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くまたか (日本野鳥の会筑豊支部)
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 背面飛行

日常やフィールドで出会ったいい話、困ったこと、奇妙な体験、ちょっと真面目な話など、みなさんの“野鳥風景”を掲載します。
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手乗りヤマガラ

山田順子さん(談話) 2009-06-18

ヤマガラ

「何気なく立ち寄ったあるところで、驚くべき光景を目にしました。

地元の人らしいご婦人が、手にエサをのせて鳥を呼ぶと、どこからともなく一羽のヤマガラ飛来して、手のひらに舞い降り、エサをくわえ飛び去っていったのです。

驚いて見ていると、ふたたび飛来してエサをくわえ、どこかへ飛んでいきます。これをエサがなくなるまで繰り返しました。

ほかにも野鳥はいるらしく、ご婦人は“あんたたちは、来きらんき、ここにおいとくね”といって、良く分かる場所にエサをおいていました。

ヤマガラの仕草があまりにかわいかったので、同じように手を差し出してみると、背後から頭越しに飛んできて手にとまりました。空っぽの手のひらを柔らかくついばんでいましたが、エサは無いと分かったらしく、あきらめて飛んでいきました。

この日はそのまま帰りましたが、どうしても会いたくなり、他日、今度はヒマワリの種をたずさえてくだんの場所を再訪しました。

なるべくヤマガラを驚かさないように気をつけながら、携帯電話のカメラを構えたまま、そっとヒマワリの種を差し出してみます。

すると、今度も目ざとくエサを見つけたヤマガラが飛んできてくれました。

さすがに手のひらの上で食べたりはせず、いったんどこかに運んでから、再びやってきます。

写真は、そのときの様子を写したものです。レンズの前10センチくらいまで寄ってきて、携帯のカメラを別に気にする風もありません。

いつも双眼鏡でしか見たことのない小鳥が、指に止まって手のひらのエサを拾っているのが、にわかには信じられない気分でした。

餌付けについては、賛否両論があり慎重にしなければなりませんが、愛くるしいヤマガラの魅力にはどうしても打克つことができませんでした。

あまり人馴れさせるのも怖い気がして、これ以降はもう訪れていませんが、今ごろどうしているのだろうと気にかかります。

場所は筑豊の某所、時期はちょっとはっきりしませんが、おととし以前だったように思います。」

(本記事は山田さんの談話をもとに作成しました。掲責・文責、その他の不都合の責はすべてサイト担当有働にあります。)

写真提供:山田順子さん

【注】写真は実サイズですので、クリックしても拡大しません。

手乗りヤマガラ1 手乗りヤマガラ2
手乗りヤマガラ4 手乗りヤマガラ5
手乗りヤマガラ6 手乗りヤマガラ7
手乗りヤマガラ8 手乗りヤマガラ9

参考:こちらは、山梨県の“手乗りヤマガラ”の動画です。

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