どこであれ、それぞれのマイフィールドこそサンクチュアリ。マメに回れば、自然はいろんな姿を見せてくれる。
渋田朗 2020-12-26
何かと話題が多かった昨年末ですが、これが多分最後になります。
12月26日の朝、地元農地を車で探鳥していたとき、ホオジロ・ホオアカをよく見かける野菜畑で、コジュリンを見つけました。数分間、野菜の上に止まって鳴いてくれましたが、やがて飛び去りました。翌27日にほぼ同地点で再発見されましたが、その後は範囲を広げて探していますが、見つかっていません。
福岡県でのコジュリンの記録はかなり珍しいと思われ、福津市では越冬期には今回が初めてとなります(秋の渡りで一度記録あり)。
(2021-01-17掲載)
渋田朗 2020-12-31
元旦の天気は今ひとつで、初日の出を拝めるか微妙でしたが、雲の切れ目からなんとか拝むことができました。
さて本題は、大晦日12月31日にお隣・宗像市で観察したカモメ類です。この日は魚群が来ていたのか、付近に多くのカモメ類が集まっていました。
まず堤防に乗っているのを見つけた、モンゴルセグロカモメ第一回冬羽。全身のパッと見たイメージが著しく白く、大型カモメにしては珍しく?可愛らしい個体です。嘴や初列風切の黒とのコントラストが強く、他のカモメ類に混じっても非常に目立ちます。その他にも、尾羽先端の黒色帯の幅が狭いなど、同種の特徴が出ています。
それから、荒れ気味の海岸に集まっていたカモメ類の中に、ワシカモメの第一回冬羽も見つけることができました。こちらはオオセグロカモメなどとの識別が要注意ですが、全体に一様な灰褐色で、他の部分の色より濃くならない初列風切、太い嘴、濃い色の足などの特徴が見られます。
年明け後も何度か通ってみましたが、大晦日ほどのカモメ類の賑わいは見られず、両個体とも確認できていません。
(2021-01-12掲載)
渋田朗 2020-12-25
年明け前の話題が続きますが、12月25日のお昼頃、地元海岸から沖の海鳥を観察していると、2羽のビロードキンクロが遠目の海上に浮いているのを発見。
場所をよく確認して、より近くから見れそうなスポットに急いで移動すると、かなりの近距離で観察することができました。好天で日差しが厳しく、撮影条件はイマイチだったのが少し残念。雄と雌の第一回冬羽個体でしょうか。
この日は2羽で仲良く採餌していましたが、翌26日にはもう離れて行動することが多くなり、やがて1羽姿が見えなくなり、2羽目も元日1月1日を最後に、姿が見えなくなりました。
ビロードキンクロは、2016〜2017年シーズンにお隣の宗像市で越冬した事がありましたが、福津市内での確認は今回が初めて。仲間内の福津市野鳥リスト303種目になります。
(2021-01-09掲載)
渋田朗 2020-12-13
皆様、新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
今年最初の投稿は、半月あまり早めに頂いたお年玉の報告です。
2020年12月13日の朝、お隣・宗像市の海岸で見つけた、大型カモメ類の第一回冬羽個体。特に胸から下面にかけてべったり塗りつぶしたような暗色が、ひときわ目を引く個体でした。このときアメリカセグロカモメをイメージして、できるだけ記録写真を残そうとしましたが、程なく散歩の人が通りかかって飛び去った後は、現在に至るまで再発見できずにいます。
推測が正しければ、北部九州ではかなり貴重な記録となるため、無理を申し上げてカモメ類識別の第一人者・氏原巨雄様のアドバイスも頂き検討した結果、以下のような特徴を備えた、Larus smithsonianus アメリカセグロカモメ第一回冬羽個体と判断しました。
#大雨覆が暗色帯にならない点が少数派で、この点が典型的ではない
動画は海面での羽ばたきのスロー映像で、4分余りあります。今年はアメリカコガモに続いて、福岡では普段縁の薄いアメリカ産の記録になります。
最後になりましたが、大変お忙しい中ご対応頂いた氏原様には、この場をお借りして重ねて御礼申し上げます。
参考文献:
決定版 日本のカモメ識別図鑑 氏原巨雄・氏原道昭著 2019年誠文堂新光社
カモメ識別ハンドブック改訂版 氏原巨雄・氏原道昭著 2010年文一総合出版
(2021-01-03掲載)
渋田朗 2020-12-05
ユリカモメは決して珍しい鳥ではないはずなのですが、近年は地元海岸で見る機会が随分減っています。餌が合わないのかなと思っていましたが、どうやら各地で数が減っているという話を聞いています。
それがこの冬は、12月5日に±300の群れが見られたのを皮切りに、100羽前後のユリカモメが見られる機会が多くなっています。特に12月5日は集団で海面を飛んだり、鷹柱を思わせるような乱舞が見られるなど、久しぶりにその美しい姿を堪能できました。冬の間、この一帯で過ごしてくれると嬉しいです。
