとまっている白い過眼線を持った、ガビチョウを双眼鏡で確認できた。大栂林道では、ヒヨドリ、ソウシチョウ、ウグイスの声が響く。蒸し暑く汗がほとばしりメガネが曇って困った。
山頂にはいかず、荒宿荘に向かっているとき、何かガサガサという音で動物がいるのかと思っていると、ガスの中を鳥らしきものが横切って行った。しばらく探し、断定はできないが、ヤマドリの♀ではないかと思われた。福智山で初めて見た。からす落ちに下りる時は、クロツグミの声が響き、ソウシチョウの群れにも出会い、写真を撮ることができた。
ホッテ平からホッテ分れまで下り、九州自然歩道から福智山山頂までの登りはきつかった。ホトトギスの声が響き、鈴ヶ岩屋あたりから、カワラナデシコ(河原撫子)、オミナエシ(女郎花)など見つけ、季節の移り変わりを感じた。
黄色のユウスゲ(夕菅)の花を見つけ、福智山では初めてだ。時間は14時で、しぼんでいる花もあり綺麗に開いている花もあった。(山に咲く花、山渓ハンディ図鑑2)では、「花は夕方から開き、翌日午前中に閉じる。」と書かれてある。しかも、「貫・福智山地の自然と植物、熊谷信孝」の本には、ユウスゲ(夕菅)の花は載ってなかった。福智山には、オキナグサ(翁草)や、カキラン(柿蘭)が花壇のように植えられているため、このユウスゲ(夕菅)が自然のものなのだろうか?花は美しいが、疑いを持ってしまう。自然の山の中に、人工的な花壇のような花を植えてほしくないものだ。
山頂でやっと青空が見え、ツバメが飛んでいた。下山時は、ウグイス、ホオジロ、カケス、セミの声を聞きながら、急いだ。
(2020-07-21掲載)
三浦美代子 2020-07-12
茶が床園地に着いたときの平尾台はガスがかかり小雨が降っていた。このお天気で、早朝に咲いて日中は閉じる性質のある、スズサイコ(鈴柴胡)の花が咲いている株を何株も見ることができた。花は黄褐色で花冠は星型のかわいい花である。
ホウライカズラ(蓬莱葛)の花も咲き、アキノタムラソウ(秋の田村草)やキキョウ(桔梗)やヒオウギ(桧扇)の花も咲きはじめていた。オカトラノオ(岡虎の尾)やカキラン(柿蘭)の花がまだ咲いていた。
雨足が強くなったが、広谷湿原まで歩き、ホザキノミミカキグサ(穂咲の耳掻草)をやっと見つけることができた。その中で青紫色の花を見つけ、撮影した写真を自宅で確認し、花柄がついているので、ムラサキミミカキグサ(紫耳掻草)ではないかと思った。
この雨の中駐車場には何台も車があり、平尾台の人気を感じた。
(2020-07-13掲載)
三浦美代子
2020-06-21
英彦山のオオヤマレンゲ(大山蓮華)を求めて登った。豊前坊駐車場には3台の車が止まっていて、キビタキ、ツツドリの声が響いていた。望雲台ではオオアカゲラやオオルリの声が響き、姿を探すが見えなかった。
溶岩の壁のオオヤマレンゲは、ほとんど花が終わっていた。しかも、樹木自体が元気がないように感じた。北岳から南岳にかけ風が強かったせいか、鳥の声が少なかった。
行者堂のオオヤマレンゲは、花が残っていてその美しさを見ることができた。写真を撮る登山客も増えてきた。北西尾根を通って下りたが、英彦山の貴重な花、ウチョウラン(羽蝶蘭)、フガクスズムシソウ(富嶽鈴虫草)、ヤシャビシャク(夜叉柄杓)などの株が少なくなってきているように思えた。盗掘されているのだろうか?残念である。
