クマタカ
くまたか (日本野鳥の会筑豊支部)
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modify:2017-11-21

野鳥撮影における
デジタル一眼レフの使い方(№4)

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野村芳宏

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2.デジタル一眼レフの特性

(3)APS-Cサイズのカメラと超望遠レンズ

イメージセンサーの大きさ

イメージセンサーの大きさ

APS-Cサイズのデジタル一眼レフに望遠レンズを付けると、焦点距離が約1.5倍のレンズと同等の望遠効果を得ることができる。300ミリレンズは450ミリに、500ミリレンズは750ミリに、600ミリレンズは900ミリになる。その理由について述べる。

望遠レンズによる望遠効果は画角が狭くなることによって起こる。

50ミリレンズの画角aよりも、焦点距離が長くなった200ミリレンズの画角bの方が狭くなっている。望遠レンズは焦点距離が長くなることにより、画角が狭くなる。これは容易に理解できる。画角が狭くなり、遠くの物を狭い範囲で手前に引き寄せる。その結果、遠くの物が大きくなったように見える。これが望遠効果である。これを拡大と言うと違っていて、実際の物は大きくなっていない。やはり遠くの物を手前に引き寄せると言った方が正確である。画角が狭くなればなるほど望遠効果は大きくなる。50ミリレンズよりも200ミリレンズ、200ミリレンズよりも500ミリレンズの方が、画角が狭くなり、遠くの物を手前に引き寄せる効果が大きくなる。焦点距離が長いレンズほど望遠効果は大きくなる。

さて、デジタル一眼レフのAPS-Cサイズに300ミリレンズを付けたとする。そうすると、上と同じことがカメラの中で起こる。つまり、画角が狭くなり望遠効果をもたらし、いかにも拡大したかのように見える。

斜線で囲んだ部分が、APS-Cサイズのデジタル一眼レフのイメージセンサー。焦点を通った点線の画角が、実線で引いた線の画角より狭くなっている。実線は、35ミリフィルムのカメラ。像を映すイメージセンサが小さくなると、画角が狭くなることが上の図で分かる。画角が狭くなることによって、遠くに見える範囲がせまくなる。狭くなった像を手前に引き寄せて見るので、いかにも拡大したかのように見える。つまり、画角が狭くなることにより、望遠効果が得られる。これが、イメージセンサーが小さくなることによって望遠効果が大きくなる理由である。この場合、300ミリレンズを付け、450ミリレンズと同等の望遠効果を得ることができる。

上の図で分かるように、イメージセンサーの大きさによって、望遠効果が違ってくる。それを下の表にまとめてみた。

サイズ名サイズ (mm)換算画角係数
2/3型 (コンパクト)6.6×8.84倍
フォーサーズ (オリンパス)13.0×17.32倍
キヤノン APS-C14.8×22.21.6倍
ニコン APS-C15.8×23.61.5倍
キヤノン EOS-1D系18.6×27.91.3倍
フルサイズ24.0×36.01倍

超望遠レンズにAPS-Cサイズのデジタル一眼レフを付ければ、レンズの明るさを保ったまま望遠効果が得られるので、野鳥撮影にはとても有利である。フルサイズのカメラよりもAPS-Cサイズのカメラの方が野鳥撮影には適していると思う。

ただ気をつけなければいけないのは、APS-Cサイズのカメラは広角が弱いということである。広角28ミリレンズにAPS-Cサイズのデジタル一眼レフを付けると、42ミリになってしまい、広角レンズの効果は薄くなってしまう。

自分のカメラのイメージセンサーの大きさがいくらなのか、把握しておく必要がある。カメラの仕様には必ず書いている。

次回は、「2.デジタル一眼レフの特性」\「(4)液晶モニターの活用」について書く。

(「野鳥だより・筑豊」2012年1月号通巻407号より転載)


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