2020年は、私達の生活を一変させた一年となってしまい、私達バードウォッチャーも大きく影響を受けましたが、2021年が再び希望溢れる一年になることをお祈りいたします。皆様どうぞ良いお年を。
(2020-12-30掲載)
渋田朗 2020-12-18,25
12月18日の朝、溜池でカモ類を観察していると、5羽のヒシクイ群れがちょうど溜池に飛んで来ました。秋には縁がなかったので、これが今季初のガン類確認になります。しばらくはその姿を堪能できましたが、1時間ほどで突然飛び立ってしまい、再発見できませんでした。
その後も周辺の水辺や農地を探したものの、全く姿が見られず、そのまま飛去してしまったものと考えていました。ところが一週間後の12月25日になって、ひょっこり農耕地に飛来しました。あの巨体が5羽も群れて、一体どこに潜んでいたのか、またはかなり広範囲を移動していたのかわかりませんが、いつどこに出現するか、神出鬼没な群れになっています。
ところで、この群れはタイプとしては「タイガ型」で、現在の分類では亜種オオヒシクイということになります。ただ「日本雁を保護する会」の呉地正行氏によれば、九州地方に飛来するヒシクイは、北日本のそれとは違った個体群の可能性があるとのこと。5羽のうち1羽(個体A)は、嘴の橙色リングが基部に向かって広く伸びていますが、こういった個体は北日本では殆ど見られないが、繁殖地が西へ行くほど多くなる傾向が見られるとのこと。
ちなみに別の1羽(個体B)は、嘴基部に小さな白色部があり、これら個体A・個体Bがこの群れを確認する上での「標識」になってくれています。
(2020-12-29掲載)
渋田朗 2020-11-21
昨年もそうでしたが、農耕地帯に群れていたミヤマガラスの大群が、12月に入って住宅街へ場所を移している感じです。数が減っているわけではないのでしょうが、住宅街だとじっくり観察というわけにはいかないですね。なにより、10月にも報告した冬の密かな楽しみ、コクマルガラス探しがやりにくい(笑)
まだ農地にいた11月21日の写真を投稿しておきます。この日は300±のミヤマガラスの群れに、コクマルガラスの真っ黒な幼鳥1羽と、白黒の成鳥が1羽混じっていました。
(2020-12-27掲載)
渋田朗 2020-11-29
11月29日の朝、またまた地元鳥見仲間のY氏より連絡で、地元溜池にアメリカコガモ雄個体がいるとのこと。一昨年にも筑豊地区での越冬が話題になりましたが、北部九州ではかなり珍しい鳥で、福津市では初めての記録です。あわてて現場へ急行すると、遠目ながら無事に見ることができました。
脇のあたりに水平方向にも白っぽく見える部分があって、当初コガモとのハイブリッドも考えましたが、これは換羽前の羽のようです。最大の特徴の、脇の垂直白線は太長く明瞭。顔の緑色部を縁取る淡色線も不明瞭と、特徴がよく出ており、有識者各位とも相談してアメリカコガモと判断しました。
福津でも越冬を期待したのですが、またまたこの日のみのタッチ&ゴーのようで、翌日以降は周辺ポイント含め発見できていません。
Anas creccaコガモの亜種carolinensisとする分類もありますが、IOC World Bird List(最新版10.2:別種扱いのAnas carolinensisとしてリスト)に従えば、仲間内の福津市野鳥リスト302種目になります。
(2020-12-20掲載)
渋田朗 2020-11-28
11月28日のお昼前のこと。地元探鳥コースの入り江で、いつものマガモの大群の中に、当地では珍しいカワアイサの若い個体を見つけました。ところが、確かに双眼鏡で姿を確認したのですが、カメラに持ちかえるともう見つかりません。散々苦労してやっと見つけましたが、潜水を繰り返しながら、マガモをかき分けるようにすごいスピードで突進していました。マガモで埋め尽くされた入り江でこれをやられたら、なかなか見つからなかったのも納得です。
その後、二時間ほど経過して再び立ち寄ってみると、もう潮が引いてしまって潜るところもなく、カワアイサの姿も見えませんでした。あの勢いのまま、どこかへ泳いでいってしまったのでしょうか。
(2020-12-14掲載)
渋田朗 2020-11-21
11/21の朝、地元鳥見仲間のY氏より連絡で、福津市の農地にナベヅル2羽が降りているのを確認しました。成鳥と、頭部が黄褐色の若鳥の親子で、片時も離れずに歩き回ります。
この辺の農地にツルが長逗留することはあまりないので、いつものように短期でいなくなるものと思っていたら、意外と気に入ってくれたようで、連日ほぼ同じ場所で餌をついばむ姿が見られました。
それも12/2水曜日に確認(渋田和美)したのを最後に、姿が見られなくなりました。どこか仲間がたくさんいる越冬地に移動したのでしょうね。
(2020-12-06掲載)
渋田朗 2020-10-31..
