(公財)日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリレンジャー
中村 聡
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53: ヒグマ騒動
我がふるさと筑豊は、いよいよ雨の季節、でしょうか。こちらは、以前に紹介した「蝦夷梅雨」には少し早く、爽やかな気候が続いています。といっても、この2日間は珍しく雨が続き、気温も10℃ほどしかありません。薄手のセーター着用中です。
さて、ここ北海道では、身近な場所で動物を見かけることが多くあります。エゾシカ、キタキツネ、エゾリス、シマリスなどなど。ですが、そこに「ヒグマ」が含まれることを実感する出来事が、つい先日、起こりました。
何と、若い個体1頭が5月某日早朝にウトナイ湖岸の自然観察路から目撃されたのです。発見したのは、散策中だった一般市民の方。間接的に情報を受けた時は「どうせ、エゾシカの誤認だろう」と高をくくっていたのですが、目の色まで分かるほど近くで撮影された写真を見せられ、すぐにそれが間違いだったことに気づきました。付近に通年では生息しておらず、移動途中と思われます。
私自身は、知床半島で子ども連れを遠くから観察したことがある程度。ただ、フンや足跡は、いろんなところで見ています。また、某所で下山中に笹藪から唸られたことがあり、さすがにこの時は、生きた心地がしませんでした。
結局、自然観察路は5日間にわたって全面閉鎖となりました。ヒグマはたいへん臆病な動物で、こちらの存在を相手に知らせるようにすれば、出くわすことはまず無いと言われます。私たちが暮らす、そのすぐそばで、ヒグマも同じように生活しているのだということを改めて認識し、気をつけねばと思ったのでした。
2018-06-14掲載
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