日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリレンジャー
中村 聡
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23: ふるさとのお正月
あけましておめでとうございます。皆さん、新年をいかがお迎えになりましたか。僕は年末に福岡の実家へ帰省し、のんびりと過ごしています。やはり故郷に戻るとホッしますね。
このあたりは寒い季節でも緑が多く、もちろん積雪はありません。暖かくて街路樹にはヤシの木が並んでいるんでしょ。九州というとこんなイメージをお持ちではありませんか。でも、それは少し違います。福岡は日本海に面しているため、冬は灰色の寒空が続き、じつは年に何回か雪も舞うんですよ。さて今日は新春特別号として、僕のふるさとの正月風景を皆さんにご紹介したいと思います。
まずはお雑煮。こちらでは、だしは「焼きあご」でとります。あごとはトビウオのこと。すまし汁仕立てで、具は家々によって異なりますが、鶏肉(かしわ)、ブリ、椎茸、かまぼこ、豆腐など。餅は丸く、我が家では焼いてから入れます。そのほか必ずお椀に入っているのが「かつお菜」。濃い緑色で大きく、ごわごわした葉からよい味が出るのでこの名がついたのだとか。おそらく九州でしかお目にかかれない野菜ではないでしょうか。
次に周辺のようす。久しぶりに歩いてみました。いやぁ、それにしても景色が苫小牧とは全く違う。正月飾りに使うユズリハが当たり前のように葉を茂らせ、庭木のツバキは紅い花を咲かせています。と、下薮からチッという声が。探してみると、アオジでした。北海道では夏に、九州では冬にだけ見られる鳥です。もしかするとウトナイから渡ってきたのかも知れません。何だか嬉しくなりました。
休み明けにはまた北の国の人に戻ります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
(原文は苫小牧民報。福岡で正月を過ごす間の「2007年1月7日」掲載)
11月としては珍しく、24日にドカ雪となり、私もあわてて冬タイヤに履き替えました。この大雪で、湖に数千羽が滞在していたマガンは姿を消してしまい、越冬地へと向かったようです。と、思っていたら、昨日(12月10日)、再び数百羽の群れが入りました。新たに渡って来たのかも知れません。
冬鳥の渡来が気になるこの時期。周辺では、ベニヒワやレンジャク類、そしてギンザンマシコ!の情報もあります。
参考「ウトナイ日記」
※(公財)日本野鳥の会直営のバードサンクチュアリである北海道苫小牧市ウトナイ湖サンクチュアリの“今”をご紹介しています。
(2015-12-18)
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