日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリレンジャー
中村 聡
総目次
21: 夕日が美しい場所
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ウトナイ湖の向こうに沈む夕日
(2012-10-08撮影)
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今年オオハクチョウを初確認
(2015-10-06撮影)
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ツタウルシの赤い葉。湖周辺では樹木が色づき始めた
(2015-10-11撮影)
このところずいぶんと日没時刻が早くなった。今日だと午後5時半ぐらいだろうか。ついこの前まで7時を過ぎてもまだ明るく、休みの日は早朝から暮れるまでアウトドア三昧だったのに。何だかとても損をしたような気分だ。これから先、長い夜をどうやって楽しく、そして短い日中をいかに有効的に過ごすか、僕の頭を大いに悩ませるに違いない。
さて、秋の日は沈むのが早い。まさに「つるべ落とし」だ。しかしその直前と直後に自然が見せる一瞬の素敵な光景がある。それは夕日や夕焼け。土地土地で出合う場面は異なるが、およそ日本海に面した地方では海が、東京だと富士山の近くがオレンジ色に染まって美しい。偶然にも搭乗した飛行機の中で眺めたこともあり、日没を追いかけるように進む中、しばらく続いた赤い空が印象に残る。
ウトナイ湖からは西方に山々を望むことができる。つまり美しい夕日は山際に沈む。明るくまぶしい光に勢いがなくなり、だんだんと赤みを増す。樽前山のなだらかな稜線の右手、険しい恵庭岳の横に半熟卵のような太陽が消えていく様子はすばらしい。上空に青みが少し残る空には、今なら木星が浮かぶ。ねぐらに向かうのだろう鳥たちの群れも過ぎる。
この素敵な光景をどこで眺めるのがよいか。自他ともに認める?夕焼け評論家としては、市内一のポイントを明らかにせねばなるまい。まずは近くを探した。今のところJR線にかかる陸橋からがベストだ。カメラを構えた方がいらっしゃるところを見ると、すでに名の知れたスポットなのかも知れない。ただここが一番とはいえ、ゴルフ練習場のネットが山にかかるのも気になる。ぜひとも新たな名所を見つけ出し、評論家の再デビューとしたい。
(原文は「苫小牧民報」2007年10月1日掲載)
ガン類は昨年と比べて遅く、ヒシクイを9月18日に、マガンを9月23日に今季初確認。ハクチョウ類は逆に昨年より早く、コハクチョウを9月30日に、オオハクチョウを10月6日に初認しました。いよいよ渡りシーズンの到来です。現在、水面には5000羽を越える水鳥が羽を休め、ウトナイ湖が渡りにおける重要な中継地であることを実感できます。
参考「ウトナイ日記」
※(公財)日本野鳥の会直営のバードサンクチュアリである北海道苫小牧市ウトナイ湖サンクチュアリの“今”をご紹介しています。
(2015-10-12)
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