例年10月末〜11月頃の時期に、地元溜池でオシドリの群れが見られます。今年は私が見た範囲では、11/1の174羽がピークとなりました。11/21からの3連休期間に1羽も見られなかったので、今季の群れは終わったかなと考えています。
昨年の±250羽や、一昨年の578羽に比べると、やや少なめの数です。この期間に、溜池にボートを入れて釣りをする人が出現したのも影響したかもしれません。それでも、一斉に飛び立ったときはまさに壮観です。
動画は10/31の撮影ですが、一羽の雄が岸に上陸しようとしたときに、先に岸にいた別の雄から思わぬ攻撃を受け、吹き飛ばされるシーンが撮れてしまいました。一体何が気に入らなかったのか...お気の毒ですが、ちょっと笑ってしまいました。
(2020-11-28掲載)
渋田朗 2020-11-14
私の地元福津市津屋崎には、ベニマシコの本格的な越冬ポイントがなかなかないのですが、秋の渡りの時期を中心に、通過個体の地鳴きがしばしば聞こえてきます。今年はその頻度が高いように思います。
11/14の朝には、セイタカアワダチソウの群生でお食事中のベニマシコ雌が、至近距離で観察できました。なかなかゆっくりは観察できない鳥ですが、このときは私のことは全く眼中になし!の状態で、幸せそうなお食事中の姿を堪能できました。
(2020-11-22掲載)
渋田朗 2020-10-29
10/29の朝、いつもの地元鳥見コースにある小高い山頂で、のんびり鳥を眺めていたところ、視界の隅を大きな白い鳥がスッと過りました。はて今のは??ということで、飛び去った方角を探したところ、大きなオオハクチョウが水面に浮かんでいました。
地元福津市では、コハクチョウはしばしば目撃例がありますが、オオハクチョウは珍しいです。かなり昔には久末ダムで越冬した例もあると聞いていますが、近年は環境があまり向いていないのか、コハクチョウも短期間の記録ばかりです。
今回のオオハクチョウも、3時間ぐらい経ってから通りかかったときには、すでに姿はなし。市内の別の場所でも目撃情報があるようで、短時間で転々としたのかもしれません。
(2020-11-15掲載)
渋田朗 2020-10-29
10月末〜11月になると、サメビタキ3兄弟などヒタキ類の通過個体の姿をあまり見かけなくなりますが、逆にこの時期がピークとなるのがムギマキ。10月29日には、目のさめるようなオレンジ色が印象的な、成鳥雄の姿が見られました。もともと個体数が多くない上に、秋に見かけるのは若い個体が多かったので、久々の成鳥雄の姿は嬉しいです。が、渡り鳥の宿命か、この日だけしか見られなかったようです。
この日は、同じ場所にキビタキの雄雌が出てくることもあり、私が立ち去ったあとに、ムギマキとキビタキの成鳥雄がならんだシーンが見られたとのこと。写真に撮れたらまた奇跡の2ショットになったのですが(笑)
余談ですが、夏鳥のキビタキは11月に入ってもしばしば確認でき、なんとなくですが年々秋の飛去時期が遅くなっている気がしています。越冬してくれると嬉しいのですが。
(2020-11-09掲載)
渋田朗 2020-10-25
渋田朗 2020-10-24
10月下旬になると、農耕地でちらほらとミヤマガラスを見かけるようになります。といってもまだ真冬のような大群でなく、10/24にも30羽ほどの群れが見られましたが、その中に早くもコクマルガラスが1羽混じっていました。もう少し寒くなり、ミヤマガラスが数百・数千の群れになってからのイメージがあったので、予想外の登場がちょっとうれしい。
しばらくこの群れの写真を撮っていて、ふと他の方向に目をやると、電線にこれまた今季初認のホシムクドリ。農地から飛び立ったミヤマガラス・コクマルガラスも、並んで同じ電線にとまりました。
ミヤマガラス&コクマルガラスとホシムクドリって、なんだか一緒に行動している姿をよく見かける気がしますが、相性が良いんですかね??
(2020-10-30掲載)
渋田朗 2020-10-16,17
10/16の朝、地元の農耕地でコヨシキリを見かけました。10/3の記録「足輪コヨシキリ」も報告しましたが、今回は足輪がついていない別個体。なかなか好調です。
このコヨシキリは、翌10/17にも同じ場所で観察できたのですが、その撮影中にひと回り大きい、別の鳥が飛び出して来ました。ノゴマの雌個体です。コヨシキリに負けず劣らず潜行性が強く、見かけるとかなり嬉しい鳥です。草の中を動き回るとは言え、同種としてはかなり見やすい状況で、喉がうっすらと紅いこの個体をじっくり堪能できました。
ノゴマを追っているうちに、最初にいたコヨシキリが近づいて来て、ついにギリギリですが画角内に収まる位置に来てくれました。ノゴマとコヨシキリの、今度こそ奇跡の2ショットです(笑)
(2020-10-27掲載)
渋田朗 2020-10-16
秋に地元・福津市を通過するヒタキ類の渡りで、多数を占めるのはコサメビタキですが、10月中旬になるとやや勢いを失い、個体数の点でフィールドがやや淋しくなります。
しかしこの時期になると、逆に見かけるようになるのがサメビタキ。三兄弟の中では渡り時期が遅く、個体数が少ない種で、見かけるとちょっと嬉しい。10/16朝には5羽を見かけました。
この日は特定の木に小鳥が次々とやってきて、待っているとオオルリやキビタキの姿もまだまだ見られました。華やかな成鳥雄の姿が見られると、ちょっと得した気分です。
最後の締めには、今季初認となったルリビタキ雌タイプも出現(厳密にはヒタキ類ではないので番外)。
以上、秋の渡りシーズンのひとコマでした。
(2020-10-23掲載)
渋田朗 2020-10-03
10/3の朝に、いつものように地元農耕地を歩いていると、草むらから聞き覚えのある地鳴きが聞こえてきました。距離をとってしばらく様子を見ていると、期待通りコヨシキリが姿を見せました。秋シーズン序盤のシマセンニュウのピークが過ぎ、10月の農地でシマセンニュウに代わって「見られると嬉しい」のがこのコヨシキリです(2019年には9/8に記録されましたが、これは例外的に早い記録)。
草の中を素早く動き回るので手強いですが、よく見ると右足にシルバーの足輪がつけられています。足輪の写真をたくさん撮ったら、数字を解読できることがあるそうですが、私の腕と根性と機材では、とてもそこまでは無理でした。どこでバンディングされたか興味あるんですけどね。
(2020-10-16掲載)
渋田朗 2020-09-21
