クマタカ
くまたか (日本野鳥の会筑豊支部)
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*風のたより

日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリくまたか外部サイトレンジャー
中村 聡

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19: 「青春」という名のついたキップ

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JR日高線(現在は一部区間運休)の車窓から。浜でコンブを干している

(2010-08-17撮影)

春夏と冬の決まった期間、JRの普通列車を1日自由に乗り降りできる切符がある。名前には「青春」のほか「18」とついているが、もちろんその年齢以上でも利用は可能。先日ふと思い立ち、久しぶりに購入してみた。

切符に書かれた注意事項を熟読し、乗り継ぎ時間などを調べて、旅を組み立てる。これがまた楽しい。北海道には例外で特急列車に乗れる区間があることもわかった。こうしてできたプランは、早朝に苫小牧を出発し、富良野、旭川、札幌と反時計回りで戻ってくるもの。熱狂的な鉄道ファン、いわゆる「鉄ちゃん」ではないが、休日を楽しみに待った。

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湖岸を彩る、色とりどりの花々(ピンクのホザキシモツケ、オレンジのオニユリ、奥の赤紫はエゾミソハギ。手前は、すでに蕾をつけたエゾリンドウ)

(2009-08-05撮影)

実行できたのは8月の月曜日。まずは室蘭本線を岩見沢方面へ。車内では、おそらく同じように周遊中であろう輩を何人も見かけた。なぜかひとりのことが多く、ほとんどが男性だ。みな下を向いて熱心に本を読んでいる、と思ったら、それが分厚い時刻表であるのに気づき驚いた。特に会話はしなかったが、同じ行程をずっとご一緒した方もいたようだ。
追分で石勝線に乗り換え、途中で分岐する新夕張〜夕張間を往復。美しい川や森を見ながら街の復興を願った。その後は新得を経由し、富良野線で雄大な十勝岳を眺め、旭川から函館本線を南下。深夜に無事、旅を終えた。

普通列車は比較的ゆっくり進むため、風景や自然を楽しめるのがいい。今回も車窓からカッコウの姿や脇に咲く草花を見つけた。途中下車しての散策もオススメだが、列車の本数が少ないので、乗り遅れには注意したい。
このキップは期間中、5日分の乗車ができる。残りをいつ使おうか。休みの予定と時刻表をにらみながら、次の計画を立てている。「青春」を謳歌するのは、まさにこれからだ。

(原文は苫小牧民報「2007年9月3日」掲載)

ウトナイなう: 12

涼しさを期待して北海道へ来たのに・・・と、来訪者からため息が出るほど、暑い日が多いこの夏。とはいえ、吹き渡る風は、確実に秋を感じさせます。
湖には未だガン類やハクチョウ類の姿はありませんが、サワギキョウの青紫色、クサレダマやカセンソウの黄色、エゾミソハギの赤紫色など、花巡りの楽しい季節です。

参考「ウトナイ日記外部リンク

※(公財)日本野鳥の会直営のバードサンクチュアリである北海道苫小牧市ウトナイ湖サンクチュアリの“今”をご紹介しています。

(2015-08-15)

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