バードライン分岐で、アカショウビンの声が聞かれ、野営場のルートを下った。遠くからカッコウ、ホトトギスの声が聞こえたが、セグロカッコウの声が聞かれなかった。
自然道で、クモキリソウ(雲切草)を見つけたときは嬉しかった。ちょうど綺麗に咲いている時で、大事に守られてほしいと願った。帰路の豊前坊駐車場も別所駐車場も車で一杯だった。全国的に移動自粛が解除され、さすが、英彦山人気だなあと思った。
(2020-06-24掲載)
三浦美代子 2020-06-07
久しぶりに福智山の筑豊新道から登った。上級者向けのコースの為、誰一人とも会うことなく渓流沿いの山道を楽しんだ。
ソウシチョウ、ミソサザイの声が響き、突然クロツグミの特徴ある綺麗な鳴き声が聞かれ、声を録音した。
モミジウリノキ(紅葉瓜の木)の花が咲いているのを見つけ、ツクシタツナミソウ(筑紫立浪草)の花も咲いていた。筑豊新道を出て、イチヤクソウ(一薬草)の花を見つけに下ったがまだ蕾であった。里山の城山(369m)ではもうイチヤクソウの花が咲いていたが。
福智山山頂では、風が心地よく吹き、英彦山もくっきり見渡せた。登山客も以前より多く感じられた。山頂近くにヤマツツジ(山躑躅)があちこちで色鮮やかに咲いていた。ウグイス、ホトトギス、ガビチョウの声が響く。
荒宿荘からからす落ちに下ると、ヤマボウシ(山法師)とタンナサワフタギ(耽羅沢蓋木)の花が満開で美しかった。大塔の滝を過ぎ、オオルリの声を楽しみながら、下山した。
(2020-06-09掲載)
三浦美代子 2020-05-17
5月14日に緊急事態宣言が解除されたが、三密を防ぐため早朝から登った。山道はガスで覆われ、前日の雨で濡れていた。林道までに、キビタキ、ソウシチョウの声が響き、時々アオゲラの声も聞かれた。林道ではカワラヒワ2羽を確認した。急登を汗をかきながら登ると、センダイムシクイ、ウグイスの声がした。ホトトギスの声が遠くから聞こえ、だんだん近くに聞こえる。探すが見つからず、声のみ録音した。山頂まで何回も声が響いていた。
八丁の登りの山道で、白い色のシロバナシラン(白花紫蘭)を見つけ、ビックリ。初めてだ。紅紫色のシラン(紫蘭)も咲いていてやはりこちらが美しい。キンラン(金蘭)の花もあちこちで見つけ、花は開いてなかったが美しかった。福智山でキンラン(金蘭)を見たのは初めてだ。山頂まで誰とも会わず登ってきた。ガスがかかり視界が悪く寒かった。南小屋につく手前で、ソウシチョウの声と姿を見ることができた。山頂下の谷間からウグイスの合唱が聞こえてくる。何とか見られないかと思い、やっと樹の先でさえずるウグイスを見つけたときは興奮して嬉しかった。
荒宿荘によると、筑豊山の会の人達で小屋の中を使いやすく改装され、綺麗になっていた。バイオトイレも修繕されていた。有難く感謝し使わせていただいた。トラツグミの声が遠くで鳴いていた。
上野越に向かって下山し、この山道でもキンラン(金蘭)の群生を見つけ、盗掘されずに大事に守られてほしいと願った。白雲ラインでの山道では、ヤマツツジが綺麗に咲き、キビタキが囀っていたが姿は見られなかった。
(2020-05-19掲載)