9月21日の朝、いつもの探鳥コースを歩いていると、約70羽もの亜種サンショウクイの群れが、鳴きながら上空を飛び交いました。亜種サンショウクイは、当地でも春秋の渡りの常連なのですが、単独か、数羽の群れになっているケースがほとんど。このような大きな群れを見るのはおそらく初めてです。翌22日にも見られましたが、群れは分散したのか20羽程度の規模になっていました。
ところで、近隣地域と同様に、福津市にも亜種リュウキュウサンショウクイが生息域を広げており、この探鳥コースでもしばしば見かけます。ただどういうわけか、春秋の亜種サンショウクイが立ち寄る時期には、亜種リュウキュウサンショウクイをあまり見かけません。遠慮しているわけではないのでしょうが、両亜種が揃い踏みする日はあまりなくて、少し不思議な気がしています。
ともあれ、亜種サンショウクイは個体数減少が指摘されており、来シーズン以降もたくさんこの地に立ち寄ってくれることを祈っています。
補足:「このような大きな群れを見るのはおそらく初めて」は、当地福津市で私が見た範囲では、という話です。有名な山口県山陽小野田市など、渡りの集結ポイントではもっと大きな群れが見られます。
[撮影日:2020年9月21日 撮影場所:福津市津屋崎 撮影者:渋田 朗]
(2020-10-05掲載)
渋田朗 2020-09-26
9月26日朝のこと。例によって地元フィールドを回っていた途中、農耕地帯の歩き探鳥で、皆様ご存知『H師匠』とご一緒させていただきました。
秋シーズン真っ盛りの時期ながら、今ひとつ盛り上がりませんね…などと話しながら、のんびり歩いていましたが、やがて刈田からジェッと鳴いて飛び立つ鳥の姿が。H氏の「チュウジシギ飛んだ!」の言葉に、反射的にカメラを構えると…ターゲットは大きく弧を描いて、H氏の背後を回って遠方へ飛び去りました。
この間、慌ててシャッターを切ったのですが、なんとH氏の背後を飛ぶチュウジシギが一緒に写っているではありませんか! 手前のH氏はややピントずれですが、少し離れた位置にいたのが幸いしました。これは奇跡の2ショット? と呼ぶには、相手がちょっと嫌がってるような気もしますが(笑)
とは言え、チュウジシギと一緒に写真に写る機会は滅多に無いだろうと、投稿・掲載を快諾いただいたH師匠、ありがとうございました。以上、秋の地元探鳥のひとコマでした。
(2020-09-26掲載)
渋田朗 2020-08-08..
すでにアカエリヒレアシシギやキリアイの報告していますが、その他に地元で8月に見られたシギ・チドリ類の顔ぶれです。
ある一箇所の休耕田に、何種類ものシギチが集まっていました。ただ猛暑でどんどん水が枯れてしまった上に、8/26朝に大きなダイシャクシギが飛来したのに驚いて、他のシギチがみんな飛んでしまい、このポイントの流行が終わってしまいました。
(2020-09-21掲載)
渋田朗 2020-08-22
8月下旬に一時期シギ・チドリ類が割と好調で、今回の主役はキリアイでした。
福津の農地では、見られるとちょっとうれしい鳥ですが、今回は最大6羽にまで増えました。車から農地で見るときの楽しみは、運が良ければ数メートルの至近距離に来てくれることがあります。
今回も動画に収めました。
(2020-09-14掲載)
渋田朗 2020-08-30
8/30の朝には、いつもの探鳥コースでコルリ若雄の飛来を確認しました。珍鳥というほどではありませんが、見られるとかなり嬉しい鳥で、8月中に来てくれたのがまた良い出足です。
暗い林道を好む鳥で、例によって撮影は大変なので、今回は最初から動画におさめて、静止画を切り出してみました。
この秋シーズンはムシクイ類、ヒタキ類も順調な滑り出しという感じなので、この調子でフィールドが賑やかになりますように。
(2020-09-07掲載)
渋田朗 2020-08-29
8月後半より秋の渡りが本格化していますが、晴天続きで8月末には休耕田の水が枯れてしまい、農地の主役となるはずのシギ・チドリ類があまり見当たらなくなりました。
そんな状況の8/29朝、畦に座り込む今季初認のタシギを観察していたところ、視界内にシマセンニュウが飛び出してきて驚きました。シマセンニュウは9月を中心に農地で見かけることはありますが、飛び出して草の中に飛び込む姿を見かけるケースがほとんどで、じっくりと観察できる機会はなかなかありません。
今回は草がかぶった状況ではありましたが、のんびりと羽繕いしている姿で、尾羽を開くシーンも有り、識別点である尾羽先端の白色部も動画に収めることができました。静止画ではいまいちわかりにくく、こんなとき動画はなかなか使えますね。
(2020-08-31掲載)
渋田朗 2020-08-20
地元の農地に住む留鳥で、タマシギやバンなどと共に、個体数の減少が気になるのがヒクイナ。以前は梅雨や真夏の時期でも、たまに畦に上がってのんびりしている姿が楽しめたりしていたのですが、ここ数年はそのような機会がめっきり減ってきたように思います。農地環境が極端に悪化したわけではないと思うのですが。
この夏もほとんど目にしなかったヒクイナですが、8月20日の朝に、休耕田にふらりと出てきたヒクイナ2羽を見つけました。よく見ると、可愛らしい雛を一羽連れています。相変わらず繁殖してくれているのが確認できて、嬉しい限りです。それにしても、ついてまわる雛は一羽だけ。やはり厳しい生存競争を生き延びなければならないのですね。無事に成長できますように。
(2020-08-24掲載)
渋田朗 2020-08-14
8月に入って、農耕地にチラホラとシギ・チドリ類の姿が見られるようになったものの、出足は鈍くもどかしさを感じていた時のこと。8/14の朝、農地の畦にポツンと座り込む、アカエリヒレアシシギの姿に気が付きました。夏羽→冬羽に換羽中の個体のようです。泳いでいるイメージが強いので、地面に座り込んでいる姿に、一瞬正体がピンと来ませんでした。
海上でしばしば見かける鳥ですが、たまにこうして本土の農地に立ち寄ったりします。福津では久しぶりだな〜っと思って、過去の記録を調べてみると、なんと前回は実に11年前の2009年9月のこと。そんなに長い間記録がないとは思っていなくて、ちょっとびっくりでした。
この鳥、警戒心が薄いのも特徴で、今回も観察中の車に向こうから近寄ってきて、最接近時は3メートルくらいで堪能できました。出現したときは大体このようにじっくり観察できるので、あまり珍しいというイメージがないのかもしれません。
例によって1日限りで、翌日以降は姿が見られなくなりました。元気に海に戻っていますように。
(2020-08-19掲載)
渋田朗 2020-07-25..
