2023-08-01掲載
2023年の野鳥展のテーマは、昨年に引き続き「筑豊の野鳥たち」です。
筑豊地方には、山・雑木林・川・湖沼・海岸など豊かな自然があり野鳥も多く生息しています。来館者に野鳥を通して筑豊地方の豊かな自然を感じて頂けるようにしたいと思っています。
(野鳥展実行委員長・野村芳宏)
2023年8月1日から17日まで、本会野鳥展実行委員会による “筑豊の野鳥たち ─2023年野鳥展” が開催されます。本コラムでは、同時に仮想ギャラリーを協賛オープンしました。
現地の野鳥展に行けない方には、モニター越しに野鳥たちがお待ちしています。
(仮想ギャラリーの作品は、野鳥展実行委員会の許可を得て掲載しています。)
“筑豊の野鳥たち”
日本野鳥の会筑豊支部 支部長 梶原剛二
日本野鳥の会は1934年の発足当初から、創設者中西悟堂が唱えた「野の鳥は野に」という自然を本来のままに保護する主張を一貫して掲げてきています。
自然と野鳥、そして野草・俳句を愛する優しい活動の仲間をいつでも歓迎いたします。
野鳥の会筑豊支部は地域の野鳥の保護活動を行う中、フィールドマナーを守って撮影は野鳥を脅かさない、営巣カ所の撮影は禁止、フラッシュ禁止等を行っています。写真展は個々の作品発表の良い機会となっており、テーマは「筑豊の野鳥たち」と題して写したものですが、野鳥を通して筑豊地方の豊かな自然を感じて頂けたらと思い本会の写真展は毎年筑豊4地区を輪番に実施しております。
今回はイイヅカコミュニティセンターのご厚意で開催することが出来ました。お礼申し上げます。
浅野多々志
狐雨呼ぶ高鳴きの四十雀
読み:きつねあめ よぶたかなきの しじゅうから
季語「四十雀」【夏】
鳴き声をはしよりて雨の時鳥
読み:なきごえを はしょりてあめの ほととぎす
季語「時鳥」【夏】
と見かう見して鷭の考ふる嘴
読み:とみこうみ して ばんの かんがうるはし
季語「鷭」【夏】
※と見かう見=[古語]意味:あっちを見たり、こっちをみたりすること
岩野伸子
鷹柱ふいに落ちくる一羽なし
読み:たかばしら ふいにおちくる いちうなし
季語「鷹柱」(鷹が上昇気流に乗り舞い上がる様子)【秋】
梶原剛二
高音張る一二三と時鳥
読み:たかねはる いちにいさんと ほととぎす
季語「時鳥」【夏】
朝霧や鶚飛び立つ大河口
読み:あさぎりや みさごとびたつ だいかこう
季語「朝霧」【秋】
木村直樹
犬鷲の高さの春や伊吹山
読み:いぬわしの たかさのはるや いぶきやま
季語「春」主たる季語【春】、「犬鷲」【冬】
三光鳥てふ光舞ふ古刹かな
読み:さんこうちょう ちょうひかりまう こさつかな
季語「三光鳥」【夏】
※てふ=「古語」 読み:チョウ 意味:「…と言う」
大瑠璃の声燦々と奥の院
読み:おおるりの こえさんさんと おくのいん
季語「大瑠璃」【夏】
久保北風子
二番子はまだ枝の上つばくらめ
読み:にばんこは まだえだのうえ つばくらめ
季語「つばくらめ=つばめ」【春】
緑陰に鳥次々と吸ひ込まれ
読み:りょくいんに とりつぎつぎと すいこまれ
季語「緑陰」緑の茂った木立の陰のこと【夏】
久々の喜雨に戯る雀の子
読み:ひさびさの きうにたわむる すずめのこ
季語「喜雨」主たる季語【夏】、「雀の子」【春】
松尾節朗
けきょけきょと未完成なる初音かな
読み:けきょけきょと みかんせいなる はつねかな
季語「初音」その年に初めて聞く鶯の声【春】
烈風の中を鳴き消ゆほととぎす
読み:れっぷうの なかをなききゆ ほととぎす
季語「ほととぎす」【夏】
探鳥と初吟行の二刀流
読み:たんちょうと はつぎんこうの にとうりゅう
季語「初吟行」その年最初の吟行【新年】
隈えいこ
紅梅に群れし柄長の花の如
読み:こうばいに むれしえながの はなのごと
季語「紅梅」主たる季語、「花」【春】、「柄長」【夏】
草刈りの音に花鶏は去り行きぬ
読み:くさかりの おとにあとりは さりゆきぬ
季語「花鶏」主たる季語【秋】、季語「草刈り」【夏】
青葉木菟鳴く声届く枕元
読み:あおばずく なくこえとどく まくらもと
季語「青葉木菟」【夏】
真鍋直嗣
大楠や眼白と伴に雨宿り
読み:おおぐすや めじろとともに あまやどり
季語「眼白」【夏】
昼酒や山を歩いて杜鵑
読み:ひるざけや やまをあるいて ほととぎす
季語「杜鵑」【夏】
黄鶲や膨らす喉に艶のあり
読み:きびたきや ふくらすのどに つやのあり
季語「黄鶲」【夏】