三浦美代子 2020-04-28
犬ヶ岳は福岡と大分の県境の山で、英彦山の東に位置している。ツクシシャクナゲ(筑紫石楠花)で有名な山で国の天然記念物に指定されている。
豊前坊駐車場(6℃)から野峠口に向かっていると目の前を、アカヤマドリ(♂、亜種)が渡って右の崖に飛んで行った。野峠登山口は一台も車はなく、歩きはじめると、アオゲラやツツドリの声が響いてきた。鎖場や露岩に気を付けながら登る。
カササギが2羽見えた。歩きはじめてから15分ぐらいのところで、鳴き声と共に目の前を右側から左に飛んできたカササギが木の枝にとまった。右側からも鳴き声がしたので、姿は確認していないが、カササギが2羽いたように思えた。
ブナの茶屋で一休みしていると、アオゲラの大きな声、そして2羽が飛んできて目の前の樹にとまっている。慌ててカメラを向けた。雄と雌のようで嬉しかった。しばらく歩くと、林の中をカケスが枝から枝へと飛び回っていた。ヤマガラやヒガラもよく囀っていた。鳥との出会いが多くて嬉しかった。
やっと、一ノ岳につき食事をしていると、初めて登山客に出会った。今年はツクシシャクナゲ(筑紫石楠花)は裏年で蕾の少なく花は咲いてないという。犬が岳から笈吊峠途中までのツクシシャクナゲの蕾も少なかった。ムシカリ(別名オオカメノキ(大亀の木))の白い花があちらこちらで奇麗に咲いていた。コバノミツバツツジ(小葉の三葉躑躅)が咲いている樹を見つけてその美しさに感激した。下山時にツクシシャクナゲ(筑紫石楠花)の蕾と開きかけた花を見つけたときは嬉しかった。スミレはヒナスミレ(雛菫)が可愛く多くみられた。このコースのきつさを実感し、無事に野峠につきホットした。
(2020-04-30掲載)
三浦美代子 2020-04-22
水無登山口に着くと、ツツドリの声が迎えてくれ、今年初聞きで嬉しかった。渓流沿いには、小さな花がいたるところに咲き、ニリンソウ(二輪草)、イチリンソウ(一輪草)が多く花を咲かせてくれていた。ホソバナコバイモ(細花小貝母)は実をつけ、ラショウモンカズラ(羅生門蔓)も美しく花を咲かせていた。センダイムシクイの声が時々聞かれ、渓流沿いにミソサザイの声が響く。山頂近くに、コバノミツバツツジ(小葉の三葉躑躅)がやっと、蕾が開きかけていた。あと、1週間か10日ぐらいで満開か?今年の井原山の山開きは(4月29日)、コロナウイルス感染拡大対策の為、中止となっている。スミレも多く咲き、スミレのプリンセスと呼ばれているヒナスミレ(雛菫)や、フモトスミレ(麓菫)やエイザンスミレ(叡山菫)も多く見つけた。シロバナナガバノスミレサイシン(白花長葉の菫細辛)は花が終わりかけていた。ツクバネソウ(衝羽根草)を見つけ、ツクシタニギキョウ(筑紫谷桔梗)やコンロンソウ(崑崙草)も白いかわいい花を咲かせていた。井原山は花の宝庫だ。
(2020-04-26掲載)
三浦美代子 2020-04-19
宗像市内の里山の城山に登った。登山口につくと、センダイムシクイの声が響いた。登山道にはシャクの白い花が多く咲いていた。石峠手前で初めて、ナンゴクウラシマソウ(南国浦島草)を見つけた。濃紫色の仏炎苞から、長い付属体が糸状に長く伸びていた。(ウラシマソウ(浦島草)とよく似ていて、長い付属体を浦島太郎の釣り糸に見立てたという)。ムサシアブミ(武蔵鐙)も花を咲かせていて、両方とも、よく見かけるマムシグサと同じ仲間で、サトイモ科テンナンショウ属である。