『6月のトモエガモ』で報告したトモエガモ個体は、そのまま地元の溜池で夏を過ごしています。いつも決まった場所に佇んでいることが多く、羽の状態もあまり良くないように見受けられます。なんとかこの夏を乗り切って、秋以降にまた仲間たちと合流できるように願っています。
この溜池では、お馴染みのカルガモ以外に、夏でも小数が見られるオシドリ、それにこの夏を地元で過ごしているトモエガモ・マガモ・ヒドリガモと5種類のカモの姿が楽しめます。
おまけ:最後の写真は巨大なスッポンです。様子を見に来たコサギ幼鳥と比較しても、なかなかの大きさ。この迫力に、コサギも流石に手が出せなかったようで、そのまま飛び去りました。
(2020-08-11掲載)
渋田朗 2020-08-01,02
九州北部の梅雨は、7/30になってようやく明けましたが、過去五番目の記録的な遅さだそうです。その影響でもないのでしょうが、気の早い鳥たちの動き始めが、ちょっと鈍いように思えます。
林にやってくるセンダイムシクイやコサメビタキは、今の所気配なし。農耕地などにやってくるシギチも、年中身近に見られるイソシギは別格ですが、例年1番乗りのクサシギが7/19初認。近隣で繁殖しているはずのコチドリは、8月に入ってようやく群れをチラホラ見かけるようになりました。
本格的な渡りが始まるのは8月後半なので、もうしばらくは我慢の鳥見が続きます。
(2020-08-03掲載)
渋田朗 2020-05-26..
夏の時期に、野鳥のことはあまりご存知ない知り合いから「夜中にフクロウがホーホー、ホーホーと鳴いてる」という話をされて、「それはフクロウの仲間ですが、アオバズクという鳥ですよ」と話したことがあります。が、果たしてそう言い切れるのか?自信がなくなるような声が録れました。
5月27日の早朝4時に、地元の山で仕掛けていた無人録音調査に、聞き覚えのない「ホーホー、ホーホー」という二声で鳴く声が入っていました。
比較用に一般的なアオバズクとフクロウの声も載せておきますが、
無人録音を仕掛けた場所では、フクロウの声は頻繁に録れますが、アオバズクは録れたことがありません。状況的にフクロウの可能性が高いように思いますが、フクロウに詳しそうな方々数名にお話を伺っても、このような二声は聞いたことがないとのコメントでした。
はたして「ホーホー、ホーホーと二声で鳴くのは、フクロウではなくアオバズク」を覆す記録になるでしょうか??
(2020-07-13掲載)
渋田朗 2020-05-31..
夏のカモ類といえば、真っ先に思いつくのは、身近に繁殖しているカルガモ。あとカルガモほどは目立ちませんが、北部九州でも繁殖するオシドリは、溜池など丁寧に観察すれば、真夏でもしばしば目にする機会があります。
その他のカモ類は、夏に見られるのはイレギュラーですが、体調などの理由で北へ渡らず居残る個体もしばしば見られ、コガモ・ヒドリガモ・マガモなどはその頻度も高いように思います。
今年の6月はそれに加えて、キンクロハジロさらにトモエガモの姿も見られました。当地で6月にトモエガモの姿を見たのは初めてのことです。溜池の周りの木々も生い茂る時期で、カモたちも上手に隠れていることが多く、観察できるかはかなり運に左右されます。それも6月中旬以降は見られなくなったので、どこかへ移動してしまったのかもしれません。
その他、5月末〜6月にかけてのカモ類の写真を投稿します。いずれも超ロングショットの証拠写真ではありますが。
(2020-07-06掲載)
渋田朗 2020-05-08
この春はアムールムシクイが好調だったという報告をしましたが、5月6日・8日・17日と確認できたメボソムシクイも、同種としてはまずまず好調だったと言えるでしょう。
特に5月8日は、一般的な四拍子で囀る個体と、ちょっと変則な三拍子(オオムシクイと混同しがちで要注意)で囀る別の個体も確認できました。
このあたりは以前『メボソムシクイ近縁種の囀り』でも書きましたが、国内で繁殖するメボソムシクイは、繁殖地によって囀りに方言が有るとされています。
昨年の夏に、別々の繁殖地で歌を覚えたのでしょうか。たまたま同じ日にこの地に立ち寄った2羽が、これからそれぞれ別々の繁殖地に向かうことを想像すると、ちょっと楽しくなります。
[録音日:2020年05月08日 録音場所:福津市津屋崎 録音者:渋田朗]
(2020-06-28掲載)
渋田朗 2020-05-03
地元海岸で、2016年にシロチドリ、2019年にはコチドリが繁殖したポイントで、今年もまたシロチドリが繁殖しました。
前回・前々回は7月後半〜8月後半にかけてでしたが、今回はずいぶん早い5月3日に、2羽の巣立ち雛が走り回る姿を確認。