id | 和名 | 撮影者 | 撮影日 | 場所 | カメラ | レンズ |
1 | シベリアジュリン | 梶原剛二 | 2022-01-30 | 中間市 | ⓈRX10 | |
2 | セイタカシギ | 2023-05-03 | 中間市 | |||
3 | アオジ | 2022-01-17 | 中間市 | |||
4 | ノゴマ | 2020.10.27 | 直方市 | |||
5 | サンコウチョウ | 中村嘉一 | 2023-06-09 | 嘉麻市下山田 | ⓃCOOLPIX P1000 | |
6 | キビタキ | 2020-04-27 | 宮若市宮田町 | |||
7 | ハヤブサ | 長田哲夫 | 2023-02-06 | 北九州市門司区 | ⒸEOS 1DX MarkV | EF500mmF4+exEF2 |
8 | ダイサぎ | 2023-05-03 | 芦屋町 | |||
9 | ミサゴ | 2023-05-03 | 芦屋町 | |||
10 | カワウ | 2023-04-27 | 芦屋町 | |||
11 | ヘラサギ | 山下哲郎 | 2023-03-03 | 小郡市松崎 | ⒸEOS 7D MarkU | SIGMA 150-600mm |
12 | ホオアカ | 森永光直 | 2023-05-18 | 北九州市小倉南区平尾台 | ⓄOM-D MarkU | 300mm+tcMC-20 |
13 | シメ | 2023-04-13 | ||||
14 | ウグイス | 2023-04-03 | 宗像市久末 | |||
15 | ルリビタキ | 大田良雄 | 2023-02-17 | 飯塚市久保白 | ⓃD500 | AF-S NIKKOR 80-400mm |
16 | アカショウビン | 2022-06-15 | 添田町英彦山 | AF-S NIKKOR 200-400mm | ||
17 | アリスイ | 2023-01-15 | 桂川町吉隈 | AF-S NIKKOR 80-400mm | ||
18 | ゴイサギ | 2023-01-25 | 桂川町寿命 | AF-S NIKKOR 500mmF5.6 | ||
19 | ムナグロ | 金子忠英 | 2023-04-27 | 中間市砂山 | ⓃD7200 | AF-S NIKKOR 400mm+2倍tc |
20 | タゲリ | 2022.12.28 | 鞍手町上木月 | ⓃD300 | ||
21 | スズメ | 岩野伸子 | 2023-01-31 | 直方市感田 | ⒸSX70HS | |
22 | コガモ | 2022.12.30 | 直方市感田 | |||
23 | アオサギ | 2022.10.29 | 直方市感田 | |||
24 | メジロ | 2023-01-17 | 直方市感田 | |||
25 | ズグロカモメ | 林孝 | 2023-01-05 | 北九州市小倉南区曽根 | Ⓢα7C | EF 100-400mmF4.5-5.6+ex1.4 |
26 | イカルチドリ | 廣塚忠夫 | 2023-06-03 | 川崎町 | ⓈRX10 M4 | |
27 | ソウシチョウ | 2023-04-14 | 香春町 | |||
28 | カヤクグリ | 2023-03-30 | 添田町英彦山 | |||
29 | オオヨシキリ | 野村芳宏 | 2023-05-13 | 福智町金田 | ⓃD500 | AF-S NIKKOR 300mm+1.4倍tc |
30 | ミユビシギ | 2023-02-27 | 福津市西福間 |
[id]は展示順を示し、受付順です
[カメラ]の社名符号:Ⓒ Canon、Ⓢ SONY、Ⓝ NIKON、 Ⓞ Olympus
[レンズ] tc:テレコン、テレコンバータ ex:エクステンダー
野鳥展実行委員会選考
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2022-07-12掲載
本年の会場、若宮コミュニティセンターでの野鳥展は、4年に1度の開催です。野鳥写真30点、俳句20句を展示します。いずれも日本野鳥の会筑豊支部の会員が撮影、作成した力作です。
筑豊地方の野鳥たちに会いに来ませんか。筑豊にはこんなに大きな自然があります。多くのご来場をお待ちしています。
会場常在の弊会会員がご案内・ご説明いたしますので、気軽にお声をおかけ下さい(コロナ禍のため会員常在はありませんでした)。