シロハラが目の前を飛んでいき、アオゲラの声が響く。ヤマガラが2羽飛び回り囀っていた。フデリンドウ(筆竜胆)も咲いていた。イチヤクソウ(一薬草)も見つけまだ蕾であったが、花が咲くのが楽しみだ。地蔵峠に下りる山道で、ナガバタチツボスミレ(長葉立坪菫)や、クサイチゴ(草苺)の花が多く咲いていた。アップダウンの多い縦走路でさすが足がくたびれた。
(2020-04-20掲載)
三浦美代子 2020-03-29
直方市にある福智山には、福岡県下最大のエドヒガンと言われ、樹齢600年という虎尾桜がある。満開であると聞き見に登った。駐車場はいっぱいで、虎尾桜は見事に美しく咲き誇っていた。枯死寸前であったが人々の努力で見事に蘇ったという。
スミレの花が何種類も咲き楽しませてくれた。アオイスミレ(葵菫)も何か所で咲いているのを見つけ、ニオイタチツボスミレ(匂立坪菫)、ナガバタチツボスミレ(長葉立坪菫)、シハイスミレ(紫背菫)、エイザンスミレ(叡山菫)も見つけた。
南小屋では、人が植え付けた花壇で、オキナグサが花をつけていた。自然のものではないと思いながらでも、花は美しく、見に来る登山客も多かった。山頂下の巻き道では日当たりもよくスミレの花も多く咲き、ガビチョウやウグイスの声が囀り気持ちよかった。
源平桜も花が咲いていると聞き、見に行った。樹齢200年といわれるエドヒガンの桜で、花の色が緋色の「源氏桜」と淡いピンクの「平家桜」と呼ばれている。虎尾桜より1週間ほど開花が遅いといわれたが、源氏桜はきれいに緋色を見せてくれていた。
帰りの山道わきでシロハラを見つけた。もう一度、虎尾桜を見に行き朝とは違った輝きがあり、満足して下山した。
(2020-03-31掲載)
三浦美代子 2020-03-24
井原山に広塚氏をお誘いし、孫を連れて4人で登った。3月15日に井原山に登った時に、他の登山客から、この時期ならではのキバナノアマナ(黄花の甘菜)の情報を、得ていたのでぜひ見たいと思って登った。おおよその話から見当をつけ探し、博嗣さんが見つけた時は大喜び。初めて、キバナノアマナの花(黄色の花が散形状に3〜10個つく)を見た。ちょうど満開で奇麗に咲いていた。
今日の井原山はイチリンソウ(一輪草)の花が多く花が咲きはじめ、ヤマエンゴサク(山延胡索)、ジロボウエンゴサク(次郎坊延胡索)を見つけた。スミレの花も見つけ、エイザンスミレ(叡山菫)、ナガバタチツボスミレ(長葉立坪菫)を見つけた。
常連の登山客(1人ですけど、なにか?)から、イワボタン(岩牡丹)や、シロバナネコノメソウ(白花猫の目草)を教えていただき、嬉しかった。2017-04-16井原山でトウゴクサバノオ(東国鯖の尾)を見つけていたので、探したが見つけることができなかった。
これからも、どんな花が咲いているか見つけるのも、井原山登山の楽しみだ。
(2020-03-26掲載)
三浦美代子 2020-03-21
英彦山に春の花を求めて登った。ハルトラノオ(春虎の尾)は蕾で、タチネコノメソウ(立猫の目草)も小さくやっと見つけたが、ゲンカイツツジは見つけることはできなかった。