今回も親鳥は、外敵を追い払ったり、雛を体の下に隠そうとしたり大忙し。人が近くを通ることもあるし、散歩の犬や他の野鳥など危険がいっぱいに見えるのですが、チドリから見ればなにか魅力がある場所なのでしょう。
本来なら、成長する姿をそっと見守りたいところでしたが、今回は自粛要請が明けると同時に、魚釣りの車がドッと海岸周辺に溢れ、海に近づきたくない状況になりました。
通常なら5月末までに幼鳥も飛び立つはずで、6月に入って覗いたときには、すでに姿はありませんでした。今回も無事に飛び立ったと信じています。
(2020-06-20掲載)
渋田朗 2020-05
[録音日:2020年05月05日 録音場所:福津市
津屋崎録音者:渋田朗]
【福津市津屋崎でのアムールムシクイ記録(渋田)】
(2020-05-25掲載)
渋田朗 2020-04-30
例年渡りのピークとなるGW時期ですが、今年は地元渡りスポットが例年になく不調。とてもこの時期とは思えないような、静かな日も少なくありませんでしたが、その中での最大成果です。
4/30朝のお散歩中に、ブッシュの中から囀りが聞こえてきました。ちょっと聞けばキビタキに聞こえるが、ややフレーズが短く単調なその囀り。
まさかと思っているところに、マミジロキビタキ雄が飛び出してきました。地元では過去に囀りは聞いたことがありますが、目の当たりにしたのは初めての記録です。レモン色が美しい大好きな鳥で、少しの間ですが堪能することができました。
残念ながらこの鳥も、一度見失ったあとは二度と見つけられず、この日のみの記録となりました。
(2020-05-15掲載)
渋田朗 2020-04-08
4月8日の早朝、福津市の農地に飛来したサカツラガンを、出勤途中に撮影しました。
前日4月7日に飛来情報を波多野邦彦氏にお聞きして、この日自身でも確認できました。道路の真横の農地でしたが、警戒心が非常に薄い個体でした。その後は姿が見えない時もありながら、いつの間にか同じ農地に戻っており、断続的に目撃情報がありましたが、4月12日が終認のようです。
福津市では、これまで出そうで出なかった鳥でした。仲間内での福津市野鳥リストの299種目。300種まで『リーチ!』になりました。さて、300種目はどんな鳥が出現するでしょうか。
(2020-05-04掲載)
渋田朗 2020-04-08
4月8日の早朝、出勤前散歩でマイフィールドを歩いてみると、聞き覚えのあるカラ類の声が...。ほどなく姿を表したのは、予想通りキバラガラでした。昨年も4月14日とほぼ同時期に出現しており(「福津にキバラガラ飛来!」)、出現場所や行動パターン、それに雄雌1羽ずつプラスアルファの個体数まで昨年とそっくり。再現フィルムを見ているかのようです。
声を録音しながら、写真も何枚か撮ってみたところで出勤の時間となってしまい、ちょこまか動くこの鳥相手では、短時間では納得の写真とは行きませんでした。例によってこのワンチャンスのみで、翌日以降は記録なし。来年の春にも、この時期に記録されるか興味あるところです。
またキバラガラは昨年秋(「キバラガラ再び」)にもこのスポットに出現しており、このまま定期的にみられる鳥になっていくのでしょうか。
(2020-04-27掲載)
渋田朗 2020-04-04/05
シマアジといえば、春秋に定期的に通過する、唯一とも言える旅鳥のカモで、見られるとちょっと嬉しい鳥です。他のカモ類に混じって、1羽~数羽で見られるイメージが強いのですが、近年どうも群れで見られる機会が増えているように思います。
まずは4月4日には、福津市内の複数の水辺に分散する形で合計17羽。一番大きな群れで13羽が固まっていましたが、何かの拍子にすぐ飛び立って、どうも水辺の間を移動しているようでした。さらに翌4月5日には、一箇所の溜池に18羽が集結。過去に見た記憶がない数の群れになっていました。
これが次の週末4月11日には、市内で思い当たるすべての水辺を見て回って、やっと1羽見られたのみ。このダイナミックな感じが、旅鳥の魅力ですね。
(2020-04-18掲載)
渋田朗 2020-03-23
3月23日の朝、いつもの探鳥コースを歩いていると、足元から8羽ほどのミヤマホオジロが一斉に飛び立ちました。みんなその近くの枝の中に入ったと思ったら、そこで3〜4羽の雄が一斉に囀り始めました。
この時期の天気がいい日などに、ミヤマホオジロがしっかりした囀りを聞かせてくれるのはよくある事ですが、まとまって合唱するのはあまり聞かない気がします。マイフィールドでのちょっとした出来事です。
[録音日:2020年03月23日 録音場所:福津市津屋崎 録音者:渋田 朗 ]
(2020-04-11掲載)
渋田朗 2020-03-22..
