(公財)日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリレンジャー
中村 聡
総目次
55: 北国のクモ
わがふるさと筑豊は、まだまだ残暑厳しい頃でしょうか。台風の発生や動きも気になるところです。
さて先日、ひょんなことから職場でクモの話になりました。雲ではなく、蜘蛛の方です。きっかけは、僕が北海道に生息していないゴキブリの恐怖を訴えたことでした。
(写真をクリックで拡大・縮小)
こちらは、ヨシの葉を折り曲げて作ったカバキコマチグモの巣。中では母グモが卵を守る。
※咬まれるとかなり痛いうえ猛毒なので、巣は開けないように注意が必要
(2018-08-18撮影)
東京や福岡では夜、帰宅して部屋の明かりを点けた時、壁に張り付く黒い虫を見つけ、小さな悲鳴を上げることがある。しかも、それはこちらへ向かって不意に飛んでくる。コワイですよねぇ。でも、そいつを捕らえる大きなクモもまた、部屋を徘徊しているんですよ。きゃぁ。
ここからは話題がアシダカグモへ。その場にいた中で、見たことのあるのは僕ひとりでした。僕の実家は古い木造のせいか、夏に畳の上を歩く姿をしばしば目撃していましたが、調べてみると、じつは関東以南にしか記録がないことが分かりました。(ちなみに、九州ではおなじみのジョロウグモも北海道には生息していません。)
変わって、こちら北海道には、九州で見られない北方系のクモがすんでいます。例えば、キバナオニグモ。腹部は黄色く、複雑な模様が入る、とても美しいクモで、人家の周りにも網を張ります。また、標高の高いところには、その名もキタグニオニグモという緑色のクモがいるそうですが、こちらは未だ見ていません。いつか何処かで、出合えるといいなぁと期待しているところです。
2018-08-19掲載
ご意見・ご質問は、本ページのURLやタイトルを添えてこちらへ
Copyright (C) 日本野鳥の会筑豊支部 All Rights Reserved. (著作権者でない者による無断転載禁止)
本ウェブサイトは無断で自由にリンクまたはディープ・リンクができます(画像、動画、録音への直リンクは禁止)。
本ウェブサイトに記載の会社名、システム名、ブランド名、サービス名、製品名は各社の登録商標または商標です。
本文および図表、画像中では必ずしも®、™を表記しておりません。