登山口から、ゴジュウカラの声が鳴り響き、シオジの林の下のほうで何か鳥の群れが動いたので下りてみると、シロハラが群れをなして横切った。突然、オオアカゲラの声、しかも2羽つがいだろうか?枝から枝に飛び移り、双眼鏡で何とかその姿を確認することができ、嬉しかった。空を見上げると、ハヤブサが2羽飛んで行った。北岳から中岳への鞍部では、ゴジュウカラが何度も近くまで飛んできて歓迎してくれ、ヒガラも見つけて嬉しかった。以前、カヤクグリを見つけたところで探したが何も現れなかった。山頂への登り途中で、シジュウカラ、コガラ、ヤマガラの混群にも出会うことができた。又、岩が多い所でシジュウカラ3羽飛び回り、コゲラが木の幹をドラミングしてしているところを近くで観察できているとき、コガラが1羽飛んできてかわいい姿を見せてくれ感激した。
中岳山頂では多くの登山客が楽しんでいた。マンサクの花は終わりかけで元気がなかった。北西尾根では、カワラヒワの群れと、アトリの群れにも出会うことができ、広塚さんとの山登りは鳥との出会いが多く感謝した。豊前坊の駐車場で、写真を撮っている人から、サバノオ(鯖の尾)の花を教えていただいた。
(2020-03-22掲載)
三浦美代子 2020-03-15
花の名峰で有名な井原山に登った。水無登山口に至るまでの車道の崖に、ツクシショウジョウバカマ(筑紫猩々袴)の花がたくさん咲いていて嬉しかった。この時期に登るのは初めてであろうか?渓流沿いの山道を歩いていて、ホソバナコバイモ(細花小貝母)の可憐な花がいたるところに咲き、群生している姿を見て感激した。是非大事に守られてほしいと思った。ニリンソウ(二輪草)の群生地に花が一二輪咲いているのを見つけ嬉しかった。川のそばで他の登山客から、イワボタン(岩牡丹)が小さく花を咲かせていたのを教えてくれた。この井原山は3〜5月にかけて、毎週いろいろな花が咲き楽しませてくれるという。どんな花が咲いているか見つけるのも楽しみだ。
ウグイスやミソサザイの声が響いた。井原山山頂では風が強かったが、博多湾の眺めは素晴らしかった。雷山まで足を延ばし、まだ春の花は咲いてなかった。ウグイス、コゲラ、シジュウカラ、エナガの声が響いた。雷山山頂は広大で眺めも良く、多くの登山客でにぎわい、お昼を楽しんだ。下山時にはニリンソウ(二輪草)の花が増えているのを見つけ嬉しかった。又、春の花を楽しみに登りに来ようを思った。
(2020-03-17掲載)
三浦美代子 2020-03-01
福岡県の直方市にある福智山に登った。昨日の雨で白糸の滝の水は多く、山道も濡れていた。
林道の奥にあるキブシの花がたくさんついていて花が開きかけていた。春の気配だ。ヤマガラ、コゲラが鳴いていた。八丁の急な登りで汗をかき、福智山山頂では風が強く吹き寒かった。雲海の上から英彦山や由布岳が見えた。
南小屋で昼食をとり、植えられたオキナグサの芽はまだ出てなかった。アオイスミレ(葵菫)を見つけて、春の気配を感じ嬉しかった。鷹取山では見晴らしがよく福智山山頂も見えた。スイセンが多く植えられ花が少し咲いていた。登山客にとってはスイセンの花が多く咲けば美しいが、自然に生えたのではなく、人工的に植えられたものであり、自然破壊につながらないだろうか?