先日、亜種ホオジロハクセキレイ同様、亜種タイワンハクセキレイも早くから渡っているという記事「やはりタイワンハクセキレイも渡ってる」を投稿しましたが、3月後半も度々確認できました。3月中に確認できた両亜種は下記リスト通り。
亜種タイワンハクセキレイの好調さが目立ちます。換羽中で刻々と姿が変わっているようで、次々渡っているのか、長逗留がいるのかよくわかりません。3月22日の写真は、喉がうっすら黒くなり始めた、マニアックな感じの羽衣です。3月28日と31日の写真もまだ換羽中ながら、喉の黒色は下嘴基部まで達し、『らしい』姿になっています。これから季節が進むと、より美しい夏羽が見られると思います。
(2020-04-06掲載)
渋田朗 2020-03-29
3月29日、朝ごはんの買い出しに出かけた帰り道、車で地元の鳥見ポイントを通りかかったところ、思いがけずオオルリ雄の姿が見られました。急いで車を停めてカメラを向けてみましたが、数枚シャッターを切ったところで、すぐに林の中へ姿を消しました。
このポイントのオオルリ・キビタキは、大体4月1〜2週目に飛来する事が多いので、まだ少し油断してました(笑)。もっとも、冬鳥が姿を消すのが全般に早い中なので、早く来てくれるのは大歓迎です。
(2020-04-01掲載)
渋田朗 2020-03-01,07
この冬の地元福津市のフィールドでは、ミヤマガラス大群の活動があまり目立ちませんでした(その影響か、ミヤマガラスにモビングされることが多い、ハイロチュウヒやコミミズクといった猛禽がちらほら見られました)。
それが渡りを控えた2月末〜3月上旬になって、ようやく例年のような数千羽の群れが目につくようになりました。ミヤマガラスの群れがいれば、その中から少数のコクマルガラスを見つけ出すのが、冬のちょっとした楽しみ。
3月1日には幼鳥1羽、3月7日にも幼鳥1羽とうっすら白黒模様になりかけた個体1羽が見られました。例年ならひと冬を通じて見られるのですが、今季は11月30日に見かけて以来でした。
単に例年とは活動場所が違っていたのかもしれませんが、H氏によれば、例年コクマルガラスの個体数が多い西〜南九州でも、真冬には不思議なほど見かけなかったとのことで、やはり何か変化があったのかもしれません。
(2020-03-28掲載)
渋田朗
2020-03-14/15
3月も中旬になり、今年もツバメやコチドリの姿が見られるようになりました。
個人的にこの時期に楽しみにしているのが、亜種ホオジロハクセキレイの飛来。近年ではそう簡単に見られる亜種ではなくなっていますが、この3月中旬が狙い所です。今年も3月14〜15日に、亜種ハクセキレイの群れに混じって5個体ほど、いろんなタイプの個体が見られました。
それと同じ群れの中に、今年も混じっていましたタイワンハクセキレイ。夏羽になれば目立つのですが、この時期の個体はハクセキレイに埋もれて見落としがちです。去年も3月23日に記録して、もしかして亜種ホオジロハクセキレイとともに早くから渡っているのでは?と書きましたが、今年はさらに早い3月14日の初認。見落とされがちですが、やはり早い時期から渡っているようです。
参考:近年の亜種タイワンハクセキレイ初認日
(2020-03-19掲載)
渋田朗 2020-02-23, 03-01
渋田朗 2020-02-22..
スズガモといえば、海上では大群が見られる他、淡水域の溜池などでもしばしば目にする鳥です。ただ、溜池で見かけるのはなぜか雌やエクリプスが多く、きれいな生殖羽の雄を見かける機会が少ないようです。ホオジロガモもその傾向がありますが、スズガモはより顕著な気がします(思い込みかも?)
2月22日から3月1日にかけて、地元の溜池で雄のスズガモが見られました。胸の色が薄いなど、若い個体ではないかと思われます。ホシハジロなどとともに行動しており、普段は観察ポイントから一番遠い場所にいることが多かったのですが、3月1日だけは割と近くで見られました。光の加減で頭部の緑色光沢がきれいなのですが、写真だとうまく撮れませんね…
(2020-03-08掲載)
渋田朗 2020-02-09
2月9日の朝、ふと気が向いて福津市の久末ダムで探鳥。ここでは毎月、福岡支部の探鳥会が実施されていますが、今年の冬は少し顔ぶれが淋しい気がして、自身ではなかなか足が向かないスポットでした。
この日は到着するなり、12羽ほどのヒレンジャクの声に呼び止められました。今年も各地で観察記録がありますが、身の回りにはまだ群れの話がなかったので、幸先の良いスタートに。
その先も、この冬には全然見られていなかったアリスイ(一瞬のことで、ピントを背景に持っていかれたのが残念。。。)、さらにベニマシコも雄雌個体が出現。いずれもこのポイントでの冬の期待種ですが、揃い踏みの機会はなかなかないので、幸運な一日になりました。
朝8時頃とそれほど早朝でもなかったのですが、それでも9時台には全く姿が見えなくなり、その他の小鳥の声もグッと静かになってしまいました。やはり探鳥は朝に限りますね。
(2020-03-02掲載)
渋田朗 2020-02-15
昨年の大晦日に確認したクロガモ3羽は、その後連日ほぼ同じ場所で確認できましたが、2月2日の日曜日に確認したのを最後に、次の週末はまったく姿が見えず、これが週認になるかなと思っていました。
ところが2月15日の朝、H氏から連絡をいただき、この場所にクロガモが7羽もいるとのこと。急いで現場に急行すると、確かに雄2羽・雌5羽の計7羽もいて、しかも以前よりも岸に近い場所にいます。前回より少しはマシな写真になりました。
実は過去に、地元で越冬していたシノリガモ1羽が姿を消して、数日後に3羽で帰ってきて、春までそのまま居着いたという事例がありました。このシノリガモも、本当に最初の個体が仲間を連れてきたのかは不明ですが、思わず今回もその再現を妄想…。が、第一報から3時間ほど経った頃、急に一斉に飛び立ち、志賀島方面に飛び去っていきました。
