クマタカ
くまたか (日本野鳥の会筑豊支部)
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野鳥撮影における
デジタル一眼レフの使い方(№1)

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野村芳宏

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1.はじめに

Highslide JSカワセミ (クリックで拡大/縮小)

先日、編集部長の三宅さんより電話があり「“野鳥だより・筑豊”の読者ひろばにデジタルカメラについて記事を投稿してもらえないだろうか」という依頼があった。自分でできることがあればと思い、引き受けることにした。

さて、何について書けるだろうかと考えた。以前、「野鳥だより・筑豊」に野鳥写真コーナー(初心者コース)を投稿したことがあった。1999年6月から2001年6月号まで、約2年間シリーズとして書いた。原稿をひっぱり出し、ちらほら見ると野鳥撮影の仕方が中心に書かれていた。

今から約11年も前のことになり、その当時は野鳥を撮影すること自体が難しいことだったのだろう。まだ、フィルムで写真を撮っていた時代であった。野鳥を撮影している人がまだまだ少ない時でもあった。一般的に野鳥撮影は難しいとされていた。野鳥を撮影してみたいというニーズに応えるため、どうしたら野鳥が撮れるのか、フィルムを使って失敗なく撮影できるのかを書いていたような気がする。そして、野鳥撮影を広めるために、その魅力を書いていた。

ところが、時代は大きく変わった。デジタル一眼レフの出現により、野鳥撮影はもはや特殊な分野ではなくなった。誰でもがデジタル一眼レフに望遠レンズ、もしくはデジスコで野鳥が撮れるようになった。実際に野鳥撮影をする人が随分増えたし、特に女性の方が多くなった。

私が最初に買ったデジタル一眼レフは、ニコンD2Hで2004年7月2日のことであった。定価は514,500円、とても手が出ない価格だった。ところが、開発が進み次の機種の発表が迫り、D2Hは急激に価格が下がった。

手元に持っていたニコンF3を下取りに出し、236,000円で、ついにデジタル一眼レフを手に入れた。それから、デジタル一眼レフの勉強が始まり約7年が経った。

今や10万円も出せば、ニコンD2Hを遥かにしのぐデジタル一眼レフが手に入る。

私は、デジタルカメラには二面性があると考えている。一面は、非常に簡単に写真が撮影できることである。シャッターボタンを押すだけで、綺麗な写真がバッチリ撮れる。その反面、とことん使いこなそうと思えば、色々な設定があり難しいということである。編集部長から話があったのも、デジタルカメラを使いこなすことが難しいという背景があったのではなかろうかと思う。

デジタル一眼レフはとにかくボタンが多い。それは、機能が多いという証拠でもある。これを上手く使いこなせば、野鳥撮影にはうってつけの道具になる。デジタル一眼レフは、野鳥撮影のためにあるのではないかと思うほどである。だから、今回のシリーズでは「野鳥撮影におけるデジタル一眼レフの使い方」を書こうと思う。今回も23回シリーズ、約2年間になる。長い期間になるが、お付き合いしていただければと思う。

デジタル一眼レフの仕組みは複雑で、私も分からないことが多い。カメラの電気的な仕組みを問われると分からないが、野鳥を撮る側からのカメラの使い方だったら経験を通して書けると思う。文を書くことは、自分の知識や考えを整理することにもなり、自分のためにもなる。また一から勉強をして、原稿を書こうと思うのでよろしくお願いしたい。もし、間違いがあったならば、ご指摘を願いたい。

次回は、「2.デジタル一眼レフの特性」\「その1 デジタル一眼レフの仕組み」について書く。

(「野鳥だより・筑豊」2011年10月号通巻404号より転載)

注:「野鳥だより・筑豊」は、日本野鳥の会筑豊支部が発行する月刊会報。


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