白雲ラインを歩いたが、シロハラ、エナガなどで鳥の声は少なかった。ガマガエルだろうか、カエルの声が何度も聞かれ、春を感じた。
(2020-03-02掲載)
三浦美代子 2020-02-24
大分県くじゅう連山に雪が残ってないだろうかと期待して登った。登山口からはほとんど雪はなく霜柱を踏みしめ、登った。ホオジロ、ヒヨドリの声が聞かれ、マンサクの樹木が1か所だけ黄色く咲いていた。
久しぶりに星生山山頂に登り、くじゅう連山、阿蘇の涅槃像が見渡された。中岳入り口の御池(みいけ)の氷は一部が溶けて水が見えていたが、勇気ある若者たちが氷の上を歩き、ソリーをしたりジャンプしたりして楽しんでいた。私たちも初めは恐る恐る、そのあとは滑って楽しんだ。
くじゅう連山で最高峰の中岳から天狗ヶ城に登り、山頂から草原で草を食べている牡鹿2頭を見つけた。くじゅう連山では鹿の被害を受けているリョウブの樹木をよく見ていたが、立派な角を付けた牡鹿は初めて見た。草原を駆け抜ける鹿の姿はくじゅう連山の広大さを感じさせた。
下山の道は、霜柱が溶け泥道の登山道で悩まされた。しかし、春の息吹を感じたくじゅう連山だった。
(2020-02-27掲載)
三浦美代子 2020-02-20
2月17日に福岡県でも初雪が観察されたので、英彦山で樹氷が残っていないだろうかと思い一人で登った。豊前坊駐車場までの道も所々アイスバーンになっていて緊張した。
駐車場ではマヒワの群れを杉の大木で見つけ、高住神社ではミソサザイの声が高く響き渡っていた。登山道ではゴジュウカラの声が響き、シオジの林からアイゼンを装着した。溶岩の壁ではつららがきれいに光っていたが、樹氷は全然見られなかった。
北岳見晴台では、シジュウカラ、ヤマガラ、コゲラが飛び回り楽しませてくれた。ハギマシコを探しながらゆっくり歩いたが、地面から飛び立つ鳥は、カシラダカ、ミヤマホオジロであった。バードライン分岐ではイカルの声が響いたが姿を確認できなかった。
スキー場に下りるまでにマヒワの群れや、ウソの姿を真上で確認することができた。又、目の前でルリビタキのきれいな瑠璃色の姿を見ることができ嬉しかった。
今日はゆっくり鳥見ができた登山だった。帰り道の途中でセリバオウレン(芹葉黄蓮)が咲いているのを見つけ春の訪れを感じた。
2月20日掲載した写真(12)は、シロハラでなく、カヤクグリであると、H氏に識別していただいた。この鳥は、北岳から中岳への稜線にあるブナ林外れの谷を少し下ったところ(@5030-1774)で見つけた。谷から一羽の鳥が飛んできて前の木の枝にとまった。あわてて写真を撮り、鳥の腹が丸くグレーに見えた。何の鳥かわからなかったが、すぐ飛び立ってしまった。カヤクグリは英彦山でも珍しい鳥だと教えていただき、とても嬉しくなった。
(2020-02-23掲載 > 2020-02-26追加掲載)
三浦美代子 2020-02-01
豊前坊駐車場までの道はアイスバーンにはなっていなかったが、英彦山の頂付近が白く樹氷に覆われていて、心躍らせた。前日の降水で、山道は雪に覆われ、シオジの森でアイゼンを装着した。
鳥の声は少なく、ヤマガラ、ゴジュウカラが聞こえた。溶岩の壁のつららが見られ、樹氷も育ち始めていた。一本杉あたりから小雪が降り始めたが、風がないため寒くない。北岳のブナも樹氷がしっかりついていた。
ガスに覆われ視界も悪く、ハギマシコを探すが見えなかった。ブナ林で広塚氏はハギマシコの60羽の群れを見つけたという。残念ながら私は見ることはできなかった。
山頂近くの樹氷のエビのシッポが大きく成長し、美しさに見とれた。山頂の休憩小屋では次から次へと登山客が利用した。北西尾根経由で、ウソの声は聞かれたが姿を見ることはできなかった。
英彦山の素晴らしい樹氷を見ることができ、満足な一日であった。
(2020-02-02掲載)
三浦美代子 2020-01-16
豊前坊駐車場は雪が積もり、-2℃の表示がされていた。
初めての英彦山登山の田原氏と4人で、120%ハギマシコに会えるよという広塚氏の言葉に期待して登ったが、鳥の声も少なく、ハギマシコには出会えなかった。しかし、聴力の優れている宮本さんのおかげで、鳥の声を多く聞くことができた。
雪の上を、サクツと歩く感触はうれしく、樹氷は少なかったが雪の英彦山を楽しんだ。
昼食後のおぜんざいを喜んで食べていただき嬉しかった。
(2020-01-18掲載)
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