残念ながらその後は姿が見られず。今回は、援軍到着もすぐ撤退してしまったようです。
(2020-02-24掲載)
渋田朗 2020-01-18
1月18日の朝、地元福津市の海岸近くに魚群が来たようで、海鳥がたくさん群れている場面に遭遇。カモメ類・ウミアイサ・ハジロカイツブリなどおなじみの顔ぶれに混じって、ひときわ大きな鳥が…。今季好調のカツオドリが、他の海鳥と一緒になって魚を追い回しています。
ちょっとおもしろかったのは、ゆっくり海面に浮いている姿が見られたこと。カツオドリを見かけるときは、ひたすらに海上を飛び回り、獲物をめがけてダイビングする姿がほとんどです。たまにブイなどにとまって休んでる姿を見ると、ちょっとうれしくなりますが、海上に浮かぶ姿は、あまり見かけないんじゃないでしょうか。思わず、浮かぶこともできるのか…と思ってしまいました。そりゃ海鳥ですからねぇ(笑)
しばらく続いていたカツオドリの好調ですが、1月末には沈静化してしまった感じです。
(2020-02-01掲載)
渋田朗 2019-12-31
昨年12月31日に、福津市内では初めてクロガモが見られたと報告しましたが、実はこの大晦日の日は、もうひとつ「ちょっと早めのお年玉」をいただきました。
この日は比較的風が強く荒れ気味の天候だったためか、溜池にホシハジロが普段よりたくさん入っていたのですが、それに混じってメジロガモ雄の姿が。これまではホシハジロやアカハジロとの交雑種ばかりだったのですが、細部の検討の結果、今回は純血個体と判断しました。頭部の赤みが物足りない点は、まだ生殖羽になりきっていないものと考えます。例によって、この日一日だけの確認となりました。
昨年11月3日のアカハジロとともに、待ち望んでいた純血個体で、ひと冬の間に両種が確認できるとは思っていませんでした。
また大晦日の一日で、福津市野鳥リストがクロガモと合わせて2種も増えたことも、特筆すべき出来事です。これで298種まで来ました。節目となる300種目は、どんな鳥が見られるか楽しみです。
(2020-01-26掲載)
渋田朗 2019-12-30..
以前の投稿で予想したとおり、この冬は海岸のカツオドリが好調です。
特に12月30日からの約一週間ほどは、魚群が岸のすぐそばにやってきたようで、それを追ってきたカツオドリがすぐ眼の前を飛んだり、岸から比較的近距離のケーソンで休んだりと、ちょっとしたお祭り状態でした。
近距離を飛ぶ姿を見ることはあっても、じっと休んでいる姿はなかなか近くでは見られないので、貴重な機会でした。それにしても、ケーソンで休息中のカツオドリは、完全に周囲のウミウの中に溶け込んでしまい、ボ〜ッと見てると見落としてしまいそうです(笑)
1月の第二週以降は魚群も移動したようで、一時的なお祭り状態は落ち着いてしまいましたが、沿岸を飛ぶカツオドリはまだまだ各地で見られるようです。ちょっと不思議なのは、おなじみのカイツブリ類・オオハム類・ウミアイサなどは、何故か対象的にパッとしないようです。
(2020-01-15掲載)
渋田朗 2020-01-04
大晦日までさかのぼりますが、12/31に地元海岸でクロガモ3羽を確認。
クロガモといえば、海の中道には毎年飛来するおなじみの鳥ですが、それ以外の場所ではなかなかお目にかかれません。もちろん福津市で見かけたのも初めて。
実は、近隣の街でもクロガモ情報があり、もし市内に出るならこの辺の海域…ということで、ヤマを張っていましたが、その狙いが的中しました! びっくり箱のような鳥見も楽しいのですが、過去の経験などから狙いを定め、それが的中したときの味わいはまた格別です。
その後も姿を見かけますが、クロガモにしてはあまり岸に近い位置ではなく、それでもマシな年明け1/4の写真ですが、射程距離外という感じの写真です。光の加減で印象が変わりますが、嘴基部に黄色部があり、顔が少し黒っぽい個体は雄第一回冬羽、他の2羽は雌個体のようです。
(2020-01-09掲載)
渋田朗 2020-01-01
皆様、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
元日の朝起きてみると、まだ初日の出に間に合いそうな時間帯。
嫁とともに、良さげな日の出ウオッチングのポイントに行ってみると・・・考えることは同じか、新年早々にH氏とお会いできた。ご挨拶とともに、いっしょに快晴の初日の出を拝む。
その後、一旦実家に立ち寄っている時に、H氏より着信。聞けば、とても見やすい場所にオオタカがとまっているとの、ありがたい情報。とはいえ、残念ながらすぐに急行できる状態になく、お礼を申し上げた上で、諦めてゆっくり朝食を取る。
その後、改めてオオタカポイントに向かってみると・・・なんと1時間ほど経過しているのに、まだオオタカがとまっていた! 想定外の出来事に、慌てて何枚かシャッターを切った上で、嫁に連絡して迎えに行く。
嫁とともに、再度オオタカのポイントに到着した時は、さらに15分ほど経過していたが、先程よりさらに見やすい場所にとまっている。普段の生態から考えると、何というサービスの良さ・・・快晴で強すぎる日差しに苦労しながらも、その姿を堪能。
一富士、二鷹、三茄子と申しますが・・・元日からオオタカの勇姿、こいつぁ春から縁起がいいや! Hさん、良いお年玉をありがとうございます。
おまけ:地元にもヒヨドリの渡りスポットがありますが、元日から300羽ほどの群れが『行こか戻ろか』をやってました。このポイント、1月上旬でもしばしばこの渡り行動が見られます。この時期に一体どこに渡ろうとしているのでしょうか。
(2020-01-02掲載)
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