クマタカ
くまたか (日本野鳥の会筑豊支部)
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modify:2017-09-21

野鳥撮影における
デジタル一眼レフの使い方(№13)

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野村芳宏

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3.カメラの初期基本設定

(7)AF(オートフォーカス)の設定

Highslide JSブッポウソウ (クリックで拡大/縮小)

AFの設定は、フォーカスモード(AFサーボモード自動切り換え、シングルAFサーボ、コンティニュアスAFサーボ等)とAFエリアモード(シングルポイント、ダイナミックAF等)との組み合わせになっている。組み合わせが多くなり複雑になっているが、大まかに分けると①完全オートフォーカス、②ある一点にピントを合わせる、③マニュアルフォーカスになる。

AFの機能は年々進化し続け、人の顔を認識し、ピントを合わせたり、動く物を認識し、ピントを合わせ続けたり、その技術は驚くばかりである。しかし、どんな被写体でもAFに設定すれば撮影者の意図した通りにピントを合わせるというほどのものではない。完全オートフォーカスに向け、今後も進化し続けるだろう。

さて、オートフォーカスの技術の進化によって、野鳥撮影においても恩恵をこうむっている。特に青空を背景にした野鳥の飛翔写真では、ほぼ100%に近い確率で撮れるようになった。フィルム時代では、野鳥の飛翔は大変難しい撮影であったが、デジタル一眼レフの進化によって、いとも簡単な撮影になった。ここでは、青空を背景にという条件が大切で、背景が山や草原や街並みであったならば、背景にピントが合ってしまい、野鳥の飛翔からピントが外れてしまう傾向にある。

それでも、動いていたり飛んでいたりする野鳥を撮るには、完全オートフォーカスが有効な設定である。もし、背景にピントがとられるようならば、マニュアルでピントを合わせれば良い。

野鳥が枝等に止まっている場合は、一点にピントを合わせる設定が有効である。私は、この場合フォーカスエリアを中央の一点にして撮ることが多い。なぜなら、中央の一点は、ピントの精度が高く信頼できるからである。

野鳥撮影においては、鳥が逃げる前に素早くファインダーに入れ、シャッターを切りたいことがある。その場合、ファインダーの中央に野鳥を入れるようにすれば、素早く捉えることができるし、中央にピントを合わせるようにしておけば、素早くシャッターを切ることもできる。ここで大切なことは、あまり鳥を大きく画面に入れないことである。後でトリミングをするためには、周りに余裕があった方が良い。

以上の様にAFモードの設定は被写体の状態に合わせて最適なモードを選択するのが良い。

今回、私が最も薦めたいAFの方法は「親指AF」である。「親指AF」と言うのは、親指でカメラの背面にあるAFボタンを押すことである。このAFボタンを押すとAFが作動し、シャッターは今まで通り人差し指で押す方法である。

設定方法は、メーカーごとに違いはあるが、基本的には通常のシャッターボタンの半押しAF機能を無効にし、背面のAE-LボタンにAF機能を割り当てることである。

通常のシャッターボタンは、ボタンを半押しにするとAFが働き、さらにボタンを押しこむとシャッターが切れるようになっている。この機能が野鳥撮影の場合、まずいことがある。

例を挙げて説明をしたい。山を背景に野鳥の飛翔を撮る時、背景にピントが合い、野鳥にピントが合わないので、マニュアルでピントを合わせシャッターを切る。出来上がった写真は、全てピントが外れ、山にピントがあった写真になる。これは、一度マニュアルでピントを合わせても、シャッターを押した時にAFが働いてしまうからである。せっかくマニュアルでピントを合わせても、それが生かされない。

「親指AF」にすれば、マニュアルでシャッターを切るときは、通常のシャッターボタンを人差し指で押し、AFでシャッターを切るときは、親指で背面のボタンをおしながら、シャッターボタンを押せば良い。このようにすれば、AFとマニュアルフォーカスが瞬時に使い分けることができるようになる。

次回は、「3.カメラの初期基本設定」\「(8)測光モードの設定」について書く。

(「野鳥だより・筑豊」2012年10月号通巻416号より転載)


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