(野鳥展実行委員長・野村芳宏)
2022年8月2日から8月31日まで、本会野鳥展実行委員会による “筑豊の野鳥たち ─2022年野鳥展” が開催されます。本コラムでは、これに先立ち仮想ギャラリーを協賛オープンしました。現地の野鳥展に行けない方には、モニター越しに野鳥たちがお待ちしています。
(仮想ギャラリーの作品は、野鳥展実行委員会の許可を得て掲載しています。)
このコラムに掲載されなかった応募作品は、「2022年野鳥展・別館」に掲載しています。
2021-07-18
渡りと子育てに忙しい春、筑豊を通過する旅鳥、夏鳥や留鳥はさえずりで春を歌います。夏、巣立ちを終え、あるいは子育てから開放された野鳥たちは、渡りや厳しい冬に備え、体力を蓄えつつ、自由を謳歌します。秋、南に向かう渡り鳥と入れ違いに冬鳥の到着で、一気ににぎやかな水辺や野山。冬、羽を休める水辺の鳥たち、葉を落とした林にも小鳥の群れが忙しく移動していきます。人の直ぐそばで、四季とともに忙しくもひっそりと暮らす野鳥たちにレンズを向けてみました。
2021年7月30日から8月12日まで、本会野鳥展実行委員会による“筑豊の野鳥四季模様 ─2021年野鳥展”が開催されます。本コラムでは、これに先立ち仮想ギャラリーを協賛オープンしました。どうしても現地の野鳥展に行けない方は、モニター越しですがこちらをご観覧ください。(仮想ギャラリーの作品は、野鳥展実行委員会の許可を得て掲載しています。)
2019-08-17
人里と隣り合う自然 ─ 里山には、タカ類から小鳥まで多くの野鳥が暮らしています。お隣さんの暮らしぶりをそっと覗いてみましょう。優雅で美しく、時に荒々しくもしたたかな野鳥たちの意外な素顔が垣間見えます。
本コラムでは、本会野鳥展実行委員会によるリアルの野鳥展と同時に仮想ギャラリーを協賛オープン。2019年8月17日から“里山の野鳥たち ─2019年野鳥展”を開催しています(仮想ギャラリーの作品は、野鳥展実行委員会の許可を得て掲載しています)。
2018-07-30
庭に来る鳥、散歩道で出会う鳥、窓の外を飛ぶ鳥。日々暮らしの風景には、意外に多くの野鳥が登場しています。自宅から里山まで、すぐお隣で暮らしている野鳥たちの世界をご案内しましょう。
本コラムでは、本会野鳥展実行委員会によるリアルの野鳥展に先立って、仮想ギャラリーを協賛オープン。2018年7月30日から“里山の野鳥たち ─2018年野鳥展”を開催しています(仮想ギャラリーの作品は、野鳥展実行委員会の許可を得て掲載しています)。
2017-07-26
長い歴史の中から生まれた自然と人里との境界「里山」には特別の生態が生まれ、様々な生き物たちが暮らすようになりました。とりわけ、艶やかな声と美しい姿で私たちを魅了してやまない里山の野鳥が、いまここに特別の一瞬を留めています。
本コラムでは、本会野鳥展実行委員会によるリアルの野鳥展に先立って、仮想ギャラリーを協賛オープン。2017年7月26日から“里山の野鳥たち ─2017年野鳥展”を開催しています(仮想ギャラリーの作品は、野鳥展実行委員会の許可を得て掲載しています)。
2016-08-07
2015-07-19
花に酔い、鳥と歌う、風に舞い、月を抱く。野鳥を求めて野山や水辺に遊ぶ私たちは、“常ならむ”自然に美を見る古来日本の“花鳥風月”に心を重ね、またとない一瞬を写しとりました。
日本野鳥の会筑豊支部(本会)は、野鳥との一期一会により託された30コマと21句の“花鳥風月”を2015年野鳥展として、この夏開催、展示します。
本コラムでは、本会野鳥展実行委員会によるリアルの野鳥展に先立って、仮想ギャラリーを協賛オープン。2015年7月19日から“花鳥風月”野鳥展を開催しています(掲載は野鳥展実行委員会の許可を得ています)。
2015-03-01/15
2014-04-26
「野鳥俳写」(やちょうはいしゃ)とは、野鳥の写真を題材に俳句を詠み、俳句と写真を道しるべに、野鳥の世界へ分け入る新しい試みです。
日本野鳥の会筑豊(本会)は、2014年野鳥展主イベントとして8月1日より31日まで「野鳥俳写」をテーマに写真展を開催しました。
このコラムでは、リアルの野鳥展とともに、仮想展示場を協賛オープン。2014年4月26日から「野鳥俳写」写真展を開催しています。
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