クマタカ
くまたか (日本野鳥の会筑豊支部)
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modify:2017-09-21

野鳥撮影における
デジタル一眼レフの使い方(№16)

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野村芳宏

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4.作品作りのためのカメラ設定

(2)JPEGかRAWか 〜その2〜

Highslide JSマガン (クリックで拡大/縮小)

写真の撮り方としては、RAWは簡単であるという理由を2つ述べたい。

1つ目は、ホワイトバランスの変更ができるからである。RAWで撮影し、パソコンで現像する時にホワイトバランスの変更ができる。パソコンで明るさや色合いを調整することをRAW現像と言っている。それで、ほとんどの被写体はホワイトバランスを太陽光の晴天に設定して撮影をするという方法がとれる。RAWの場合、太陽光の晴天に設定すれば、ホワイトバランスを殆んど気にせずに撮影できる。JPEGと違って後で変更できる強みである。

しかも、RAWは後でホワイトバランスを変更しても画質は全く劣化しない。野鳥が晴天の日、日陰にいて、ホワイトバランスを太陽光晴天で撮影すると青みが強い色になる。しかし、全く心配はない。野鳥を正しい色で再現したいならば、現像の時にホワイトバランスを調整し、青味を除けば良い。したがって、JPEGのように撮影前にホワイトバランスの設定をするという方法よりも簡単である。

また、作品を仕上げる上でも、後でホワイトバランスの変更ができるのは、とても有利である。ホワイトバランスは、色を正確に出すという面もあるが、作品の雰囲気を決めるという面もある。これは作品を仕上げる場合、元画像よりももっと暖かい雰囲気にしたい、あるいはもっと冷たい雰囲気にしたいという撮影者の意図に応じて、ホワイトバランスの調整をすることができる。暖かい雰囲気にしたい場合は、ホワイトバランスの値を上げれば良いし、冷たい雰囲気にしたければホワイトバランスの値を下げれば良い。つまり、作品の最終的な仕上げにホワイトバランスの調整を利用することができる。

2つ目は、RAWは可逆圧縮ファイルであるからである。可逆圧縮とは、圧縮後のファイルから、圧縮前と同一のファイルに復元できることである。また、データをメモリーカードに保存した時、データサイズは小さくならないし、劣化もしない。

露出がオーバーになった画像をパソコンで露出を補正しても全くデータは劣化しない。また、何度やり直しても劣化しない。これは、露出(明るさ)の調整だけではなく、コントラストや色合いやシャープネスの調整にも言えることである。したがって、撮影後の処理で高画質を保つことができる。ホワイトバランスを作品の仕上げに利用したのと同じように、露出(明るさ)の微調整を作品の仕上げに利用することができる。撮影者が元画像よりも明るくしたいのか、それとも暗くしたいのか、撮影者の作品のイメージによって微調整すれば良い。

もし、撮影で露出に失敗しても、後のパソコン上の処理で適正な露出を得ることができる。しかも、画像は劣化しない。したがって、撮影時には正確な露出を求めるのではなく、極端な露出失敗を避ければ良い。あまり、露出に気を使わずに撮影に集中することができる。JPEGほど厳密な露出(明るさ)の設定をする必要がないために写真の撮り方としては、RAWは簡単である。決して露出をいい加減にしてよいということではないので誤解しないで欲しい。RAWの特性を生かした露出の設定がある。次回このこともふれていきたい。

大体察しはつくと思うが、私は画質モードをRAWに設定することをお薦めする。それは、RAWでの撮影が簡単であるからではない。RAWでの撮影を薦める理由は、次回、「野鳥撮影におけるデジタル一眼レフの使い方(17)」\「4.作品作りのためのカメラ設定」\「(1)JPEGかRAWか〜その3〜」で書く予定である。

(「野鳥だより・筑豊」2013年1月号通巻419号より転載)


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